俺は派遣社員の岩永 智幸。38歳の髭で頭髪は坊主にしている。派遣元はゼットスタッフ。派遣先は総勢150人程のスタッフが稼動している、NDブレーンが運営する事務処理センターだ。スタッフ達は色んな派遣会社から来ている。仕事を始めて2年と4箇月が経過した。週末の金曜日、一通のメールが着信している。この前面接に行った会社からだ。時刻は夜7時を回っている。俺はスマホのメールを起動した。”岩永様。先日は面接にお越し頂きましてありがとうございました。採用が決定致しましたのでご案内いたします。24日からの研修に参加頂き弊社でご活躍いただければと存じます。現就労先へのご連絡などお手数ですが宜しくお願いします” やったぁ。薄給の派遣社員から解放される。途中下車して派遣会社の担当者の森川ゆり子に電話した。森川ゆり子は40歳位に見える女。何かに付け俺に罵声を浴びせ威圧してくる。どぎつい眼光を持ちその面構えは荒い。憐れさを感じることさえある。嫌な予感がした。 ”森川さんお疲れ様です。岩永です。実は来月の23日で退職したくお電話差し上げました” 帰ってきた言葉は金切声。その言葉がどんどんきつくなる。就業規則では契約解除する場合は1箇月前の告知で良い筈だ。森川は先方に伝えられるのは週明けだから1箇月に満たないと言い切る。尖った声に威圧された。 週が明ける。森川は先方の担当者と折衝したと言う。残念ながら俺の退職は認められなかった。2年4箇月勤務…期間満了を僅か1週間程早く辞めたい。その切なる思いが叶えられなかった。 内定した会社に連絡する。24日スタートが無理であれば今回の事は無かったことに……虚しい答えが返ってきた。切なさ悔しさが込み上げてくる。強い憤りを感じた。森川に電話する。冷酷な声が響いてきた。 「岩永さんはどうするんですか?」 「えっ……続けます」 「あっちが駄目ならこっちですか?クライアント様の心情的にはどうでしょうか」 お前らが俺の内定を取り消させたんだろ……俺は拳を握りしめた。 翌日別の派遣会社から来ている同僚が20日で退職すると言う。俺とは同じチーム。そいつの退職はすんなり認められた。何故……俺は森川に詰め寄った。鬼のような形相を浮かべている。瞳の奥から淀んだ光が見えた。 「NDブレーンの村上さんが言ったことですから……」 言葉が返ってくる。その音色には怒気が含まれていた。結局俺は契約を更新する。穏やかでない毎日が流れ始めた。ポカンと空いた心の空洞。そこにに秋の冷風が嵐のように吹き込んできた。時が微かに流れる。俺は喫煙室でNDブレーンの担当者の村上さんと一緒になった。 「あっ岩永さんお疲れ様です」 「お疲れ様です」 村上さんの声に俺は応える。煙草を吹かしながら雑談をしていた。俺は村上さんに視線をぶつける。あのことを切り出してみた。 「あっ村上さん、内の森川俺のこと何て言ってましたか」 「えっ契約更新しないって聞いただけですけど……でもまた更新してくれたんですよね」 村上さんが怪訝そうな表情を浮かべた。 「俺、次の仕事決まってたんですよね。だから1箇月前に申し出たんですよ。でも村上さんに断れたって……」 「えぇっそうだったんですか。それなら辞めて貰って良かったのに……日数も充分にありましたもんね。済みませんでした」 村上さんが視線をぶつけてくる。言葉を続けた。 「森川さん自己都合だから契約期間満了した方がいいですよね。って言うからそうですねって応えたんです」 やはりそうか……森川はきちんと伝えてなかった。怒りは有る。でももう仕方ないと思った。 「もう良いです。終わったことだから……」 「岩永さん、大変ですよね。森川さんってかなりヒステリックみたいですものね。色々苦情入ってますよ。ゼットスタッフさんからは最初の頃15人来てたのに今岩永さん含めて3人ですものね」 俺は頷く。確かに色々黒い噂は耳に入っていた。 「前佐藤さんって男の人が担当してたでしょ。あの人は良くやって呉れたのに残念です」 村上さんが森川の事を色々話してくる。NDブレーン内でも悪評判みたいだ。 森川に対する不信感が沸々と湧いてくる。怒りが俺の中で膨らんできた。そんなある日の帰り道。秋の夜風が優しく肌を撫でてきた。 歩道を自転車が走ってくる。運転してるのは見た小学1年~2年の少年だ。 「あっ済みません」 接触する寸前で止まった。 「大丈夫だから心配するな。でも自転車はこの歩道で運転しちゃ駄目だぞ。学校とか親御さんに教わらなかったか?」 少年は首を横に振る。自転車を見ると森川碧斗と記載されていた。脳裏に邪な考えが過ぎる。森川ゆり子の住まいはここから近かった筈だ。もしかして…… 「坊やお母さんって森川ゆり子って言うのか?」 「うん」 「ゼットスタッフという会社に勤めてるのか」 「うん」 「そうかぁ森川さんの息子だったんだな。小父ちゃんお母さんの会社で働いてんだ。ちょっとご挨拶させて貰うな」 「うん」 歩きながら少年と話をした。 「何年生なんだ」 「一年です」 「学校楽しいか?」 「うん」 あのヒステリックな森川の息子とは思えない健気な少年だ。時折見せる笑顔が無茶苦茶可愛い。5分程歩くと7階建のマンションが現われた。3階の部屋を少年が開ける。森川が出てきた。俺の顔を見るなり驚愕の表情を浮かべる。鋭い視線を浴びせてきた。 「あっ岩永さん」 「以外に近くに住んでたんだな」 「岩永さんもこの近くなんですか」 「まぁな」 森川と視線がぶつかる。俺は言葉を続けた。 「そこの歩道で坊やと接触しそうだったんだ。ちゃんと交通ルール教えてやった方がいいぜ」 森川の表情が強張る。俺の言葉を黙殺するように鋭い視線を飛ばしてきた。 「あんたはこんな時でも謝らないんだな」 「現況を確認してから……」 「現況確認って接触しそうになったのは事実なんだぜ。なぁ坊や」 少年はブルブル震えながら頷いた。 