午後6時。”お疲れさま”事務処理センターの仕事が終了する。俺は執務室前でオペレーター達を見送った。俺稲田成仁36歳。このセンターのフロアマネージャーをしている。オペレーターの中にちょっと気になるおっさんがいるんだ。岩渕慧(さとし)さん。髭坊主の58歳で体躯はかなりガッシリしている。熟したオス。温厚な顔。近くに寄ると男臭い薫りが漂ってくる。年齢を感じさせない張りのある肌。堪らない。こんな俺、バリバリのゲイ。ラウンドの髭を生やしている。身長は160㌢と短躯。坊主頭の俺。社内ではおにぎり君って言われている。俺は親父を知らない。物心が付いた頃はもう親父は居なかった。だからかも知れんが親父位の男に目がいってしまう。俺は3半年前結婚した。相手は飲み屋で知り合った女。名前は杏奈。仕事で落ち込んで小洒落たBARで飲んでる時知り合った。サバサバした性格だし女を感じない。俺の心は綻んだ。自然と付き合い始める。杏奈との共通点は多い。物事の考え方、色々な嗜好。父親を知らないことも同じだ。同じ価値観を持つ俺と杏奈。映画、ショッピングデートを重ねた。杏奈と合ってると心が和む。楽しい時間を過ごせた。本音で語り合える。ひとつのことを除いてだけど……
「ねぇ成仁ってゲイでしょ」
「何だよ。唐突に……」
「私の目見て、ほら」
汚れの無い綺麗な目をしている。俺は吸い込まれそうになった。最高の友達、杏奈。こいつにならカミングアウトしてもいいと思えた。
「そ、そうだよ。俺はゲイだ」
「やっぱりね。父親位の人良いんでしょ」
「あぁそうだ。その通りだ」
「見てると判った。ねぇ結婚しない?私あなたの子供産みたい」
突然の杏奈からのプロポーズ。ゲイの俺に何で……
「でもその方が好都合なの。私性嫌悪障害だし、恋愛拒否症だからね。カウンセリングも受けた。治療もあるらしいけど受けなかった。必要性感じなかったからね」
杏奈と視線が交差する。眩いばかりに光を放っていた。
「成仁のこと友達として最高に好きだし尊敬してる。人生を共有したいの。家庭を壊さないなら浮気して貰って構わないわよ」
「お前さ、俺が男とやってるの想像して嫌悪感感じないのか。こんなことするんだぞ」
スマホを取り出すと動画を再生した。映像では逞しい
男同士が絡んでいる。野太い喘ぎ声を上げていた。杏奈は目を凝らしている。その表情に翳りは無かった。
「全然平気。嫌悪感なんて感じないわ」
俺は葛藤する。愛情のない俺と杏奈。結婚しても良いものなのか。自問自答する。答えは出ない。脳裏に過ぎった3文字。”世間体”だった。
「少し考えさせてくれ」
「判ったわ」
数日後俺は杏奈に承諾の連絡を入れた。俺達が選んだ道、それは人工授精。杏奈は妊娠。一粒種の浩太が生まれた。結婚生活はそれなりに充実している。浩太は無茶苦茶可愛い。休みの日には良く3人で出掛けた。俺達に夜の営みは皆無。キスすらしていない。寝室も別々だ。性嫌悪障害、恋愛拒否症の杏奈とゲイの俺。こんな結婚があってもいいと思っている。適当に男ともやれるのだから……休日の夕刻。公園に子犬を連れている岩渕さんがいた。
「あっ岩渕さんこの辺りに住んでるんですか」
「そうですよ。稲田さんもこの辺なんですか」
「ハイ…ご近所だったんですね」
「そうみたいですね」
「可愛いっすね」
「うちの長男の風牙です」
職場では見ない岩渕さんの私服。白のハーフパンツにオレンジのポロシャツが良く似合っている。ハーフパンツから覗く脚は剛毛に覆われていた。
「あっそうだ。飯行きませんか。今夜女房友達んちに泊まりに行ってるんでこれから何処かで食べようと思ってたんすよ」
「風牙が居るんで駄目っすよ。あっもし良かったらうち来ませんか。俺料理作りますから」
「えっいいんですか」
「勿論いいですよ」
ドキッとするような優しい表情を浮かべていた。岩渕さんの自宅は戸建。玄関脇には良く手入れされた花壇がある。玄関ドアが開いた。
「どうぞ上がってください」
「ハイ……」
踊り場には花が飾られている。確か独身の筈だ。それにしては良く片付いている。俺はリビングに通された。
