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五人囃子⑤

 時が流れる。凛達のグループのランチ会が開かれる。日時は明後日の12時だ。凛の情報で玲菜が乱入して来るかもと言う。俺は対策した。スタッフ達にはもし乱入して来ても普通に通すように言ってある。時刻は11時45分、ママ達が来始めた。凛と麗もいる。クウとムギが吠え始めた。
「来たみてぇだぜ」
俺が呟く。凛と視線が交差する。扉が開く。玲菜がキョロキョロしている。大テーブルのママ達を見つけた。
「あら凛さん偶然ね」
玲菜が声にする。当たり前のように大テーブルの席に着いた。
玲菜のオーダーは和牛サンドイッチのブランチセットと単品のハム、エッグトースト。勿論サンドもトーストもボリュームがある。それに2つのスイーツそれにテイクアウトのスイーツと焼き菓子セットだ。凄ぇ食欲だと思う。凛が目配せしてくる。スタッフが2枚の伝票を持って行く。1枚を凛にもう片方を玲菜に渡した。玲菜がキョトンとしている。その時玲菜のスマホが鳴った。
「チョット電話してくる」
玲菜が声にする。荷物を抱えて玲菜は出て行った。耳にスマホを当てながら……男子スタッフが追いかける。2人共ラグビー部の後輩だ。脚も速い。呆気なく玲菜は確保される。店迄連れ戻された。
「急用が出来たから……」
「知ってるぜ。難癖付けてタダ飯食ってるんだってな」
玲菜の声に俺が応える。凛と麗が近づいてきた。鬼のような形相になっている。マズい。レディース時代の目付きだ。
「てめぇ先輩の店で何やってんだ」
凛が怒鳴る。麗が頷く。玲菜は押し黙った。
「チョット、ツラ貸せや。先輩いっすね?」
麗が問う。俺は頷く。凛と麗は玲菜を引き摺って行った。他のママ達が会計を済ませる。ほくそ笑みを浮かべてた。みんなが親指を立てている。店を後にした。実は淳吾と山尾先輩を呼んでいる。2人が一緒に訪れた。
今、2人はカウンタに掛けている。目的は玲菜への制裁だ。代理人になった淳吾。依頼人は山尾先輩、被害を受けてるママ達、そしてスタッフの翔琉(かける)だ。四条 翔琉、19歳、171㌢82㌔ の髭坊主。翔琉はストーカー被害にあっている。ブランド品を買い漁る玲菜。ホスト遊びの散財も判明した。soraの扉が開く。目を腫らせた玲菜が凛達に連れて来られた。
「手荒な事しなかったよな?」
「ちょびっとね。でも同意の上っすよ」
俺の問いに凛が応える。Lineのトーク画面を見せられた。玲菜には話が通じないのが分かる。吊り天井固めを掛けたらしい。一緒に見ている淳吾が苦笑していた。俺達はバックヤードに入る。テーブルを囲んだ。
「弁護士の中崎です」
淳吾が低い声で言う。名刺を玲菜に渡した。玲菜は青ざめている。淳吾が淡々と語り始めた。数々の証拠を見せる。だが玲菜はゴネた。
「では裁判で……」
「そっそれは……」
淳吾の声に玲菜は応える。結局玲菜は堕ちた。山尾先輩と離婚が成立する。立替金の支払い、山尾先輩と翔琉への慰謝料。莫大な金額になり、謙君の親権は山尾先輩が取った。
淳吾の実家は神社で兄が継いでいる。淳吾の本業は弁護士。だが廃神社の轟宮の管理もしている。轟宮は神事は行っていない。だがマニアの間ではパワースポットとして名を馳せている。維持費はブログ等の広告収入と賽銭だ。今年の商店街の祭りは轟宮の境内でやる。俺達に余興の依頼がきた。俺達高校時代学園祭でバンドを組んでいる。その時には4人でカルテットだった。だが今回は翔琉を含めた5人で演奏する。五人囃子は1ヶ月前から練習を始めた。祭り当日を迎える。この日sora休業日にした。太陽が天頂を過ぎる。会場を見に行く。祭りの舞台にしては結合大掛かりだった。