「それとも警察呼ぼうか」 「待って……」 俺にどぎつい視線を浴びせてきた。 「どうしたんだ」 奥から身長170㌢位の口髭を生やした男が出てくる。旦那さんか……。俺は経緯を説明する。男の表情が翳っていた。 「済まなかった」 男がぽつりと声にした。 「謝ることないわ。どうせコイツがトロトロ歩いていたんでしょうから……」 森川は少年を連れ奥に入った。 「申し訳ない」 「もういいですよ。でもおっかない奥さんですね」 男と視線がぶつかった。男らしくて優しい目をしている。何故か懐かしさを感じた。 「あれっもしかして智幸かよ」 「えっ……」 「俺だよ。柔道部の青木辰雄だ」 「あっ先輩えっ名字変わったんだ」 「養子に入ったんだ」 青木辰雄…柔道部の先輩、そして俺の処女を奪った男だった。思い掛けない再会をする。最後に会ったのは12年前のOB会だ。先輩に目を遣る。昔の精悍さはなくやつれている様に見えた。俺たちは電話番号とアドレスを交換する。森川家を後にした。 先輩とのことが走馬灯のように蘇ってくる。大学の時俺は柔道をやっていた。俺が1年の時先輩は4年。先輩は主将を務めていた。上京して間もない俺。都会生活に中々馴染めなかった。授業に稽古そして私生活。青木先輩は色々面倒見てくれた。精悍な顔から零れる笑顔。そんな先輩に何時しか俺は魅かれていた。先輩のように強くなりたい。俺は稽古に励んだ。男にときめいている。俺ってもしかして ゲイ……自問自答する。答えは出なかった。女との初体験も済ませている。高校3年の時近所に住む女子大生に誘われるまま関係を持った。Sexは気持ち良かったのを覚えている。でも何かが違う。物足りなさを感じていた。3度やった女子大生とのSex。でも俺が恋心を感じることはなかった。思い返してみる。同級生、体育教師、先輩。俺の心の奥には逞しい男が棲んでいた。そして今青木先輩に魅かれている。稽古中の青木先輩。野太い掛け声、逞しいカラダ、うっすらと生えた髭。俺が夜千擦りする時何度もおかずにした。 「あぁぁぁぁぁ先輩、俺…あっあぁぁ射く。んぁぁ先輩射く」 ドピュッドピュッドピュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ先輩のことを思いながら俺は白濁汁を吹き上げた。季節は初夏。街路樹の若い緑が陽に照らされている。そんなある日青木先輩にご飯に誘われた。 「ここでいいか」 「ハイいっすよ」 先輩の家の近所の定食屋に入る。腹いっぱい飯を喰らい先輩の家に向かった。何度か遊びに来ている先輩の部屋。でもこの日は特別な空間に感じた。 「先輩彼女いたんだ」 「あぁちょっと前までな。お前はどうなんだ」 「高校3年の時は居たっすよ。へへ近所の女子大生……」 「年上か?んでやったのか」 「へへ…まぁね」 女に学校そして最近の出来事。話が弾んだ。話が今度の新人戦の事になる。俺は寝技を掛けられると弱かった。 「ちょっと抜け出してみろよ」 先輩が上四方固めを掛けてきた。中々抜けない。股間に腕が入ってくる。何度も経験してきたことだけど今日は違った。先輩に抱かれている。あっ……先輩の男臭い薫りに覆われた。”だっ駄目、先輩”心の中で俺は叫んだ。 「お、お前勃たさているのか」 「せ、先輩…おっ俺」 視線が絡まり合った。先輩の顔が近づいてくる。眩い視線をぶつけてきた。 「智幸可愛いぜ」 唇が軽く触れる。俺は先輩の唇にむしゃぶりつくようにキスをした。 「先輩って女好きじゃ……」 「俺は男も女もイケるんだ。お前の事は最初から目を付けていたんだよ」 先輩が俺の手を取る。股間に誘導された。そこは既に息衝いている。男の鼓動をしていた。ワイシャツのボタンを外される。乳首に指が這ってきた。カラダが微動した。其々服を脱ぐ。先輩のカラダ。大人の男を感じた。先輩がベッドに横たわる。俺は先輩の横にオズオズと滑り込んだ。抱き寄せられる。勃起したちんぽ同士が触れ合った。先輩の指が首筋に這ってくる。カラダがビクビク震えた。 「感度イイんだな。これならどうだ」 先輩のカラダが下にずれる。乳首に舌が這ってきた。空いてる手の指でもう片方の乳首が撫でられる。カラダが震撼した。 「あっあぁぁ……あぅ」 先輩の手が伸びる。俺のちんぽが握られた。 「凄ぇ汁でベトベトだぜ」 先輩のカラダが下に動いた。ちんぽに舌が這ってくる。ジュルッジュルッと舐め上げられた。金玉を軽く握られる。今度はちんぽを咥えられた。舌が執拗に絡んでくる。金玉を優しく摩られた。 「あぁぁ、あっ先輩気持ちいっす」 先輩はカラダを反転させる。目の前に先輩のちんぽが現れた。ガチガチになっ大人のちんぽ。俺はそっと舌を這わせた。尚も先輩は俺のちんぽをしゃぶり込んでる。俺は思い切って先輩のちんぽを咥えた。ジュルッジュルッ…ジュボッジュボッジュボッと淫猥な音が耳に響いた。俺のちんぽが放たれる。先輩の目が昂揚しているのが判った。 「やべぇ射きそうだったぜ」 先輩がカラダの向きを返る。俺の隣に並んだ。 「智幸、可愛い」 両頬を抑えられキスされる。手が俺のケツに伸びてきた。 「ここいいか」 男同士ってケツを使うのは知っていた。でもこの俺が……ちょびっと不安が過る。でも先輩が望むなら…… 「優しくしてやるからな」 「うん、いっす。先輩が犯りたいなら俺はいっすよ」 両脚を抱え上げられる。舌がケツ穴を舐め上げた。 「先輩汚いっす」 「汚くなんかないぜ」 ジュルッジュルッと舐め上げられる。舌先がツンツンとケツ穴を叩いた。先輩が立ち上がる。机の引き出しから半透明はボトルを取り出した。中から何かの液体が入っている。先輩は指でそれを掬うと俺のケツ穴に塗り込めた。 「指挿れるからな」 「うん」 指が1本挿いってきた。 「痛くねぇか」 「大丈夫っす」 指が2本に増える。ジュグッジュグ卑猥な音が耳に届いた。 