風牙が俺にしゃれてくる。キッチンからはいい匂いが漂ってきた。大きなダイニングテーブル。リビングの傍らにはソファーとローテーブルが置かれている。背丈のある観葉植物。窓際に掛けられた風鈴が涼を感じさせてくれた。
「出来ましたよ。どうぞ」
テーブルには盛り沢山の料理が並んでいる。テーブルを挟み向かい合って座った。グラスにビールを注ぎあう。カチンと触れ合った。
「凄ぇ美味そうっすね」
「お口に合えばいいんですがね」
程よく焼かれた肉を口に含んだ。濃厚なソースが口に広がる。肉が口の中で蕩けそうになった。
「美味いっす。柔らかくて堪らんです」
「良かった」
岩渕さんの目が細くなっている。時刻はもう直ぐ7時。陽が傾き始めている。黄昏色になった空から夕陽が差し込んできた。
「10年前この家中古で買ったんですよ。両親健在だった頃は良かったけど独りだと広くてね」
「ご結婚とか考えないんですが」
「若い頃にはそんな話もありましたね」
ぼそっと声にした。酒が回ってくる。俺達は饒舌になっていた。
「へぇそうなんですか。ご苦労なさったんですね」
「それも自分の運命すっからね」
5年前岩渕さんは経営していた会社を潰した。残ったのはこの家だけと言う。語る岩渕さんの声がやけに明るかった。
「俺ね。挑戦すること好きなんですよ。パーソナルトレーナーの資格もあるんですよ。稲田さん鍛えてあげようか」
岩渕さんが俺の後ろに回りこんでくる。俺のお腹を撫でられた。
「ちょっとやばいっすよね」
首筋に吐息が降りかかる。思わず勃起しそうに俺はなった。何となく岩渕さんが大きく見える。力強さを俺は感じた。俺も色々語る。家族の事、仕事の事。岩渕さんは俺の話を真剣な表情を浮かべながら聞いてくれた。
「稲田さん俺で良ければいつでも相談に乗りますよ。人生経験だけはもってるからさ」
「うん、お願いします」
会社では俺が上司。面倒を見てあげる立場だ。事務処理センターは100人以上のメンバーが居る。悩み事があるのも事実。岩渕さんにならそんな悩みをぶつけてもいいと思えた。岩渕さんの言葉そして視線。そのどれもが心に沁みた。岩渕慧。今までちょっと気になる人。俺は今特別な感情を持ち始めている。この人に抱かれたい。マジそう思った。今ソファーに並んで座っている。酒がビールから焼酎に代わった。
「もう遅いし、泊まってきますか」
一瞬戸惑った。だけど俺はこの人をもっと知りたい。俺は首を縦に振った。
「じゃぁ風呂入りますか。広いっすから一緒に入りましょうか」
「えっ…は、ハイ」
岩渕さんの裸が見れる。俺の心が高鳴った。
「湯張ったから入りましょう」
「ハイ」
俺達はバサバサ着ているものを脱いでいく。俺は目を疑った。岩渕さんが
褌を締めている。もしかして…いや違う。確かにゲイの中には
褌を好む奴らも多いのは知ってるし俺も何度か締めたことがある。でも……
「どうしましたか。
褌珍しいですか」
「い、いやカッコいいなと思って……」
岩渕さんはにんまり微笑んでいた。やはり岩渕さんは逞しい。太い首と上腕。盛り上がった胸はデカい筋肉が2つ乗っているみたいだ。濃厚な陰毛。真ん中にある男の道具はふてぶてしくぶら下がっている。俺達は其々カラダを洗うと湯船に向かい合って浸かった。時折毛深い脚が触れてくる。だ、駄目だ。勃起しそうになる。
「どうしました。顔真っ赤ですよ」
「あっあ、酔ってるし…ふ、風呂入ってるから……」
俺はしどろもどろになっていた。
「そろそろ上がりますか。明日も休みだしもう少し飲みましょう」
「あっハイ……」
俺達は浴室を出た。
「あっそうだ。稲田さん
褌締めてみませんか。似合いそうですよ」
「えっ……」
「ちょっと待って」
俺の言葉を待つことなく岩渕さんは動いた。戻ってきた岩渕さん。手には
褌を持っている。
「
褌締められますか」
「あっハイ……ま、祭りで締めたんで…」
ゲイでなくても褌締めてる奴らはいる。だが俺は咄嗟に嘘ついてしまった。岩渕さんの視線を感じる。そんな中俺は褌を締め込んだ。俺の股間を包んでる
