駐屯地の近くにマンションを借りる。俺は転居した。間取りは広めの1DKで5階の角部屋。見晴らしも良く気に入っている。寝室に置かれたダブルベッド。ちょっとだけ贅沢した。トリプルワークだった俺。忙しく男遊びも控えていた。これからは違う。男を連れ込もうと思っている。街が色付き始めた。俺の新たな時が流れ始める。今日図書館に初出勤した。昼下がりの午後を迎える。図書館に八神曹長が見えた。
「よぉ頑張ってるか」
「あっ曹長ありがとうございます」
曹長の声に俺は応える。俺と曹長の男と男の関係は終わった。だが曹長は何時も俺の事を気にかけてくれてる。それが凄く嬉しく思えた。今俺は曹長を尊敬している。1人の男として……
季節が巡る。冬を迎えた。街にはクリスマスイルミが点灯している。独りぼっちのクリスマスイヴを過ごした。小さなケーキに手作りのテリーヌ、ローストチキンそしてサラダ。クリスマス料理を食べる。ワインを飲むと切なさを感じた。八神一曹と過ごしたクリスマスそして年末年始。もう過去の思い出だけど脳裡を巡った。仕事納めが終わる。俺は久しぶりに
六尺イベントに出掛けた。夜の帳が下りる。ドキドキ感を覚えた。ロッカールームで
六尺一丁になる。会場内に入ると男達の熱気で溢れていた。ステージでは勇ましい男達が大太鼓を叩いている。回りを見渡すと美味しそうなオスも居た。ひとりの男と視線が交差する。俺は目を疑った。あいつは同じ駐屯地の
自衛官。確か名前は香坂 聖児と言う野郎だ。ヒゲ坊主の22歳で背丈は俺と同じ位に見える。時々図書館に本を借りに来てる奴だ。無茶苦茶タイプだったから良く覚えている。軽い会話を良く交わした。あいつは明らかに戸惑ってる。俺は歩み寄った。
「よぉ吃驚したぜ」
「おっ俺もっす」
俺の声に聖児が応えた。俺は大胆な行動に出る。聖児の前袋を軽く握った。
「俺じゃぁ駄目か」
「そ、そんなこと無いっす。た、タイプっすよ」
聖児の声が少し上擦っていた。
「出るか」
俺の声に聖児が頷く。俺達は着衣を整えた。俺達は会場を後にする。しんしんと冷える冬の夜道が豪華な星空に彩られていた。
「俺んちくるか。それとも何処かにしけ込むか」
「家に行きたいっす」
駅への道を足早に歩いた。
「俺さ……」
聖児がちっちゃい声で色々語ってくる。頬が微かに染まっていた。用がなくても図書館に来たと言う。そんな聖児がいっそう可愛く見えた。
「俺もだぜ。お前来ると嬉しくってさ……」
俺は聖児の耳元で囁いた。さり気無く聖児の手を握る。男のの血潮が伝ってきた。電車を降りる。俺んちへと向った。突き刺すような冬の風が温く感じる。これから起る俺と聖児の淫夜。心が弾み、ちんぽが濡れてきた。俺んちに着き中に入る。リビングに通した。
「少し飲むか」
「ハイ……」
俺の声に聖児が応える。聖児をソファーに座らせた。ローテーブルにグラスとビールを置くと聖児の隣に掛ける。摘みは作っておいた牛筋の煮込みと古漬けだ。グラスにビールを注ぎ合い、カチンと触れ合わせる。時折膝とひざが触れ合った。
「美味いっす。この牛筋」
「そうか。ありがとな」
聖児の声に俺は言葉を返した。爽やかな笑顔を聖児は浮かべている。俺の心が途轍もなく和んだ。
「西條さんって料理上手いんすね」
「一応自炊してるからな。それに苗字だとよそよそしいから元輝でいいぞ」
「うん元輝さん、俺の事は聖児でいっす」
俺は聖児を抱き寄せる。仄かなオスの薫りが漂ってきた。聖児の股間に手を這わせる。其処は既に息衝き始めていた。唇を寄せていく。静かに触れ合うと舌を挿れる。俺達は舌を絡め合った。静かに唇が離れる。俺は聖児に視線を飛ばした。
「ベッド行くか」
俺の声に聖児が頷いた。俺達は勃ち上がる。これからこの逞しく可愛い奴を俺は抱く。鼓動が早鐘のように高鳴ってきた。
猛牛
コックリング付き革製ボールストレッチャー (S)
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