「もう1本いくぜ」 「うん」 指が3本に増えた。中を掻き回される。想定外の感触を覚えた。 「あっ、あっあぁあぁぁ」 「感じてきたみてぇだな。本物挿れてやるからな」 「うん」 両脚を抱え直される。先輩に目を遣った。ギラギラとしている。俺は犯されるんだ。感情がゴチャ混ぜになる。少しの恐怖と期待がグルグル頭の中を駆け巡った。先輩のちんぽが俺のケツ穴に宛てがわれる。グイッと中に挿いってきた。僅かな痛みが襲ってくる。内壁に先輩の亀頭を感じた。 「挿いったぜ。痛くねぇか」 「ちょびっと痛かったけど大丈夫っす」 先輩は俺を労わるようにゆっくりと腰を動かし始める。初めての感触を覚えた。俺の内壁が先輩のちんぽで擦られる。先輩は腰を動かしながら乳首に指が這わせてきた。 「あぁぁ、んぁ」 「智幸気持ちいいのか」 「先輩、いっす。気持ちいっす」 先輩の腰の動きが早くなった。グイッグイッと先輩の腰が突動する。奥の方が擦られてきた。 「あぁぁあぁぁ、んぁん、ん」 先輩の顔が近づいてくる。唇が奪われた。ケツを掘られながらキスされる。先輩の背中にしがみついた。 「智幸の中気持ちいいぜ。凄ぇ、んくぅ堪んねぇ」 「俺もいっす。気持ちいぃあぁぁ先輩」 ジュグッジュグッジュグッ…グショッグショッグショッ結合部から火照った音が鳴り響いた。先輩は突き込みながら俺のちんぽに手を這わせてくる。先っぽが指腹で摩られた。 「凄ぇ…汁いっぺぇ出てるぜ」 先輩のちんぽが俺の中をまい進してくる。同時に俺のちんぽを扱き始めた。 「あぁぁ駄目、そんな射っちゃう。んぁぁ先輩」 「俺もやべぇぜ。んぁ凄ぇ締まる」 パンパンパン…パンパンパン…パンパンパン先輩のカラダが俺を叩いた。 「と、智幸んぁぁぁ堪んねぇ。そんな締めるな。おぉぉぉ射ぐ。んぁぁんぉ射く。あぁぁ射くっ」 ケツの奥の方にお生暖かい汁がぶつかってくる。その途端俺は昇り詰めた。 「あぁぁ射ぐ。うぁぁんぁ先輩射ぐ。んぉぉんぁ射く」 ドピュッドピュッドピュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺は男の汁を噴き上げた。 「智幸気持ちよかったぜ」 「俺もっすよ」 先輩はちんぽを引き抜くと俺の横に滑り込んでくる。自然に唇が触れ合った。 「先輩」 「ん……」 ギュッと抱き締めてくれた。先輩の胸に抱かれる。心地よい疲労の中で浅い眠りについた。 「智幸……」 何れ位眠っただろうか先輩に揺り起こされる。いつもの爽やかな笑顔を向けてきた。 「あっ先輩」 「風呂入ろうぜ」 「八ッハイ」 浴室に入ると既に湯が張られてあった。 「ケツ大丈夫か」 先輩は屈んだ。ケツ穴を広げられる。俺のケツ穴を覗き込んでいた。 「恥ずかしいっす」 「大丈夫そうだな」 浴槽に並んで浸かった。先輩のカラダは既に熟している。大人の男の色香を感じた。俺のカラダは18歳にしては幼い。柔道は高校から始めた。筋肉はそれなりに出来てる。だが陰毛は生え揃ってはいるみたいだけど薄いと感じていた。 「先輩、俺のチン毛薄いっすか」 「心配するな。俺もお前位の時は今より薄かったぞ。その内モサモサしてくると思うぜ」 先輩が優しい眼差しを送ってくれた。俺の中で燻っていた性向が先輩によってが覚醒させる。憧憬の逞しく年上のオス。今俺の隣に居る。仄かな至福を感じていた。 風呂を上がる。着衣を整えた。 「先に部屋行ってろ。飲み物持って行くからさ」 「ハイ」 程なくして先輩が部屋に戻ってきた。 「おら飲もうぜ」 ビールのロング缶を差し出された。 「えっ……」 「いいから開けろ。俺達の記念日だからな」 「うん」 プシュッとプルトップが開けられる。喉越しよく流れていった。 「美味ぇな……」 「うん、美味ぇっす」 ビールを飲みながら交わす会話。先輩が屈託のない笑顔を送ってくれる。また1つ先輩の好きを見つけた。時間は夜11時を回っている。俺達はベッドに潜った。先輩が俺の股間に手を這わせてくる。俺も先輩の股間に手を這わせた。 「凄ぇデカくなってきたぜ」 「先輩もっすよ」 結局この晩先輩は俺の中に2発俺も掘られながら2発出した。この日を境に俺と先輩は付き合い始める。先輩と居ると自然に心が開いた。一人っ子の俺。兄貴みたいに思えたのかも知れない。殆ど俺が掘られたけどたまに掘らせてくれる。逢う度にやる度に俺の中で先輩の存在が大きくなった。でも先輩は俺とのことは遊びだったと思う。女ともそれなりに遊んでいるのを俺は知っている。だけどそれを問いただすことは出来なかった。季節は春を迎える。先輩は卒業した。ねだって貰った先輩の柔道着。今では俺の宝物になっている。時を経て俺は先輩と再会出来た。
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[ 2016/02/22 16:47 ]
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先輩とは時々メールを交わしている。その文面に何かを感じた。電話で話す先輩の声も沈んでいる。何故かご飯に誘っても忙しいとか何かの理由で行くことは無かった。先輩と再会して1箇月程経過する。新たな週が始まった。スマホがメール着信を知らせる。先輩からだ。 ”食事券貰ったから今晩飯行かねぇか” 断る理由なんてない。俺はOKのメールをした。 待ち合わせ場所の駅前。先輩は既に来ていた。 「あっお待たせしました」 「俺も今来た所だ」 ヨレヨレのスーツにボロボロの靴。学生時代結構お洒落で一度ファッション雑誌にも出ていた筈だ。そんな先輩が何故……不穏な空気さえ感じてしまった。 「ん、どうした」 「何でもないっす」 「行くぞ。この先だからな」 先輩が明るく元気な声を上げた。 「ハイ」 俺達は和食屋の暖簾を潜った。