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ラガー⑤

 今大会で俺達のチームはかなり健闘している。僅か41人の軍団が頑張ってきた。今日3位決定戦がある。朝食を済ませた。今ソファーに並んで座っている。昴が珈琲を啜った。表情が強張っている。緊張してるのが判った。
「大丈夫か」
「う、うん」
昴の唇が微かだが震えている。手を握ると汗を掻いていた。
「今お薬呑ませてやるからな」
「うん」
俺は昴の前に立ち上がった。部屋着のパンツを少しズリ下げる。前袋からちんぽと金玉を引っ張り出した。昴が俺のちんぽを握ってくる。口に含まれた。昴の口の中で俺の本竿がグイッグイッグイッと勃ち上がる。昴の顔が前後に動き始めた。俺は昴の頭を押える。腰をガシガシ動かし始めた。昴の頭を引き寄せる。ちんぽが喉壁に擦られた。
「んぁぁんぉ堪んねぇ。気持ちいい」
俺の腰が突動する。ちんぽが昴の口の中を疾駆した。
「あぁぁんぁ気持ちいい。もっと舌絡めてこいよ」
昴の首が縦に微動する。ジュルッジュルッジュルッ…ジュボッジュボッジュボッ昂揚した尺八音が奏でられた。
「やべぇ。射かすぜ。たっぷり出してやるからな」
コクンと昴の頭が振られた。昴の顔が激しく前後に抽動する。俺の前後に猛動した。
「んぁぁんぉ射ぐ。あぁあぁぁんくぅ射く。うぅぅんぁ射くっ」
俺は昴の口の中で戦慄いた。ちんぽに昴の舌が絡んでくる。俺はちんぽを引き抜いた。視線が交差する。昴の喉がゴクンと鳴った。
「少し落ち着いてきたみてぇだな」
「うん」
昴が立ち上がる。俺は抱き寄せた。軽く唇を合わせる。静かに離れた。
「着替えて出掛けるぞ」
「うん」
俺達は身繕いする。俺達はグランドへと向った。
「俺今日死ぬ気で頑張るから……万が一の時は俺の事忘れて新しい彼氏見つけろよ」
「バカやろ。俺が付いてるんだからな。そんなことはさせねぇよ」
さり気無く昴の手を握った。昴が握り返してくる。男の熱を感じた。
 空 (4)
空から清冽な冬の光が射している。俺達はグランドに着いた。選手達の目が輝いている。表情は燃えていた。レフリーのホイッスルが鳴る。試合が始まった。一進一退の展開。白熱した試合が進んだ。終了間際に奇跡的なトライが決まる。点差は1点差に迫った。ゴールが決まれば逆転できる。キッカーが昴だ。緊張に包まれる。昴がキックした。歓声が湧き起こる。ゴールが決まった。俺達は勝利する。初めて3位になれた。選手達が戻ってくる。みんな自信に満ちた表情を浮かべていた。表彰式が終わる。選手達が満面の笑みを浮かべていた。其々シャワーを浴びる。俺達は慰労会の会場である居酒屋へと向った。
 居酒屋へ入る。俺達はテーブルを囲んだ。俺の隣には昴が座っている。グラスにビールを注ぎ合った。
「みんな良く頑張って呉れたな。第三位おめでとう」
監督の声にグラスがカチンカチンと触れ合った。料理を食べ始める。酒を飲んだ。時間がゆっくりと経過する。みんなが席を移動し始めた。色んな所で談笑が始まる。キャプテンと監督が俺達の傍らに見えた。
「元気に昴俺達に報告すること有るんじゃねぇのか」
キャプテンがぽつりと声にする。顔付きがちょびっとにやけていた。
「みんな知ってんだからな。お前らの仲をよぉ。ねぇ監督」
「そうだな。練習終わるとお前ら良く一緒に帰ってたもんな。それにラブホに入る所を見られてるみてぇだぜ。でも悪いことじゃねぇぞ。人を愛する事は素晴らしいだろ」
監督が俺達の腕元を見ている。顔を綻ばせた。
「へぇお揃いのブレスレットしてんだな」
監督の声が優しく聞える。出来るだけ人目につかないように気を付けていた。だが見られてたらしい。ブレスレットをしてきたのは迂闊だった。ラガー達の視線が俺と昴に集中する。カラダが熱くなってきた。
「判った。昴立てよ」
俺は昴に声を掛ける。俺達は立ち上がった。
「みんな、聞いてくれ。俺と昴は付き合っている。恋人としてだ。今一緒に棲んでる。こんな俺達だけどこれからも宜しくお願いします」
俺と昴は深々と頭を下げる。拍手が沸きあがった。
「ありがとうございます」
俺と昴の声が重なった。
「昴が急激に上手くなったのは、元気が付いてたからなんだな」
監督がぼそっと声にした。俺達が座ろうとする。その時だった。
「まだ終わりじゃねぇぞ」
キャプテンが言い切った。
「お前らここでキスしろ」
「判った」
昴と目を見合わせた。昴の頭が縦に振られる。俺は昴の肩を抱いた。唇を寄せていく。軽く唇を合わせる。静かに離れた。また拍手が湧き起こる。何かほっこりした気分に成った。
「みんなビール注げよ。もう1回乾杯するぞ」
監督が声を張り上げた。みんながビールを注ぎ合っている。グラスを手に持ち立ち上がった。
「元気、昴おめでとう」
グラスがカチンカチンと触れ合った。
「みんなからだ」
渡されたのは、真っ白なラグビーボール。真ん中に絆と書かれている。その回りにみんなの寄せ書きがされていた。和やかな中、慰労会が終わる。其々家路に就いた。今自宅のリビングに居る。頂いたラグビーボールを棚に飾った。
「みんな言い奴らだな」
「うん」
俺の声に昴が応えた。
「必ず幸せにしてやるからな」
「俺も元気の事幸せにするよ」
視線が交差する。瞳の奥から眩い光が見えた。
「愛してる。昴」
「俺も愛してる」
昴の肩を抱いた。唇を寄せていく。静かに触れ合った。舌を深く挿れる。俺達は舌を絡め合った。昴の背中に回した腕に力を込める。カラダが蕩けそうになった。静かに唇が離れる。永くて切ないキッスが終わった。
 昴と結ばれて1年経過する。最初はただタイプだった昴。それが今こうして一緒に棲んでる。俺にとってこの上なく大切な存在になった。ラグビーを通じて繋がった俺と昴。ラグビー仲間達が応援してくれてる。このラガー達の輪を大切にしていくと強く心に思った。窓に冬の夜が張り付いている。月光が穏やかな光を射してきた。



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[ 2016/01/26 13:54 ] ラガー | TB(-) | CM(0)

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