六尺の布。岩渕さんのちんぽを覆ってた奴だ。やばい。ちんぽが微かだが反応している。俺は意識を必死に切り替えた。
「ほらカッコいいですよ」
岩渕さんの手が肩に置かれる。鏡に向けさせられた。ケツに岩渕さんの前袋当たっている。カラダが震えた。上にパジャマ代わりの甚平を纏う。俺達はリビングに戻った。ソファーに並んで座る。俺達はまた焼酎を飲み始めた。アルコールが俺の昂ぶりを抑えてくれる。交わす会話は弾んだ。
「稲田さんなんかスポーツやってたんですか」
「学生時代柔道してました」
「えっ奇遇ですね。俺もやってました」
柔道の話で話が盛り上がる。静かに夜が更けていった。
「そろそろ休みますか」
「そうですね」
寝室の扉が開いた。灯りが燈される。大き目のダブルベッドが目に飛び込んできた。
「ベッド広いから一緒でもいいですか。布団敷くの面倒なんで……」
「は、ハイ」
ベッドに入った。岩渕さんの寝息が聞こえてくる。俺も睡魔に襲われてきた。ふと目覚める。岩渕さんが男らしい寝顔を浮かべていた。前袋の中の俺のちんぽが息衝いている。俺の理性がぶっ飛んだ。俺は岩渕さんににじり寄る。股間に手を這わせた。岩渕さん前袋をギュッと握る。そこは微かに反応した。鼓動が高鳴る。俺は岩渕さんの前袋に手を突っ込みちんぽを引っ張りだした。
「と、父さん……」
俺は岩渕さんのちんぽに舌を這わせる。そこはグイッグイッグイッと頭をもたげてきた。
「あぁ美味ぇ」
亀頭の括れに舌先を転がす。本竿を舐め上げた。
「あぁぁ父さん……」
岩渕さんのカラダがガクッと動いた。俺は顔を上げる。視線がぶつかった。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ…お、俺」
その途端俺は岩渕さんに抱き寄せられた。
「稲田さん可愛いよ」
「あっ俺」
次の瞬間俺は唇を奪われた。髭に肌を擦られる。舌が絡んできた。
「い、岩渕さん」
「父さんでいいよ。成仁」
今度は俺から唇を寄せていく。唇と唇が触れ合った。薄く開いたところで舌を挿れる。絡んでくる父さんの舌。俺は絡み返した。
「成仁、俺でいいのか」
「うん……」
父さんの話し方が変わった。安堵感に包まれる。心が震撼した。父さんが俺の上になる。手が前袋に置かれた。萎えていた俺のちんぽが息衝き始める。濡れてきた。
「解いてやるからな。ケツ上げろ」
父さんに褌を解かれる。父さんも自ら褌を解く。全貌が露わにした父さん。男の証は見事だった。デカいちんぽ。天を衝き反り返っている。亀頭は赤黒く、張り詰めていた。俺の上に父さんが覆いかぶさってくる。ちんぽ同士が擦れ合った。首筋が舐め上げられる。同時に乳首に指が這ってきた。
「あぁぁあぁぁ…んぉ」
「乳首感じるみてぇだな」
今度は乳首が舐め上げられる。乳輪に舌が転がってきた。真ん中の突起を甘噛みされる。逆側の乳首が指の甲で掻き上げられた。父さんのカラダが下にずれる。ちんぽを舐め上げられた。亀頭が口に含まれる。舌が絡んできた。
「あぅ、あっ…あっ」
「気持ちいいのか」
「いっいいっす」
父さんの手が伸びてくる。乳首を弄られた。
「あっいぃ…んぁぁいい」
父さんの手の指がケツ穴に触れてくる。カラダがビクンと震えた。
「使えるのか」
俺の首が縦に振られた。俺の両脚が抱えられる。ケツ穴に父さんの舌が這ってきた。
「あっあぁぁあっあっ」
今度は指が挿いってくる。内壁が擦られた。父さんの指が抽動する。俺のカラダが左右に捩れた。ローションがケツ穴に塗られる。父さんのちんぽにもまぶされた。
「挿れるぞ」
「うん」
父さんの顔が怖くなっている。獲物を狙う猛獣のように俺の目に映った。これから父さんに犯られる。おまんこの奥のほうが熱くなってきた。父さんのちんぽが宛がわれる。グイッと腰に力が入った。
「んがっいっ痛てぇ…」
「大丈夫か」
「ちょびっと……」
男のちんぽは何度も挿れている。だが父さんのはデカくて太い。俺はカラダの力を最大限に抜いた。
「父さん来て」
「あぁ判った」
