何時の間にか振ってた雨が止んでいる。窓からは仄かな月の光が射し込んできた。
「ねぇ成仁、父さん時々咳き込んでるけど躰大丈夫なの」
「喉に爆弾抱えているらしいんだ。それに血圧も高いって言ってたよ」
「心配ね」
「うん……」
インターホンが鳴った。
「岩渕です」
「今開けます」
テーブルを挟み向かい合って座る。お茶の用意をしていた杏奈が俺の隣に座った。父さんの顔。何時もの柔和な表情はない。真剣な面持ちをしている。父さんがお茶を一口飲んだ。
「今日は大事な話があるんだ」
父さんが俺を見る。今度は杏奈を見た。
「成仁、杏奈…もし良ければなんだが一緒に住まないか」
俺と杏奈が目を見合わせる。父さんが言葉を続けた。
「俺んち使ってない部屋2つあるしさ、浩太がもう少し大きくなったら一部屋やれるだろ」
「私はいいと思うわ。父さんの躰も心配だしね」
「さっきそのこと話してたんだ」
「但し条件がある。俺が死んだらあの家を相続して欲しいんだ。遺言状は書いておくからさ」
「変なこと言うな。俺達が父さんを死なせねぇ」
俺は言い放った。
「判った。遺言状は書かねぇ。その代わり俺の法廷相続人になってくれよ。その方が法に守られるだろ」
「えっ……」
俺と杏奈の声が重なった。
「養子に入ってくれよ」
眠っていた浩太が起きて来た。
「あっジイジイだ」
浩太が父さんに走り寄る。ちょこんと父さんの膝の上にすわった。
「成仁も杏奈もご両親他界してるだろ。俺も独りだ。これから肩寄せあって生きていかないか」
「成仁、一緒に住もうよ。浩太もこんなに懐いてるしさ」
「そうだな。一緒に住むか」
「法定相続人にはなって貰えるのか……」
「それは少し考えさせてくれよ」
「判った」
父さんは俺んちを後にする。俺達は玄関迄見送った。
「じゃぁな」
「ジイジイ、バイバイ」
俺と杏奈は軽く頭をさげた。ドアが開きバタンと締まる。浩太を寝かせつけると俺と杏奈はテーブルを囲んだ。
「養子縁組するのに何か問題あるの」
珍しく杏奈の声が荒くなっている。
「苗字変わるだろ」
「それだけ……」
「大事なことだぞ」
「あんたそんなちっちゃな人間だったの。父さんは成仁にとって大切な人でしょ。私にとっても浩太にとっても大切な人なのよ。本当の家族になれるのに何が悪いの。良く考えてみなさい」
俺は葛藤した。苗字が変わる。会社になんて言う。素直に養子に入ったと言えばいいか…父さんと本当の家族になれる。俺は養子縁組することを承諾した。一戦を交え父さんと抱き合っている。俺の頭が撫でられた。
「良く決心してくれたな」
「ちょびっと悩んだけどな」
父さんに目を遣る。唇を合わせた。
「声上げられなくなるな」
「大丈夫だ。この部屋ピアノ室だったから、防音してあるんだ。いっぱい哭いていいからな」
「へぇそうなんだ。ここで何人位抱いたんだ」
「数え切れねぇな」
視線が交わる。父さんが真直ぐに見てきた。
「何だ。妬いてるのか。お前だって色々やってきただろ」
「そうだけど……」
俺は父さんのちんぽをギュッと握った。
「俺だけのものだからな」
「判ってる」
「じゃぁ……」
俺は父さんのちんぽを咥える。舌を執拗に絡めた。
「バカやろ。止めろ。もう2発も出してるんだぞ。俺の歳考えろ」
「俺のもんだからいいだろ」
父さんのちんぽが俺の口の中で息衝き始めた。
「はぁ美味ぇ……」
父さんの上に重なる。ちんぽを擦りつけてやった。完全に勃ち上がった2本のちんぽ。俺は合わせ持つとゴシゴシ扱いた。
「んぁぁいぃ…気持ちいぃ父さんのちんぽ暖ったけぇ」
「俺もいいぜ」
亀頭と亀頭が擦れ合う。本竿同士がぶつかり合った。父さんが4つの金玉を捏ねくる。クチュックチュックチュッと卑猥な音が流れた。
「あぁぁいぃ…射きそうっす」
「一緒に射かすぞ」
俺の首がコクコク動いた。
「あぁぁぁぁぁ射く、射ぐ…射く」
「俺も…射ぐ、射くんぁぁ射くぅ」
ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ
ドビュッドビュッドビュッ…ビュッビュッビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ
2本のちんぽから白濁汁が噴き上がる。弧を描くと父さんの顔とカラダの上に舞い降りた。父さんの上に覆い被さる。唇を合わせた。
「このヤロ……若くねえんだぞ。お前は何時も俺のちんぽ強引に勃たせやがってよ」
「でもしっかり射精したぜ。気持ち良かったんだろ」
「まあそうだけどな」
父さんの目が笑っている。俺は抱きついた。逞しい父さんの胸が触れてくる。途轍もなく大きな安堵感に包まれた。