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社内仕置き隊①

 俺は磐井宣秀、しがない派遣社員。大手企業のカスタマーサポートセンターがオープンする。俺はスタッフのひとりとして派遣された。研修所に行くと多くの人達でごった返している。そんな中知ってる奴等を見付けた。
「おまえらも此処で働くのか」
「そうっす」
紘一の明るい声。心地好く響いてきた。
「宣兄ぃと一緒なら心強いっす」
清貴が声にした。清貴と紘一はゲイSNSのマイフレ。コミュのオフ会で初めて会った。俺達3人は歳も近く共通点が多い。33歳の俺、清貴は32歳紘一は30歳。共に空手をやっている。3人とも筋肉バカだ。体型は3人ともガッちびで髭、短髪。
髭 (6)
仕事よりもカラダ鍛えるのが好きな俺達だ。盛り上がる筋肉談義。自然に仲良くなった。このセンター社内食堂も充実しているし屋上が解放されている。良く一緒に飯を食い屋上で寛いだ。遠くに見える山々傍らを流れる河が癒してくれる。俺が配属されたのはAチーム、清貴はFチーム紘一はJチームに配属された。各チームは10名で結成され2人のSVがスタッフの質疑に応える。カスタマーセンターが稼働始めた。慌しい中1箇月の時が流れる。事件が起きた。
「磐井さん、私言ったよね」
「いえ聞いてません」
「言いました」
SV仁藤の尖った声。うざく俺の耳に届いた。
「何時仰いましたか?」
「昨日です。聞いてなかったですか」
俺のデスクの脇に立ち声を荒げる仁藤。50過ぎの大女。明らかに胸よりも腹が出ているメス狸だ。
「昨日ですか俺休みですよ」
明らかに仁藤の勘違い。だがこの時から俺へのパワハラが始まった。力付けてくれる清貴と紘一。俺は元気を貰い何とか頑張れた。2箇月に渡る俺と仁藤の死闘。幕が降ろされた。俺は派遣会社を通じて管理にクレームを入れる。結局仁藤には注意もなく俺は今いるKチームに転属した。次に犠牲となったのは清貴。Aチームに配属された。
「清貴、俺と仲良くしてるとあいつに苛められるぜ」
「関係ねぇよ」
「そうかぁじゃぁ頑張れよ」
「うん」
結局清貴も同じ目に合った。結局清貴も転属。次に仁藤の餌食になったのが紘一。同じように苛められる。管理室は何度クレームが入っても仁藤に注意することは無かったみたいだ。今俺達3人は同じKチームで穏やかな日々を送っている。俺達はまた”パワハラ”と言う共通点が生まれた。今でも不思議に思っている。何故あの女、俺達を苛めたのかと……。3人とも有能ではない。だけど普通には出来ているはずだ。何が気に食わなかったのか?今でも判らない。もしあるとしたら生理的な嫌悪感だと思った。俺達は何となく外見雰囲気が似ているから……あれから1年。ちょっと変わった事がある。清貴と紘一が付き合い始めた。
一緒に遊びに行くと”兄貴ぃ””何だ紘一”ちょびっと羨ましい。俺もそろそろ独りは飽きたなって時々思惟する。そんな中事件が起きた。西野 力(にしの りき)身長155㌢体重70㌔の27歳。子狸のような体形をしている。目がクリッとしていて顔だけ見てるとそれなりに可愛い。西野は半年前社員からCチームのSV補佐に昇格した。その子狸が悪さをし始めたのは1ヶ月前。Cチームの杉村SVが入院した頃からだ。3人のスタッフを苛め罵る。結局3人は会社を辞めた。この時も派遣会社を通じクレームが入ったらしい。それでも管理は動かなかった。子狸西野、能力はさほどない。なぜ昇格出来たのか?仁藤美子にカラダを売ったという噂を聞いたことがある。類まれなる性欲の持ち主仁藤美子。せせら笑うと目の奥から残虐性を覗かせる。苛められてた頃を思い出すと虫唾が走った。そんな或る日3人一緒にランチを摂る。屋上に上がった。傍らで女の子が泣いている。仲間が慰めていた。
「なぁ最近かなり過激になってきたみたいだな」
俺がぽつりと声にした。
「あの子だろ。西野に苛められてるの」
紘一の声が怒りに満ちている。
「AチームのSV候補で入ってきた奴も辞めたしな」
清貴がぼそっと口にした。
「凄かったよな」
紘一が声を上げた。
「もう見てられねぇよな。動くか」
俺の声に2人の首が縦に振られた。視線がぶつかる。眩いばかりの光を感じた。夜6時半、定時。俺達はオフィスを出る。向ったのは堪り場になっている居酒屋。中に入るとリーマン、カップルで賑わっていた。一番奥のテーブルに陣取る。大ジョッキが運ばれてきた。
「乾杯……」
俺が低い声で吠える。紘一と清貴が頷いた。触れ合う3つのジョッキ。被害者達の苦悩が伝ってきそうな錆びた音に聞こえた。
「ターゲットは仁藤、西野の他に派遣会社からの苦情を揉み消した龍野だ」
俺が言い切った。
「判った」
紘一と清貴の声が重なった。3人の視線が眩しく光る。俺達の正義感に火が点いた。
「あいつら、ぶっつぶすぞ」
俺が尖り声を上げる。強い憤りを感じた。
「許せねぇ」
紘一が唸った。
「目に物見せてやる」
清貴の声に怒気が含まれている。こうして社内仕置き隊が結成された。色んな有力情報が集まってくる。この前入院するため辞めた女性スタッフ。実は仁藤とAチームSV補佐の阪田が苛め抜いたらしい。そのストレスの為に入院したと聞いた。阪田美香47歳の女狐のような女。西野以上に能力は無い。こいつも仁藤の推薦でsv補佐になった。またひとり西野の餌食になっている。辞めた3人の代わりに入ってきたスタッフのひとりだ。西野の怒声が響いている。嫌悪感を感じた。

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[ 2015/10/18 08:20 ] 社内仕置き隊 | TB(-) | CM(0)

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