父さんのちんぽが挿いってくる。痛みが脳天に響いた。
「先っぽ挿いったからな」
「うん」
父さんがジワリジワリと這入ってくる。ケツタブが濃い陰毛で擦られた。
「挿いったぜ」
父さんは直ぐには動かなかった。何度もキスされる。今度は乳首が舐められた。気付くと痛みが遠のいている。別の感覚が襲ってきた。
「動かしてくれよ。奥の方が切ねぇんだ」
父さんの腰がガシガシ突動し始める。内壁が激しく擦られた。
「あぁぁぁんぁぁいぃ」
父さんの腰が縦横無尽に俺の中で暴れる。俺のカラダが翻弄された。父さんがちんぽを引き抜く。仰向けになった。
「上から嵌めてこいよ」
「うん」
俺は父さんの上に跨る。後手で父さんのちんぽを宛がうとおまんこ口に宛がった。カラダを沈める。父さんのちんぽが挿いってきた。
「んぁぁぁぁぁんぉ…はぅ、はっ挿いってくるぅデケぇ硬てぇ」
父さんのちんぽが俺を突き上げる。両方の乳首に指が這ってきた。
「あぁぁぁぁはっはっ…うっうっうっ、んぉぉ」
「気持ちいいみてぇだな。もっと突き上げてやるからな」
俺は父さんの動きに合わせて腰を律動させる。同時に自分でちんぽを扱き始めた。
「うぁぁ…凄ぇ締まるぜ。いいまんこだ」
「俺もいい…堪んねぇ…」
奥のほうが擦られる。強い快感が襲ってきた。
「んぁぁぁぁぁ射ぐ、射く…あぁぁぁぁぁぁ射く」
ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺は白濁汁を噴き上げた。
「成仁…まだまだガチガチだな」
父さんの腰が突き上げる。同時に俺のちんぽが扱かれた。父さんが俺を激しく突き上げる。俺のおまんこが悲鳴を上げた。
「んぁ…そんな、射ぐ、射く…あぁぁぁぁぁぁ射ぐ」
ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺はまた白濁汁を打ち放った。繋がったまま父さんが上になる。父さんの腰が突動した。パンパンパンパンパンパン…パンパンパンパンパンパン…パンパンパンパンパンパン父さんが俺を叩く。グショッグショッグショッ…ジュグッジュグッジュグッ淫猥な交尾音が部屋に鳴り渡る。
「んぁぁぁぁぁ締まるぅ…んぁぁぁぁぁうぅぅ射ぐ、射く…射く」
父さんの汁が俺の膣奥にぶち当たってくる。大きな波が押し寄せてきた。
「駄目、と、父さん…また射っちゃう…射ぐあぁぁ出る」
ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺のちんぽから夥しい量の汁が噴き上がった。
「あぁぁ最高のおまんこだぜ」
父さんが俺の上に倒れこんでくる。俺は抱きついた。唇が触れ合う。そっと離れた。
「凄ぇいっぱいだしたな」
「うん…父さん気持ち良過ぎた」
父さんが俺の隣にゴロンとなる。俺は父さんに寄り添った。抱き寄せられる。熟した男の薫りに包まれた。
「なぁ成仁、仕事で気ぃ張ってるんだろ。俺と2人の時は甘えていいんだからな。俺お前の父さんなんだからさ」
「うん」
俺は父さんの胸に顔を埋める。安堵感に包まれた。何時しか眠りの世界に誘われる。逞しい父さんに抱かれながら……
翌朝昼近くに俺は目覚めた。隣に居るはずの父さんが居ない。階下に降りると父さんが新聞を読んでいた。
「あっおはよう」
「おお起きたか…おはよう。今飯にするからな」
「ハイ、父さん…その前におはようのキッスは」
父さんがにんまりしている。立ち上がると俺の両頬を手で覆った。唇が寄ってくる。静かに唇が触れ合った。
テーブルを挟み向かい合って座る。メニューはフレンチトーストとサラダ、それにオニオングラタンスープ。
卵とバターの優しい薫りが口の中に広がった。
「父さん俺好きになっていいのか」
「いいぜ。俺はもう好きになってるからな」
父さんが真直ぐに俺を見てくる。瞳がやけに澄んで見えた。
「俺さ入社した時から可愛いなって思ってたんだ。だから昨日手出された時嬉しかったよ」
「俺達両思いだったんだな」
父さんが窓を開ける。街路樹に陽が当たりキラキラ輝いていた。