紗季ちゃん、愛莉ちゃんそして謙君は宙と仲が良い。一度遊びに来たが素直な良い子達だった。特に謙君は玲菜の子供とは思えない。多分山尾先輩がキチンと躾けてるのだろう。何時ものように保育園に犬達を散歩させながら送りに行く。1人の女に声掛けられた。
「木龍さんですよね」
「えっ……」
女の声に俺が応える。知ってる人なのか……だが思い出せなかった。
「玲菜です。覚えてませんか?山尾の妻です。内の子も仲良くして貰っているようでありがとうございます」
女が声にする。山尾 玲菜。もしかして……
「山尾先輩の奥様っすか。確か俺とタメ年っすよね?」
俺が声にする。女が頷いた。俺が知ってる山尾 玲菜の面影が微かにある。だが何処かが違う。俺の知ってる山尾 玲菜はスレンダーな清楚系美人。目の前の女はカラダボンボン、ボンレスハム体型で顔はまん丸だ。
「結婚式依頼っすよね」
「私グラマラスになったから分からなかったかもね」
俺の声に玲菜が応える。俺は苦笑するしかなかった。
「パパ臭いよ」
宙が声にする。俺は特に発言しなかったが確かに陳腐な香水のかおりが漂っていた。Lineを交換する。この日はそれで別れた。もう直ぐsoraはOpenする。6人のバイトも決まった。バイトは大学の後輩、ラグビー部の2人と女子マネージャー。それと保育園のママ達だ。制服は大正モダンを意識している。和洋折衷の着物だ。洗い物、調理しやすいように襷掛けをする。カスリのエプロンも用意した。特に女子達はお洒落な衣装を喜んでいる。着付けは知り合いの先生が出張で教えてくれた。HP、sns、メニューを作成。みんなから頂いた大正ロマングッズを窓際に飾った。料理の最終チェック&試食も終わる。営業時間は10時~18時でモーニング、ランチは無い。その代わりブランチはある。時間は開店から16時。フードメニューは7種類のトースト、4種類のサンドイッチ、2種類のキッシュ。その1品に+ブランチプレート。ブランチプレートはテリーヌ、パストラムビーフ、フワフワオムレツそれに日替わりサラダだ。それにスープ、デザートが付いている。価格は1,200円からだ。他にはキッズプレートも用意している。スイーツは5種類。ギフト用の焼き菓子セットも置いている。今日チラシを配り、ポスティングも終わった。クゥとムギも引き連れて……宙も手伝ってくれた。地元の俺達。知り合い達からエールを貰う。主役は宙と犬達だ。
「ワンコ懐いてるから撫でても大丈夫っすよ」
俺が声にする。色んな人がワンコ達の頭とか喉を撫でていた。夏の青空が広がっている。Open日を迎えた。保育園に宙を送る。店に戻るとショーケースにはスイーツ、ギフト用焼き菓子が綺麗に並んでた。制服に着替え、襷を掛ける。仕込みを始めた。出迎えるのはクウとムギ。サークルの中でお座りしている。業者からの手伝いが見えた。店の前には祝いの花が飾られている。季節は晩夏。青空にぽっかりと雲が浮かんでる。
時刻は10時に迫っていた。俺達は入り口前に整列する。引き戸を開け、café soraはOpenした。
「いらっしゃいませ」
俺達の声が重なる。その中には麗と凛もいた。
「開店おめでとうございます」
「ありがとう」
彼女らの声に俺が応える。客席は満席。スタッフ達はおおわらわだ。4日間経過する。Webから予約が入った。申込者は山尾 玲菜、人数は1名で座席だけの予約だ。日にちは明日木曜で時間は11時。コメント欄には保育園の保護者同士だからタダにしろと書いてある。ご近所は助け合わないといけない。分かっているよなとも書いてあった。確認メールを返信。無料には出来ないと……玲菜からの返信。”お前には拒否権はない。立場を考えろ。私の旦那はあんたの先輩。その妻である私の方が格上なんだからと……この地区の古株のカースト1位の私に歯向かうな”NGのLineを送ってみる。だが既読は付かなかった。
「勇斗どうする?」
「作戦は考えれいる」
靖司の問いに俺が応える。俺はニッと笑みを浮かべた。おとなしいクウとムギが吠えている。外を見ると玲菜が犬達を睨み返していた。扉が開く。玲菜が入ってきた。
「しつけが出来てない犬ね」
「そんなことないっすよ。人懐っこいけど悪人は分かるっすよ」
玲菜の声に俺がきつく言う。玲菜は冷たい視線を飛ばしてきた。だが怖くも無い。現に次に入ってきた老婦人には甘えるように哭き声を上げていた。スタッフが玲菜を2人掛けの予約席に案内する。メニューとお冷、おしぼりを置いた。スタッフが玲菜に呼ばれる。頂いたオーダーはアボカドと明太のトーストのブランチプレートセットと単品でキッシュそれにケーキが2つだった。俺達は驚愕する。凄ぇ食欲に……あの体型になったのが頷けた。程なくして玲菜の食事が終わる。帰り支度を始めたので俺は玲菜の席まで行った。