陣取ったのは奥のテーブル席。注文したのは飲み放題付きの和食コース。大ジョッキが運ばれてくる。カチンとジョッキが触れ合った。次々と料理が運ばれてくる。美味い料理を喰らい酒を飲んだ。 「お前さぁ……」 「あっ思い出した」 部活の話で盛り上がる。一気に学生時代にタイムスリップした。ほろ酔い気分になってくる。話はあのことに進んだ。 「先輩、俺また先輩とやりたいっす」 「えっ……」 「俺の処女奪って男に抱かれる喜びを教えた罪は重いっすよ」 俺は囁いた。 「機会があったらな」 先輩がポツリと声にする。先輩が腕時計を見ていた。 「あっやべぇ……」 時間は夜9時を回っている。先輩が声を上げた。 「えっ何か用事あるんすか」 「まぁな……」 先輩の表情が僅かに翳っていた。俺達は店を出る。電車に乗り込んだ。先輩はやたらと時間を気にしている。改札を出ると一目散に走り去った。夜風が酒で火照った躰を優しく包んでくれる。ゆっくりとした歩調で歩いた。アパートに着く。寛いでいるとスマホが電話着信を知らせる。先輩からだ。 ”あっ俺悪いけど泊めてくれないか?” ”えっいっすよ。俺んちは先輩の所から少し北に行った所っす。道順メールしときます” 15分程経過する。インターホンが先輩来訪を伝えた。今リビングに居る。テーブルを挟み向かい合って座った。 「済まん締め出された」 先輩が視線を飛ばしてくる。瞳の奥から複雑に輝く光が見えた。 「えっでも鍵持ってるんでしょ」 「あぁ内側からチェーンロック掛けられた。前にも一度残業で10時過ぎた時連絡したにも関わらず締め出されたんだよな。その時はひたすら謝って入れて貰ったけどさ……」 先輩は森川家の実情を語りだした。目が怒りに満ちている。森川家の家計はゆり子が握っているらしい。毎月の小遣いは1万円。作ってくれる弁当は白飯に梅干しだけと言う。仕方なくおかずをコンビニとかで調達する。会社に着ていくスーツ、ワイシャツ、靴などもボロボロになっても中々買って貰えないと聞いた。その上門限が10時。理由が仕事でも関係ないらしい。遅れると夕飯は食べてはいけないと言う。その食事も半年前から始めた菜食主義のため、野菜だけで肉魚は食べさせてもらえない。買い物は自分の物そして次に子供たちの物だと言う。先輩の物はほとんど買って貰えないみたいだ。海外旅行が好きなゆりこは年に2~3度は行くらしい。その時の家事は先輩に任せている。来週の木曜日から日曜迄は韓国に行くと言う。話している先輩の言葉に怒気が含まれてきた。 「金無いからお前に誘われてもご飯行けなかったんだ。情けねぇ」 「離婚しないんすか」 「ああ考えてはいる。前にも一度切り出したけどな。何となくかわされてしまった」 「そうなんすか?まぁ元気出してください。飲み直しますか」 「その前にシャワー借りていいか」 「いっすよ」 バスタオルとタオル、それに部屋着替わりのジャージを渡した。 「良かったらこれ使ってください」 「あっ悪いな」 「それにこれ俺のっすけど嫌じゃなかったら着てください」 俺はTシャツとボクブリを渡した」 「あっ済まん使わせて貰うよ」 シャーシャーとシャワー音が耳に響いてきた。何かが起こる。そんな期待を俺はしてしまった。先輩がシャワーを浴び終える。交代で俺もシャワーを浴びた。 「さぁ飲みましょう」 「あぁ」 ソファーに並んで座った。グラスに氷を挿れる。焼酎と水を入れ1つを先輩に渡した。テレビでは芸人がコントをしている。先輩の笑い声耳に響いた。俺はその内容が耳に入らない。昂ぶってくる。3杯目の水割りが空いた。心臓がバクバクしてくる。先輩に視線をぶつけた。 「先輩……」 「ん」 俺は甘えるように先輩に寄り添った。 「機会が来たっすね」 「そうだな」 肩を抱かれた。先輩の顔が近づいてくる。静かに唇が触れ合った。髭と髭が交差する。舌が入ってきた。口の中をくまなく愛撫される。舌が絡み合った。切なさが込み上げてくる。ふっと唇を離した。 「あっち行きませんか」 先輩が頷いた。寝室のドアを開ける。灯りを燈した。シングルベッドが淫猥に浮かび上がってくる。俺達は着ているものをバサバサ脱いでいく。俺は 六尺一丁になった。 先輩の視線を股間に感じる。熱い位に突き刺さってきた。 「お前 褌なのか」 前袋がギュッと握られた。 「うん、5年位前から常用っすよ。締め込んだ感じがいっす」 「日本男児って感じでいいよな」 またギュッと、前袋を握られた。 「智幸……」 俺達向かい合って立った。顔が近づいてくる。唇を寄せてきた。柔らかい唇が俺の唇に重なる。舌が入ってきた。口の中をくまなく愛撫させる。舌を絡め合った。堪らない気持ちが芽生えてくる。背中に腕をを回しギュッと抱き付いた。股間に硬いものが当ってくる。ゴリゴリ擦り付けられた。 「先輩……」 「お前が欲しい」 俺は自ら 褌を解いた。 褌が床に落ちる。先輩もトランクスを脱ぐと全裸になった。晒された2人のガタイ。2本のちんぽが天を仰いでいる。先端はガマン汁で既に濡れていた。 「智幸凄ぇ男臭くなったな。毛ももっさりと生えてるしちんぽもデカくなった」 抱き寄せられる。首筋に舌が這ってきた。耳裏を舐められる。もう片方の耳裏が指でなぞられた。 「あっあぁ、あぁぁあっ……」 「相変わらず感度いいぜ」 押し倒されるようにベッドになだれ込んだ。乳首に舌が這ってくる。カラダがビクビク震えた。先輩のカラダが下にずれる。ちんぽがジュルジュル舐め上げられた。亀頭を唇で挟まれたと思ったら、一気に根元まで咥えられる。舌がネットリちんぽに絡んできた。 「あっ、あっ、いぃ」 しゃぶり込まれながら金玉が摩られた。先輩の腕が伸びる。乳首がクリクリ掻き撫でられた。 「ん、んぁ、あぅぅ」 ケツ穴に指が這ってくる。穴口を軽く摩られた。 「智幸…挿れたい」 先輩のちんぽは反り返っていた。