「舞台5時からだったよな。一旦帰るか」
「うん」
俺の声に靖司が応える。宙は謙君と遊んでると言う。俺と靖司は帰路に就く。家に着きリビングのソファーに並んで坐っている。冷えた烏龍茶を靖司がゴクンと飲んだ。
「俺の書いた歌アンコール用だろ。緊張するな。それ以前にアンコール来るかな」
「大丈夫だろ。山尾先輩も居るし、凛達もな」
靖司の声に俺が応える。靖司が俺の股間に手を這わせてきた。
「しゃぶりてぇ。緊張解ける気がするんだ」
靖司が訳の分からないことを言う。だが俺は頷いた。俺は立ち上がる。半纏を脱いだ。六尺一丁になる。靖司が俺の前袋からちんぽと金玉を引っ張り出した。金玉袋を吸われる。今度はオス竿を舐め上げられた。亀頭の割れ目を舌先で擽られる。グイッグイッと俺のちんぽが勃ち上がった。俺の亀頭が靖司の唇の上を滑る。靖司に勃起摩羅を咥えられた。靖司の顔が前後に動く。俺は靖司の頭を押さえる。グイグイ手前に引いた。
「あっ気持ちイイ」
俺の口から声が洩れる。ジュルッジュルッジュルッ昂揚した尺八音が鳴り響く。靖司が半纏を脱いだ。を解いている。靖司のちんぽは天を衝いていた。俺のをしゃぶりながら靖司は自分のを扱いてる。靖司の舌が執拗に俺の逸物に絡んできた。
「あぁぁあっ、あぁ」
俺が声を上げる。俺は靖司の喉奥目掛けて腰を突き挿れた。靖司の喉壁で俺のちんぽが激しく擦られる。金玉の奥が熱くなってきた。
「やべぇ。射きそうだ」
俺が声を上げる。靖司が俺のをしゃぶりながら頷いた。
「あぁぁんぁ射く。あぁあぁぁ射ぐ。んぁぁんぉ射くっ」
俺が射き声を上げる。俺は靖司の口の中でオス汁を飛ばした。靖司の口からちんぽを引き抜く。靖司の喉がゴクンと鳴る。靖司は自分の勃起魔羅を扱き捲ってた。
「俺も射きそうだ」
靖司が声を上げる。俺は靖司の手からちんぽを奪った。靖司のオス竿を咥える。俺の顔が上下に動く。靖司の亀頭が俺の喉奥にぶつかってきた。
「あぁぁあっ射ぐ。あぁぁんぁ射く。あぁぁんぉ射ぐっ」
靖司が射き声を上げる。靖司のオス汁が口の中に広がった。俺の口から靖司のちんぽが引き抜かれる。俺の喉がゴクンと鳴った。濃厚な靖司のオス汁が喉を通る。体内へと流れていく。俺達は軽くキスをした。
「シャワー浴びて戻ろうぜ」
「うん」
俺の声に靖司が応える。俺達はシャワーを浴びた。を締める。半纏を羽織った。家を出る。会場へと向かった。スタッフ達、凛と麗の家族が来ている。山尾先輩が宙と謙君と手を繋いでた。柔術の演武、大太鼓演奏、ヒップホップとスケジュールが進んでいった。幕が下ろされる。程なくして準備が整ったようだ。
「cafe soraさんによるバンド演奏です」
アナウンスが流れる。俺達の出番だ。
「行くぞ」
「おお」
俺の声にメンバー達が応える。5人ともゴツい髭坊主。俺達は捻り鉢巻、半纏に襷掛けしてステージに立った。オレンジ色のライトが照らされる。幕が開く。イントロが流れ始めた。
「ウォォォイエー」
俺が声を張り上げる。しゃがんでた観客達が立ち上がり始めた。頭の上で手拍子を打ち始める。総立ちになった。握り拳を振り上げてる奴もいる。俺は心を込めて熱唱し始めた。所々メンバー達がハモる。1曲目のJ-POPが終わった。
