柔和な陽射しが降り注いでくる。爽やかな風、青い空。季節は穏やかな春を迎えた。帰宅すると1通の手紙がポストに入っている。大学の同窓会の案内だ。卒業して20年。俺も42歳を迎えた。あの頃と俺が変わった事。髭を蓄え、
褌を常用している。
男と男の世界にどっぷりと浸かっていることだ。鏡を覗く。しっかりと年輪を重ねている。みんなはどんな変貌を遂げているのだろう……同窓生達の顔が浮かんでくる。あいつは来るのだろうか……俺は参加にチェックを入れると投函した。
同窓会当日、時刻は6時55分。会場である居酒屋の扉を開けた。個室に案内される。懐かしい顔が目に飛び込んできた。ビールがグラスに注がれる。カチンカチンと触れ合った。久しぶりに会う同窓生。酒を交わしながら懐かしい昔話で盛り上がった。髭を生やしたスポーツ刈りの奴が居る。目が合った。剣汰か……頭髪は相変わらずのスポーツ刈りで体型も変わってないように見える。その上に成熟した男の艶が伺えた。俺達は同じバトミントン部。1度ダブルスを組んだ事がある。チビッコペアって呼ばれてた。俺も剣汰も短躯だ。身長165㌢の俺。剣汰も同じ位だ。身体能力が優れた剣汰。俺をグイグイ引っ張ってくれた。あの頃のことが頭の中を掛けめぐる。毎日白いシャトルコックを追い掛けてた。剣汰の鍛えられた腕がラケットを振る。飛び散る汗。男らしい声。蘇ってきた。仲間達と飲み明かした事も何度もある。無茶苦茶タイプだったけど所詮ノンケ。好きになったら辛くなるのは判っている。感情移入しないように自分に言い聞かせた。普通の友達でいい。楽しいしタイプの男と一緒に居られるのだから……だけど心の奥深い所に剣汰は潜んでたと思う。剣汰は女の話を良くしてきた。デートの現場を見たこともある。そんな時ヤッパ辛かった。
「よぉ栄輝、覚えてるか」
剣汰が俺の脇に来た。爽やかな笑顔、元気な声も昔と変わらない。
「剣汰だろ」
「覚えててくれたか。飲もうぜ」
「うん飲もう」
酒を酌み交わしながら語り合った。部活、授業、講師、卒業旅行それに現状の事。話が弾んだ。話は尽きない。和やかな中、一次会が終わる。二次会三次会と流れ最後は4人残った。ほろ酔い気分の火照ったカラダに夜風が気持ち良く絡んでくる。方向が同じということで俺と剣汰は一緒に帰ることにした。駅のホーム。電車が入ってくる。俺達は乗り込んだ。
「栄輝さ……」
「へーそうなんだ」
電車の中でも話は弾んだ。
「明日って休みか?」
「休みだけど……」
「じゃぁ俺んち泊まってけよ。飲み直そうぜ」
剣汰がポツリと声にする。
「イイけど嫁さん居るんだろ?迷惑じゃぁないのか?」
「いや別れたよ」
「済まん。余計なこと聞いちまった」
「構わねぇよ。なっ来いよ」
「判った。お邪魔するよ」
「積もる話もあるしな」気のせいか剣汰の声が弾んで聞こえた。2人っきりで泊まる。初めてのことだ。今まで何人かで泊まった事はあるけど……チョッとドキドキしてきた。剣汰の住むマンション。ドアが開いた。
「上がってくれよ」
「うん、お邪魔しま~す」
廊下を通る。正面のドアが開いた。広めのリビング。ソファーとローテーブルが置いてある。隣接するカウンター付のキッチン。背丈のある観葉植物が目を引いた。
「先に風呂入るか」
「そうだな」
脱衣所で着ている物を脱いでいく。スラックスのベルトを外し、脱いだ。剣汰の視線を感じる。この時俺は気付いた。
褌を締めていることを……
「凄ぇ
褌かよ」
「あっ…」ちょっと狼狽えた。
「あぁ
褌同好会ってのがあってな。締めたら引き締まるし常用になったんだ」
咄嗟に嘘をついてしまった。本音は引き締まるのは確かだけど
褌に男を感じるからなんだけどな。
久しぶりで見る剣汰の躰は学生の頃の体型と然程変わっていなかった。分厚い胸板、盛り上がった腕。微かに乗った脂肪が熟した男を感じる。剛毛で覆われた両脚。陰毛群の中に生息している男の証はずっしりとした重量感持っていた。見ているだけで俺の金玉にジュクジュクと雄汁が精製されてる気がする。それだけエロくオスを感じるカラダを晒した。カラダを其々洗い浴槽に並んで浸かっている。さり気なく触れてくる剣汰の毛深い腿にドキッとした。