血管が浮き出ている。先端は溢れた汁で濡れそぼっていた。それを見た途端奥の方が熱くなってくる。俺の首が無意識のうちに縦に動いた。 「お、俺、先輩欲しいっす」 「判った」 両脚を抱え上げられる。穴に先輩の荒い吐息が降りかかった。 「凄ぇ、堪らんぜ」 先輩の喉がゴクンと鳴った。穴口に舌先が当たったのがわかる。ジュルッジュルッと舐め上げられた。指が1本挿いってくる。難なく俺は呑み込んだ。先輩の指が抽動する。内壁が擦られた。 「もう1本増やすからな」 ゆっくりと2本の指が挿いってくる。グシュグシュなかを掻き撫でられた。 「あっ……あぁ、ん」 「気持ち良くなってきたみてぇだな」 先輩がローションを見つけた。 「イイものあったぜ」 ローションを指で掬った。俺の穴に塗り込める。3本になった指が中を抽動した。 「此処で何本のちんぽ咥え込んだんだ」 「えっ、せ、先輩」 「言わねぇと止めるぞ」 「先輩……」 先輩の指の動きがフェードアウトしていった。 「いっぱいっす。覚えてねぇ」 「覚えてねぇだとこの淫乱野郎がよぉ」 グリグリグリっと中を掻き回される。カラダが左右に捩れた。 「んぁぁ…あぅせ、先輩、やっ妬いてんすか」 上擦った声を上げる。振り絞るように音にした。 「そんなんじゃねぇ」 先輩はローションを自分のちんぽに塗り込めている。俺の両脚を抱え直した。 「挿れるぞ」 「うん」 先輩のちんぽが俺のケツの窪みに宛てられる。先輩の腰に力が入った。 「んぉぉぉ堪んねぇ。ちんぽ吸い込まれそうだ」 「んぉぉぉあぅ俺もあっあぁぁ、いっいい」 先輩のちんぽが埋没する。腰をガシガシ動き始めた。釣られるように俺も腰を振る。先輩のちんぽが俺の中を疾駆してきた。内壁が擦られる。学生時代のシーンが蘇った。 「智幸んぁぁ凄ぇ……んぁ、やべぇ、んくっ、あぁぁあぁぁぁ」 俺の奥に生暖かいものがぶつかってきた。 「す、済まん。射っちまった」 「いっすよ。溜まってたんすか」 「あぁ」 奥は意識して内壁をぎゅうっと締め付けた。 「まだまだっすよ。俺のまんこで気持ち良くなって欲しいっす」 「まんこ……」 「そっすよ」 僅かに戸惑いの表情を浮かべ直ぐに戻った。 「そうだな。まんこだな。ちんぽ入れるところだもんな」 少し萎えかけてた先輩のちんぽが俺の中で息を吹き返してくる。先輩の腰がまた突動し始めた。 「凄ぇ、中トロットロだぜ」 パンパンパン…パンパンパン…パンパンパン先輩のカラダが俺を叩いた。突き込みながら俺の乳首を弄ってくる。官能中枢が刺激された。 「あぁぁぁぁいぃそこあっ当たる」 俺は自分のちんぽを扱いていた。 「おら、突いてやるぜ」 グショッグショッグショッ…ジュグッジュグッジュグッ淫猥な音が部屋に鳴り響いた。一気に昇りつめそうになる。先輩の腰が加速度的に早くなった。奥の壁が擦られる。俺のちんぽからトクトクと我慢汁が溢れた。 「あぁぁぁあぁぁぁ駄目、射っちゃう。あぁぁぁあぁ射ぐ。んぁ射く。あぁぁ射くぅ」 ドビュッドビュッドビュッ……ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺は白濁汁を噴き上げた。 「凄ぇ締まるぅあぁぁぁあぁぁあぉぉぉんくぅ射ぐ、射く。あぅぅ射く」 俺のまんこ奥に生暖かい汁がぶち当たった。どっさりと先輩が俺の上に倒れ込んでくる。自然に唇が触れ合った。 「最高に気持ちよかったぜ」 「俺もっすよ」 ちんぽを引き抜かれる。俺の隣にゴロンと横になった。 「済まん。ちょっと荒っぽかったな。久しぶりだったから興奮しちまった」 「いいっすよ。男とやってなかったんすか」 先輩が複雑な表情を浮かべた。 「男どころか女ともやってねぇ」 「えっ奥さんとは?」 「もう5年位やってねぇ」 「えっ……」 先輩に目を遣る。表情に困惑の色が混じっていた。 「じゃぁどうしてたんすか」 「最初の頃はもっぱらこれだったけどな」 先輩は右手を筒状にすると上下に動かした。 「最近は勃たなかったんだ。EDかと思ってたんだよな」 「えっ、だって今日はガチガチだったじゃないっすか」 「あぁ今日はな。お前が男の機能回復させて呉れたんだ。ありがとな」 先輩に抱き寄せられる。先輩のカラダはまだ火照っていた。手を股間に這わせ、ちんぽを握る。先輩も俺のちんぽを握ってきた。先輩の薫りに包まれる。先輩にきつく抱き締められた。俺のちんぽが芽吹き始める。先輩のちんぽも硬くなってきた。 「先輩もう1回やるっすか」 「うん犯りてぇ」 この晩夜遅くまで盛っていた。性欲減退していた先輩。今夜男の機能が覚醒した。そのことに俺は愉悦する。俺の恋心が燻り始めていた。 ●塗って食べられる分包ジェル15包 ●1袋30粒入りのサプリメント ●ペニスを挿入して鍛える専用強化ホール 上記、3点セットで2,980円 オーバーブロージェルパーフェクトセット
絶倫の鬼
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[ 2016/02/22 16:38 ]