「五人囃子です。今夜は盛り上がってください。メンバーの紹介です。ベース島内 卓朗、ギター四条 翔琉、ドラム中崎 淳吾、キーボード直生 靖司そして俺ボーカル&ギター木龍 勇斗です。よ・ろ・し・く」
俺が声を上げる。紹介する度に拍手が鳴り響く。曲が流れ始めた。
「パパ、ヤス父ちゃん頑張れ」
宙が声を上げる。俺は歌い始めた。ギターとベースの3人が舞台で飛び跳ねる。仲間達がステージ下に寄ってきた。握手を求められる。手の平から勇気が伝ってきた。スモークが吹き上がる。バラードを1曲含んだ俺達の演奏が終わった。俺達は舞台袖へと消える。拍手が湧き起こった。
「アンコール」
「アンコール」
観客達の声と手拍子が聞こえる。俺達は再度ステージに立った。夕陽がステージを照らしている。
夕景 (2)
俺は会場に目をやった。
「アンコールありがとう。靖司の書き下ろしの歌です。聞いてくださいノートです」
俺が声にする。ラグビーの練習風景に其々のアップ画像。バックスクリーンに俺達と翔琉の高校時代の画像が動画となって流れ始めた。靖司の書いた楽曲、題名はノート。俺への思いを綴っている。やけに切ない。スモークが吹き上がった。照明が当たる。靖司がイントロを奏で始めた。♬あいつとの出逢いは高校の入学式。俺は胸がキュンとした。男同士なのに……悩んだけど日が経つにつれその思いが強くなった。モール見かけたあいつ。ミディアムヘアの女の子に笑顔を向けていた。さよならを言う勇気があったなら……こんなに苦しまなかったのに……いくつもの季節が巡る。でも俺はあいつのことを忘れる事が出来なかった。間奏が終わる。ドラムが激しく叩かれた。靖司がまた歌い始める。スモークが焚かれた。♬But I Love…あいつの事を綴り続けた俺のノート。ページを巡る。涙が溢れてきた。But I Love…あぁ~あぁ~あぁ~諦めてた愛。だが俺の願いが叶った。I dedicate all my love to 有斗~。そ・し・て今がある。俺達の未来に向かって……曲が終わる。靖司が上を向き、歌声が咽んでた。靖司の切ない歌声が会場を震わせる。俺達も涙した。メンバー達がステージ前方に集まってくる。謙君と宙が犬達のリードを引きながらステージに上がってきた。俺と靖司が肩車する。クウとムギのリードは翔琉が持っていた。靖司を真ん中にしてみんなが手を繋ぐ。会場に向かって頭を深く下げた。凛夫妻、麗夫妻そして山尾先輩が啜り泣いている。他にも嗚咽している人達が多くいた。バックスクリーンにはsoraの外観が映っている。クウとムギそして宙がアップされた。ステージを降りた5人囃子。施設に寄付する為にオリジナルのタオルを売っている。100枚あったタオルが飛ぶように売れた。小さな賽銭箱には結構な金額が集まっている。俺は屋台裏でやつれた玲菜を見掛けた。俺達は祭りの屋台を堪能している。時刻は9時。祭りは終わった。ノートの中でカミングアウトした俺と靖司。後悔はなかった。
「先輩、宙と犬達を頼んます」
「おお、任せとけ」
俺の声に山尾先輩が応える。山尾先輩はにやけてた。

シトルリンマグナム(シトルマグナム)

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[ 2021/03/12 16:42 ] 五人囃子 | TB(-) | CM(0)

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