翌日朝食を済ますと寄席を見たいと言っていたので浅草まで向かった。雷門を潜り抜け仲見世を堪能する。浅草寺で参拝を済ませ会場へと向かった。ビールを呑みながら弁当を食べる。落語、漫才、奇術と伝統話芸を楽しんだ。お祓いと食事会、そしてミニ観光。また2つの家族に新しい歴史が刻まれた。都会の街に灯りが燈る。俺達は帰路に付いた。勇真と電車に乗っている。そこにはいつもの俺と勇真がいた。
浅草は好きな街の一つ、三社祭、灯篭流し、ほおずき市。イベントじゃなくても時々遊びに来ている。思えばそのほとんどが勇真と一緒だった。幼い頃から今までの勇真と過ごした日々が頭の中を駆け巡る。俺の中で微かに何かが芽生えている感じがした。それから一か月位経った頃勇真は引っ越しをした。場所は通りを1つ隔てた位の7階建てのマンションの5階。これだとベランダから侵入されることもない。それにオートロック付きだ。勇真が借りてきた軽トラックで3往復する。荷物は全て運び込まれた。
「勇…梱包解いてイイのか」
「うん…いいよ」
勇真の指示に従ってそれぞれの場所に収納されていく。家具、家電が置かれる。徐々に住まいらしく変身していった。隅に運ばれていた段ボールを開ける。中には沢山の
ゲイDVDが入っていた。
体育会、柔道部、ラグビー部それに六尺褌。なるほど勇真が三社祭好きな理由はこんな所にもあったんだ。
ガチムチ、ガっちび。ん、何だ。
「なぁ勇真…ガチムチとかガっちびって何なんだ。体型の事か?」
「うん、ガチ…えっ駄目だぁんぁあっあぁっ…見られちまった」
「開けていいって言ってたろ」
「うん、それがあるの忘れてた」
勇真は困惑した表情を浮べている。顔を紅潮させていた。
「気にするなよ。もう判ってる事なんだからさ」
「うん、まぁそうだけどさ、ガチムチってのはスポーツマン体型の筋肉に少し脂肪が乗った感じの奴だよ。ガっちびってのはガチムチの身長が低いバージョンかな。俺も勝っちゃんもどちらかと言うとガっちびに入ると思うよ。業界用語さ」
「そうかぁ…なるほどな」
「勝っちゃん…興味無いだろ」
「勇が好きなものなら見てみたいな」
「えっ…勝っちゃん」
「俺な…あれから色々考えたんだ。俺お前にしゃぶられて嫌じゃなかった。それどころか気持ち良かった…あのな勇…もしかすると俺にもその素質があるんじゃねぇかなって…そして勇の知らない部分をもっと知りてぇなってさ…」
「勝っちゃん…」
「勇と俺って小さい時から何時も一緒だった。それは大人になってからもそうだったよな。もっと……もっと一緒に居たいなって思ったんだ。だから勇をもっと知りたいってさ…」
「勝っちゃん…言ってる事何か判かんねぇけど…嬉しい」
勇の笑顔。久しぶりに見るような気がする。俺この笑顔が大好きなんだ。
「さあ…早く片付けちゃおうぜ」
「うん…」
カーテンを取り付けた。最後に部屋を綺麗に掃除する。朝早くから始めた引越しもどうにか日があるうちに終わった。
「飯食いに行こうぜ。あっそうだ勇駅前のスパ銭行こうぜ。汗も大分掻いたしな。そこで飯食おうぜ。今日は奢ってやるよ。俺からの引越し祝いだ」
「やった~早く行こ…」
俺達はスパ銭に向かった。陽射しが柔らかくなっている。暑さも日中のように挑みかかってはこない。俺達はスパ船の中に入る。脱衣場で服を脱ぎ始めた。見慣れている勇真の裸。一線を越えてから見方が違ってきた気がする。柔道で鍛えただけあってガッチリしていた。胸、腕、肩の筋肉は盛り上がっている。下肢はぶっとくて逞しい。腹の辺りから股間、腿、脛には剛毛で覆われている。股間には男の証がふてぶてしくぶら下がっていた。露天の広い浴槽に並んで浸かる。時折勇真の毛深い脚が俺の脚を擽った。こんな事だけでも俺の心臓をドキッとさせる。俺の中で何かが変わっていた。
「勝っちゃん…気持ちイイな」
「うん…広い風呂はやっぱイイよな」
ゆったりとした時間が流れ引っ越し作業の疲れを取ってくれた。
「こうやって風呂入るの久しぶりだな」
「うん」
浴槽でおもちゃ使って良く遊んだことを思い出した。
「勝っちゃん夕焼け綺麗だな」
「あぁそうだな」
サウナ、ジャグジ、スチームバス。俺達はお風呂を堪能した。其々カラダを洗う。俺達は風呂を上がった。
今和食処のテーブルを挟み向かい合って座っている。
「勇…引越しおめでとう」
「うん…ありがとう…それで…いつもそばにいてくれてありがとう」
大ジョッキをカチンと合わせた。ご飯が運ばれてくる。俺はから揚げ定食、勇真はとんかつ定食を頼んだ。食べながら勇真は今後の事を語る。目がきらきら輝いていた。俺達はスパ銭を後にする。勇真の新居に向かった。夜風が心地よく肌を撫でてくる。満月の光が仄かに俺達を照らしてくれた。今勇真んちのソファーに並んで座っている。ローテーブルには缶酎ハイと乾き物が置かれた。