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朝目覚めると先輩はまだ寝息を立てている。ホッペに軽くキスをするとベッドを出た。シャワーを浴びる。着衣を整えた。洗っておいた先輩のワイシャツが乾いている。軽くアイロンを掛けた。今キッチンに立っている。トントントン包丁が小気味良くまな板を叩いた。 「おはよう」 先輩が寝ぼけまなこを擦りながら起きてきた。 「あっ先輩おはようございます。シャワー浴びてきてください」 「あぁありがとな」 好きな人のために作る朝飯。何気に嬉しい。テーブルに料理を並べる。焼き魚に目玉焼き、大根とイカの煮付け。先輩が戻ってきた。ご飯と味噌汁を装う。テーブルに置いた。テーブルを挟み向かい合って座る。味噌汁の良い香りが漂ってきた。 「いただきます」 「ありがと……いただきます」 先輩が味噌汁を口には込んでいる。先輩の目が濡れていた。 「先輩……」 「済まん。こんな暖ったけぇ朝飯久しぶりだったからな」 人の家庭には色々事情があるのは判っている。だけどこの程度の朝飯で涙流すほど喜んでくれ先輩を見てると森川家の在り方に疑問を感じた。食事を済ませ珈琲を飲んでいる。笑顔を振りまきながら語る先輩。不憫に感じる。何かして上げたいと思った。俺に今出来る事何が有る。思い巡らした。殆ど使っていないスーツと靴を持ってくる。先輩に差し出した。 「先輩、このスーツと靴使って貰えませんか」 「えっ……」 「安物っすけど……俺今オフィスカジュアルなんで殆どスーツ着ないんすよ」 「そうなのか」 「先輩に使って貰たら嬉しいっす」 「いいのか」 「ハイいっす」 「済まん。恩にきるよ」 先輩が嬉しそうな声を上げる。断られるかと思ったけど切り出して良かった。背格好が同じ位の俺達。大きさも丁度良かった。 この日俺達は一緒に出勤する。嫌な通勤ラッシュも気にならなかった。 「智幸……」 「えっ、あっ後でメールする」 「ハイ」 「じゃぁな」 会社に着くとメールが着信している。 ”智幸、朝飯最高に美味かった。スーツと靴チョッと情けなかったけど貰えて嬉しかったよ。ワイシャツ洗ってくれてアリガトな。この恩はいつか返させてくれよ。また遊び行っていいかな” ”恩なんて感じなくていっすよ。俺は先輩をまんこで感じたいっす。是非遊びに来て下さい” 俺は返信した。ポカンと空いていた心の空洞。ちょびっと埋まった。俺と先輩の付き合いが復活する。あれから3度俺んちで逢った。だが先輩には家庭が有る。限られた時間を最大限に使った。今リビングで先輩が立っている。俺は先輩の足許に跪いた。スラックスのファスナーを引き下げる。ちんぽと金玉を引き出した。先輩の金玉を軽く握る。ちんぽを咥えた。先輩のちんぽが硬くなってくる。俺は顔を前後に動かした。 「あぁぁあぁ堪んねぇ。気持ちいい」 俺の頭が押えられる。先輩の腰が突動した。喉奥で亀頭を感じる。濃い陰毛が肌を撫でてきた。 「あぁぁやべぇ射きそうだ。口離せよ」 俺は先輩のケツをがっしり抑える。顔を前後に抽動させた。ジュボッジュボッジュボッ…ジュルッジュルッジュルッ淫猥に尺八音が鳴り渡る。先輩の亀頭が微かに膨らんだ。 「あぁぁあぁぁぁ智幸、堪んねぇ。お前の喉まんこ気持ちいい。あぁぁんぁ射ぐ。んぁぁ射く。うぅぅ射ぐっ」 俺の喉壁に先輩の汁がぶつかってきた。ちんぽに舌を絡める。俺は静かにちんぽを口から放した。先輩を見上げる。俺の喉がゴクンと鳴った。濃厚な汁が喉を通る。体内へと流れていった。 「智幸、呑んだのか」 「うん、先輩の汁、美味ぇっす」 「バカヤロ、無理しやがってよぉ。でも嬉しいぜ」 「無理じゃないっすよ。今日は先輩の汁呑もうって決めてたから……」 この日俺は初めて男の汁を呑んだ。今日は呑みたい。先輩の汁をって決めていたんだから……でも先輩の汁はマジ美味かった。俺は立ち上がる。ギュッと抱き締めてくれた。一日の労働を終え、汗ばんだ先輩の薫りに包まれる。堪らなかった。 「済まん。帰るな」 「うん」 玄関迄見送った。軽く唇を合わせる。静かに唇が離れた。 「じゃぁな」 「うんまた……」 ドアが開き、バタンと締まる。先輩が家路に就いた。静寂に包まれる。ちょびっと寂しくなった。日によって性処理だけの時もある。でも俺はそれでも良かった。先輩が俺を必要としてくれてる。だったら俺はそれに応じたいと思った。 俺は先輩が好き。先輩は俺の事どう思ってるんだろ……頭の中を色んな事が駆け巡る。先輩は男とは出来るけど元々女好きな筈だ。大学時代もそうだったと思う。この前ちょびっと妬いてくれた感じがする。凄ぇ嬉しかった。
猛牛
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[ 2016/02/22 16:32 ]
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ゆり子が海外に行った週末。食材、酒、お菓子をたっぷり買い込んで森川家を訪ねる。インターホンを鳴らした。 「岩永っす」 「あっ小父ちゃん」 蒼斗の声が可愛く聞える。ドアが開けられると先輩と蒼斗が立っていた。 「あっ先輩、勝手に遊びに来ちゃいました」 「まぁ上がってくれよ」 初めて入る先輩の家。リビングに通された。今テーブル席に囲んでいる。俺の隣には先輩、向かい側には蒼斗ともう1人の子供が座っていた。 「こいつは始めてだったな。次男の光輝だ。光輝小父ちゃんに挨拶しなさい」 「こっ光輝です」 ぺコンと頭を下げる。一途な笑顔が可愛く俺の目に映った。 「宜しくな。アイス食べるか」 碧斗と光輝に声を掛ける。2人は先輩を見ていた。 「ご馳走になりなさい」 「うん」 満面に笑みを浮かべながらアイスを頬張っている。見ていると心が和んだ。 「先輩、俺さ……」 「そうなのか?バッカだなぁ」 小一時間ほどおしゃべりをした。先輩に目を遣る。何げに穏やかに見えた。奥さんゆり子のいない家。唯一落ち着ける空間なのかも知れないと俺は思惟した。 「先輩、ちょっと台所借りますね」 「えっ」 「美味いもの作りますからね」 「あぁ俺も手伝うか」 「あっお願いします」 2人で並んで料理を始める。何かこんなことさえ嬉しく思えた。 「出来たぞ」 「美味そうだな」 チーン…オーブンがグラタンの出来上がりを知らせてくれた。 「先輩並べるの手伝ってください」 「おお判った」 ハンバーグ、チキングラタン、ポテトサラダ、ポタージュスープ。テーブルに並べられた。子供達にはジュース、俺と先輩はビールをグラスに注いだ。カチンと俺と先輩のグラスが触れる。