「相変わらずいいカラダしてるな。何かしてるのか」
二の腕が握られる。学生時代何度もあった事だけどやけにワク付いた。
「たまにジム行く位だけどな。お前は?体型維持してるじゃねぇか」
「俺もジム行く位だけどな。さぁ上がるぞ」
今度は太腿を軽く揉まれた。
「これ懐かしいだろ。バトミントン部のユニフォームだぜ。部屋着替わりに来てくれよ」
「サンキュー」
何か剣汰の香が漂ってくる。勃起しそうになってきた。剣汰もユニフォームを着ている。まるで20年前にタイムスリップしたようなそんな幻覚を覚えた。
「ウイスキーと焼酎どっちがいい?」
「判った」
ソファーに座っていると酒と摘まみを持ってきた。剣汰は俺の隣りに座り水割りを作っている。
「ほいっ」
「ありがとう」
グラスがカチンと触れ合った。隣に座っている剣汰の体温が伝わってくる。時折触れる毛深い脛が心地よい。3杯目の水割りが空いた。
「栄輝さぁ…俺の事好きだったんじゃねぇの?」
「え…ああそりゃ友達としては好きだぜ」
「そうじゃぁなくって…友達としてではなくって…その恋愛感情が有ったんじゃないかって事」
剣汰の鋭い言葉に俺はたじろいだ。
「だって俺達男同士だぜ」
「それは判ってる。判ってて言ってんだ」
「大分酔ってるのか?」
「酔ってねぇよ。お前さ、俺が女の話すると目が寂しそうだったしな。良く視線を感じることも有ったぜ。今思えばお前が俺を見る目艶っぽかったような気がするんだ。もしかして俺に信号送ってたのか何て思えて仕方無いんだよな」
視線が眩しく交差する。
「それに
褌だろ。
ゲイの奴って褌好きらしいって雑誌で読んだことあるからな」
「バカだな。気のせいだよ」
内心心臓バクバクさせながらの精一杯の言葉を返した。
「じゃぁ何で赤くなってるんだよ。」
「酔ってるだけだよ」
「そうかなぁ…これでも白状しないか?」
いきなりキスをしてくる。同時に股間をギュッと握ってきた。その瞬間俺のちんぽがピクピクと反応し始る。ちんぽが頭を擡げてきた。心臓が早鐘のように高鳴る。剣汰の大胆な行動に一瞬動揺した。
「け、剣汰……」
俺は居直った。剣汰に目を遣る。
「ああそうだよ。俺は
ゲイだ。お前の事好きだった。でも好きになってはいけないと思ってたから自分を押さえていたんだ」
「俺男には興味はあった。お前とならやりたいっててな。学生時代もしお前に誘われていたら……」
剣汰が真っ直ぐに俺を見てくる。言葉を続けた。
「その時やっていたかもしれないってな。今日お前見た時、挑発してみようと思ったんだ」
剣汰のカラダがガクガク震えていた。視線が絡まり合う。瞳の奥からは憂色の光が放たれていた。抱き寄せて唇を静かに合わせる。優しく抱きしめた。
「お前俺がそうじゃなかったらどうする積りだったんだ」
「考えてなかった。でも自身あったぜ」
剣汰は言い切る。だが言葉とは裏腹に剣汰のカラダは震えていた。視線がぶつかる。またギュッと抱き締めた。
「覚悟できてるのか」
「あぁ出来てる」
「後悔しても知らねぇぞ」
剣汰の首が縦に振られた。
「あっち行こうぜ」
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[ 2015/04/04 20:42 ]
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はじめまして。たまたまこちらのブログを見つけ、一気に読みました。設定や登場人物とか、とてもいいです。そんな人に出会いたいです!これからも楽しみにしています。
こんばんは。褌野郎達の隠れ家の管理人太一です。コメントありがとうございました。とても嬉しいです。今新作を執筆中です。これからも宜しくです。
> はじめまして。たまたまこちらのブログを見つけ、一気に読みました。設定や登場人物とか、とてもいいです。そんな人に出会いたいです!これからも楽しみにしています。
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