「玲菜さんって時短だけどディーラーに努めてるんだよな。じゃぁこの車フルオプションで頼むよ。勿論無料でな。ご近所だし保育園の保護者同士だから助け合わないと駄目なんだろ。それに言っとくけどあんたが古株かも知れんけど俺は生まれてから大学迄ここに住んでるんだぜ。カースト制度があるならば俺の方が上だと思うぜ。保育園の園長も古い知り合いだしな」
俺が言い切る。玲菜は黙殺した。顔が真っ赤になっている。俺を睨んできた。
「分かったわよ。払えば良いんでしょ」
玲菜が声にする。500円玉を俺に投げ付けると店を出ていった。お客様スタッフ達が白い目、蔑んだ眼で玲菜を見ている。俺は苦虫を嚙み潰したような顔付をしてたのだろうと……バックヤードに入る。会計ソフトに差額を会計ソフトに売掛金として計上した。山尾 玲菜、麗達が言うように地雷ママに違いない。山尾先輩にこの事実をLineした。開店して3箇月が経過する。季節は秋本番を迎えた。イチョウの木が黄金色に輝いている。店の売り上げも順調だ。当初心配していた男性客。物足りないのではと思ったが徐々に増えている。この前グルメ雑誌の取材も受けた。出したのはバタートーストとブランチプレートセット。バタートーストは好きな手作りジャムを選べ、瓶ごと持ち帰れる。グルメタレントの顔が綻んだ。
「パンも美味いしこのジャムもイイ。絶品ですよ。テリーヌもデザート美味しい。なんて言うかお人柄が表れてる。とても優しい味なんだ」
グルメタレントが言い切る。俺達じは至福感を覚えた。
「ありがとうございます」
俺と靖司の声が重なる。取材が終わり、ジャムも持ち帰った。一戦を交じ終える。ベッドで抱き合っていた。ちんぽを握り合う。そこはまだギンギンだった。
「足らんぜ」
「やるか」
靖司の声に俺が応える。靖司が重なってきた。勃起摩羅同士が触れ合う。靖司が2本のちんぽを重ねる。ゴシゴシ扱き始めた。
「勇斗のちんぽアチィぜ」
「お前のも堪んねぇぜ」
靖司の声に俺が応える。濡れた亀頭同士が触れ合う。クチュクチュ卑猥な音がする。
兜合わせしながら乳首を弄り合う。唇を奪われる。舌が挿いってきた。俺達は舌を絡め合う。唇が離れた。靖司の扱き方が激しくなる。4つの金玉が捏ね繰られた。靖司に血潮がオス竿を通して伝ってくる。金玉の奥がジンジンしてきた。
「やべぇ。射っっちまう」
「俺も射きそうだ」
俺の声に靖司が応える。2本のちんぽの尖端は我慢汁で濡れそぼっていた。
「あぁぁあぁ射く。んぁぁあっ射ぐ。あっあぁぁ射くっ」
「あぁあっ射ぐ。んぁんぁんぁ射く。あぁぁうぅ射ぐ」
俺達は同時に射き声を上げる。ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺達は同時に白濁汁を飛ばした。その汁が宙を舞う。絡みながらユルリと落ちてきた。
今度保育園のお弁当日がある。宙が真っ直ぐに見てきた。
「パパ、お願いがあるんだ」
「ん、何だ」
宙の声に俺が応える。宙の目が寂し気に見えた。
「謙君のお弁当白いご飯だけなんだ。おかずは僕とか紗季ちゃん、愛莉ちゃんに貰ってるんだよ。可哀そうだから謙君のも作ってくれないかな」
宙が嘆願する。俺は絶句した。
「分かった。イイよ」
「やっだぁ。パパありがとう」
俺の声に宙が応える。俺はお弁当を2人分作ることにした。宙が健気な笑顔を浮かべてる。宙の弁当箱と色違いの物を買った。お弁当日を迎える。宙にはムギ、謙君にはクウのキャラ弁を作った。この事を玲菜と山尾先輩にLineする。だが数日経っても玲菜からの感謝の連絡は無かった。山尾先輩からは有ったけど……保育園で玲菜で会っても態度は酷い。当たり前だと思ってるようだ。お弁当日、親子遠足その度毎に俺は謙君の弁当も作っている。それは別に良い。俺は思惟する。玲菜は母親として自覚はあるのかと……今、俺は山尾先輩からは少し多めの材料費を頂いている。季節が廻り春を迎えた。今度Lineグループでの1泊2日の旅行がある。初日はいちご狩り、次の日はドッグラン付きのテーマパーク、ホテルはペット可だ。会員が積み立ててるが、費用を支払えば会員外でも参加できる。凛と麗の家族も参加すると言う。問題は玲菜。山尾先輩は既に旅行費を玲菜に渡してる。だが玲菜はそれを支払っていない。旅行には行くが俺達の奢りだと言い張っている。多分だけど玲菜は自分の為に使ってるに違いない。玲菜は仕事をしている。だから給与も貰ってるはずだ。山尾先輩に聞くと家計にも金は一切入れてないと言う。俺は深慮する。何に金を使ってるのだろうと……森会長と山尾先輩とある計画を企てた。旅行日当日、玲菜と謙君がバスに乗り込もうとしている。だが森さんは彼女を静止して謙君だけを宙と共にバスに乗せた。山尾先輩が現れる。そのまま玲菜以外がバスに乗り込んだ。勿論山尾先輩は費用を払っている。バスが発車した。玲菜が小さくなっていく。ざまぁと言う感じだった。俺達は旅行を満喫。soraを営業してくれたスタッフ達にお土産を買ってきた。
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