子供達に目を遣った。 「小父ちゃんと乾杯しようか」 「うん」 子供達とカチンカチンとグラスを触れ合わせた。 「頂きます」 碧斗がハンバーグを一口食べた。 「あっ…美味しい」 光輝がグラタンを口に入れた。 「うん、美味しい」 「ありがとな。こいつら野菜しか食べさせて貰えてないからな」 「いっすよ。気にしないでください」 食事が済みプリンを出してやると嬉しそうに食べている。時間は夜7時を回っていた。 「先輩じゃぁ、俺これで失礼します」 「そうかぁ」 先輩が視線をぶつけてくる。何かを訴えていた。 「俺も行っていいか?」 「えっ子供達大丈夫っすか」 「あぁ大丈夫だ」 視線が交差する。先輩の目が隠微に光った。 「パパ小父ちゃんちに行ってくるから2人で留守番できるな」 「うん」 碧斗と光輝の声が重なった。 「何かあったらパパの携帯鳴らすんだぞ」 「うん」 俺と先輩は森川家を出ると俺んちに向かった。一線を終え、俺と先輩はベッドの中で抱き合っている。先輩のオス臭い薫りが漂ってきた。 「好きになっちまいそうだ」 「いっすよ。俺はもう好きになってますから」 「えっ……」 「大学の時もそうだったけどこの前抱かれてまた好きになったよ」 クローゼットの中から1つの箱を取り出した。 「これ俺の宝物っす」 「えっこれって……」 「先輩から貰った柔道着っすよ」 「そうかお前にやったんだよな」 先輩を真っ直ぐに見た。 「先輩が女の子とデートしてるの見たことあるけどちょびっと切なかった」 「そうかぁ。辛い思いさせてたんだな」 先輩がぽつりと声にする。戸惑った表情を浮かべていた。 「いっすよ。その代わりもう1回して貰っていっすか」 「判った」 結局この晩はもう1発先輩は俺に種を仕込んだ。 「そろそろ帰るな」 「うん」 「なんだ。そんな悲しそうな顔するな」 「うん」 俺は玄関まで見送った。 「先輩」 抱き寄せられる。唇を重ねた。 舌が入ってくる。俺達は舌を絡め合った。切なさが込上げる。先輩の背中に腕を回した。キツく抱きしめられる。離れたくなかった。背中に回した腕に力が籠もる。静かに唇が離れた。 「明日、実家からお袋が来るんだ。昼過ぎまた来ていいか」 思わず顔が綻んだ。 「うん、いっす」 「じゃぁな」 また明日逢える。俺の心は弾んだ。俺と先輩は20年の時の壁を少しずつ乗り越えている。今俺の空洞となった心が埋まり始めた。
黒蟻王
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[ 2016/02/21 14:11 ]
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森川ゆり子の事を考えると沸々と怒りが沸いてくる。ツイッターを開いた。 ”俺は水車が有る駅の派遣会社に登録しており都内の企業に派遣されている。営業担当者は40歳位のMと言う女性。実はこの女性に虐められている。この前少し突っ込んだ質問をしてみた。切れて罵声を浴びせられる。声を荒げヒステリックになった。心が抉られる。切ない” 俺はツイッターで呟いた。 いろんな人から激励が届いてくる。暖かいものに包まれた。ツイッターでの俺の呟きが燻っていた火種を沸き起こしたらしい。それから1週間後経過する。何気なく派遣会社の口コミサイト覗いた。 ”俺も森川に遣られた” ”森川って最低な女” ”思い返しただけで涙が零れる” 多くの口コミが載っていた。そこに貼られていた森川ゆり子のブログのURL。アクセスしてみると炎上している。ゼットスタッフには抗議の電話メールが殺到していると言う。先輩と再会して1箇月程経過する。季節は秋。街は色付き始めていた。スマホがメール着信を知らせる。先輩からだ。 ”俺離婚する。子供は俺が引き取る積もりだ。色々手伝ってくれるか” ”いっすよ”俺は即座に返信した。 俺達はカラダの関係を一端止めた。先輩は給与振込口座を変更する。まずは金の確保をした。そして翌月の給料日口座に入金がないことをゆりこが確認すると先輩に詰め寄ったらしい。ヒステリックなゆり子の怒声が飛び交っていることが目に浮かんだ。結局家庭内別居。今先輩は子共達の部屋で寝起きしている。金を自由に出来るようになった先輩は帰宅するとキッチンに立っている。子供2人と自分の食事を作る為だ。肉を普段から食えるようになり2人の子供は喜んでいるらしい。ゆり子は自分のことしかしなくなった。その為先輩は掃除洗濯料理と家事全てを担っている。忙しい毎日だけど充実していると言っていた。 事態が急転する。俺は見てしまった。それは金曜の夜。新しい 褌を買うため ゲイショップに立ち寄った。そこの周りにはラブホが立ち並んでいる。”えっ……”一瞬俺は固まった。目の前のラブホから出てきたカップル。間違いない。ゆり子と初老の男だった。ゆりこは男と腕を組みしなだれている。顔は女の顔になっていた。電柱の影に隠れる。スマホのカメラのシャッターを切った。鼓動が高鳴ってくる。早速先輩に電話した。 ”先輩チャンスっすね” ”そうだな” 先輩は探偵を雇った。調査が始まって1箇月が経過する。次々と浮気の証拠が集まった。 クライアントが減りだしたゼットスタッフ。NDブレーンにもゼットスタッフから当初15人派遣されている。だけど今は俺1人になった。会社として考えると営業的にはどうだろう。スタッフが15人居た頃の収入は概算で年間3,750万、今は250万だ。3,500万の減収になる。退職したスタッフの補充も出来てない。その上スタッフの内数名は他の派遣会社に鞍替えしている。即ち他社にゴッソリと売上げを持ってかれてる訳だ。この事実を会社、森川ゆり子はどう受け止めているのだろうか……体たらくした現状。理由は明確だ。森川ゆり子のスタッフ虐めそれに営業としての能力不足だと思える。上層部は彼女を指導したらしい。心を入れ替えて仕事に励むようにと……でも彼女は変わらなかった。自分のブログで正当性を訴えてる。ブログが炎上していた。会社、スタッフ、クライアントに多大な迷惑を掛けた森川ゆり子。やむ無くゼットスタッフは彼女を解雇した。あの森川ゆり子がおとなしく応じたのだろうか?何れにしても悲しすぎる現実を森川ゆり子は突き付けられたみたいだ。 俺達4人の絆は徐々に深くなる。いつの頃からか子供達は俺をトモと呼ようになった。呼び捨てされてる訳だけどそれはそれでいいと思っている。この前4人で遊園地に行ってきた。 「トモ…今度あれに乗ろう」 「今度はあれだよ」 子供達は屈託のない笑顔を浮かべながらはしゃいだ。 「美味い…僕トモの料理好きだよ」 「あっ唐揚げ美味い」 俺の作った弁当をうまそうに食べる。傍らでは先輩が2人を見て微笑んでいた。 「先輩、俺なんか幸せだな」 「俺もだ。お前といるとほっこりしてくるんだ」 柔らかな陽射しに包まれる。4人の男達を優しく照らしてくれた。 俺は来月末の契約期間満了をもってゼットスタッフを辞める。趣味で始めた彫金のコンテストでこの前入賞した。今度彫金業で自立する。現に数件の注文も頂いた。少しの怖さもあるけど前を向いて生きていきたい。森川ゆり子との出会いが俺を成長させてくれたと思っている。俺の作品を評価せてくれる人達に作品を通して喜びを与えたかった。 先輩の離婚は以外とすんなり決まった。今日先輩とゆり子の3回目の話し合いに俺も同席する。夕闇が夜の黒に包まれた。 緊張を覚える。森川家のインターホンを鳴らした。 「あっ岩永です」 ドアが空いた。 「何の用、今取り込んでるんだけど」 ゆり子はイラついていた。尖った声を俺に投げつけてくる。その声に先輩が出てきた。 「俺が来て貰ったんだ。まぁ上がってくれ」 リビングに通された。テーブルを挟み、俺とゆり子は向かい合って座る。俺の隣には先輩が座った。先輩とゆり子の視線が激しくぶつかる。先輩はゆりこの浮気の証拠を叩きつけた。 「あっ俺も見たぜ。あんたが男とホテルから出てくる所をな」 「知らないわ……」 「ほらこれが証拠だ」 俺はスマホの画像をゆり子に見せつける。ゆり子顔から血の気が引いていくのが判った。 「まず先輩に謝ったらどうなんだ」 「……」 俺の声を黙殺するように目を逸らした。 「悪いと思ってないのか」 「……」 ゆり子の口から言葉は出なかった。 「それに家事も育児も殆どしなくなったみたいだな」 「……」 「自分にはブランド品の服、靴、バックを買い、年に数回海外旅行に行ってんだろ。子供達にはディスカウント店のバーゲン品だけを買う。先輩には僅か1万円の小遣いを与え、ボロボロになったスーツを着ていても買ってやらない。そうだよな」 「……」 押し黙り続けるゆり子に憤りを感じる。だが努めて冷静に話した。 「先輩、給料いいもんな。それだけが目当てだったんだろ」 ゆり子がきつい眼差しで俺を見る。そして今度は先輩を見た。 「判ったわ。離婚に同意すればいいんでしょ」 声を震わせながらぼそっとゆり子は言葉にした。 「でも子供達は私が引き取るわ。養育費はたっぷりと貰いますからね」 ゆり子の怒声が俺と先輩に浴びせられた。 「じゃぁそのことは子供達に決めさせようぜ。いいな」 先輩がゆっくりとした口調で静かに語る。ゆり子の首が縦に振られた。 「子供達呼んでくれ」 ゆり子が立ち上がろうとした。 「おまえじゃねぇ智幸頼む」 先輩の鋭い声がゆり子に降り注いだ。子供部屋のドアを開ける。2人と視線が交差した。 「トモ……」 碧斗がちっちゃい声を上げる。光輝の目が愁いに満ちていた。 「心配するな。俺が付いてるからな」 2人を連れてリビングに入る。ゆり子の鬼のような形相を見ると2人はガタガタ震えだした。 「碧斗、光輝……」 俺はしゃがんだ。 「パパとママは別々の道を歩いていくんだ」 俺は碧斗を見る。そして光輝を見た。 「トモ……」 2人の言葉が重なる。目にはいっぱい涙が溜まっていた。 「ごめんな」 2人がコクりと頷いた。 「でな。お前達はどうする?ママと一緒に行ってもいいしパパと一緒でもいいぞ」 「トモ……」 碧斗が俺に訴えるような視線を送ってくる。光輝の顔つきも同じように俺には見えた。 「碧斗ママと一緒に行くか」 碧斗は首を横に振る。悲しそう表情を浮かべた。 「じゃぁパパと一緒に行くんだな」 今度は縦に首を振った。 「光輝はママと行くか」 大きく首を振ると先輩にしがみついていた。 「ゆり子こういう事だ」 先輩が声を上げる。顔付きが勇ましく見えた。 「ふん慰謝料ふんだくってやる」 「バカヤロ慰謝料払うのはお前だろ」 俺が低く重たく声にした。 「智幸、子供達連れてってくれよ」 「うん判った」 子供部屋に2人を入れた。リビングに戻る。離婚届けに2人の署名がしてあった。 「保証人のところに署名してくれるか」 「ハイ、判りました」 「後は役所に出すだけだな」 先輩の明るい声が部屋に響いた。ゆり子は目に角立て威圧してくる。ドーン……テーブルが叩かれた。ゆり子が立ち上がる。先輩をジッと見た。 「ふん」 先輩にツバを吹きかけた。 「き、貴様ぁ先輩に何するんだ」 拳を握り締め立ち上がろうとする俺を先輩が制した。 「ふん」 今度は俺にツバを吹きかける。遺恨に満ちた表情を浮かべながら外に出ていった。リビングが静寂する。先輩の離婚は呆気なく決まった。ゆり子の性格を考えた末の俺の作戦。あいつはまんまとその作戦に乗った。
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[ 2016/02/21 00:22 ]
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