「勝っちゃんホントに観るのか」
「うん……」
DVDが流れ始める。夕方の工事現場から2人の男が出てきた。家に着くとお茶を飲んでいる。へーこんな男臭い奴等がやるんだ。男同士のキスも絡みも見てて嫌じゃねぇな。おっ…2人とも褌締めこんでるぜ。凄ぇちんぽとちんぽくっ付け合ってるぜ。どんな感じするんだ。ちんぽしゃぶられてる。気持ち良さそうだな。んくぅ…ケツ穴まんこみてぇだ。犯られてる奴勇真に似てるな。あいつもこんなによがり声出すのかなぁ。俺は2本目の缶酎ハイを開けるとゴクンと飲んだ。
「勝っちゃん、もしかして興奮してるのか」
「えっ……」
勇真と視線がぶつかる。直向きな目。俺は静かに視線を外した。
「勇、今でも俺のこと好きか…
幼馴染としてでなく男としてだよ」
「あぁ好きだよ」
「お、俺勇とやってみてぇ。あんな風にな」
「勝っちゃん……」
後ろから勇真が抱き付いてくる。背中に硬いものが当たった。耳元に熱い吐息が吹きかかる。後ろから手が回り乳首が弄られていった。
「勝っちゃん…」
首を曲げ後ろを振り向いた。唇が塞がれる。何時しかDVDは終わっていた。勇真が俺に目で合図してくる。俺はコクンと頷いた。鼓動が高鳴ってくる。寝室の扉が開いた。灯りが燈される。ベッドが淫猥に浮かび上がってきた。勇真がにじり寄ってくる。顔が近づいてきた。唇が寄せられる。静かに触れ合うと舌が割り入ってきた。勇真の舌が俺の口の中をくまなく這い回る。俺は舌を絡めていた。股間の硬いものがゴリゴリ擦り付けられる。背中に回された勇真の腕に力が籠もった。
「勝っちゃん」
「うん……」
俺達は着ているものをかなぐり捨てる。オスのカラダを晒した。勇真のちんぽは既に勃っている。俺のちんぽがグイッグイッグイッと勃ち上がってきた。
「勝っちゃん…女にするみてぇにやってイイんだぜ」
「おっ…そ、そうか」
俺はゆっくりと勇真をベッドに押し倒した。乳首に指を這わせる。同時にながら首筋を舐め上げてやった。勇真のカラダが微動する。背丈が同じ位の俺と勇真。いい具合にちんんぽ同士が擦れ合った。
「勝っちゃんのちんぽ暖っけぇ…気持ちいいよ」
背中に勇真の腕が回ってきた。俺のちんぽに擦りつけるように腰を動かしてくる。俺の腰が律動した。
「ん…ん…んぁ…気持ちいい…堪んねぇ…勇のちんぽ…気持ちいい…」
「勝っちゃん…俺も…勝っちゃんのちんぽと擦れて…気持ちイイ…」
ちんぽを擦りつけながら勇真の乳首に舌を這わせる。ま~るく転がすように舐めてやった。
「んくっ…んぁぁ…は、は、あぅぅ」
首筋を指の甲で優しく掻き上げる。耳中に舌を這わせた。次に耳裏を舐め上げる。勇真のカラダが小刻みに震えだした。
「勇…感じてるのか?」
「うん…だって…勝っちゃんが…勝っちゃんが…」
俺は唇で言葉を遮った。口の中に舌を這い回らせる。勇真の舌が絡みついてきた。髭が俺の鼻腔を擽る。仄かに勇真の香りが掠めてきた。
「勇…」
「ん」
ゆっくりとカラダを下にずらしていく。いきり勃った勇真のちんぽが目に飛び込んでくる。トクトクと汁を溢れさせていた。ちんぽに軽く手を添える。唇を近づけていった。上目使いで勇真を見る。顔を紅潮させていた。一瞬の躊躇った俺。勇真をもっと喜ばせたいと言う気持ちが打ち勝った。勇真のちんぽに舌を這わせる。根元から亀頭を目掛けて舐めあげた。ジュルッジュルッといやらしい音が鳴り渡る。何度も舐めあげてやった。
「んくっ…勝っちゃん…んぁぁ」
勇真の亀頭を唇で挟むとゆっくりと呑み込んでいった。舌を絡ませてる。同時に金玉袋を優しく握った。
「んくぅ…はぁ…はぁ…勝っちゃんいい…んぁぁ…いい」
濃厚な陰毛が俺の顔を擦る。男の香りをが漂ってきた。
「勝っちゃんが俺のちんぽを…んぁぁ…堪んねぇ。俺にも…呉れよ」
俺はカラダを反転させる。勇真に口が俺のちんぽを咥えた。
「ん、んん、ん」クチュックチュックチュッ「ん、んん、ん」ジュボッジュボッジュボッくぐもった喘ぎ声と隠微な
尺八音が重なった。
「勝っちゃん…ひとつになりてぇ…」
「ん…う、うん」
戸惑いながら俺は勇真の両脚を抱え上げる。桜色の雄穴が現れた。吸い寄せられるように唇が近づいていく。舌をそこに当てるとジュルッと舐め上げた。ケツタブを両親指で拡げる。そこはヒクヒクと別の生き物のように呼吸していた。勇真に手渡されたローションをそこに塗りつける。ゆっくりと指を挿れていった。指を前後に抽動させる。他の内壁とは違うコリコリとした所に遭遇した。擦ってみる。勇真のカラダがガクガク震えた。
「ん…ん…んぁぁ…そこ…やべぇ」
俺は指を軽く曲げそこを小突いたり摩ったりしてみた。
「んぁんぁ…んぁ…はぐぅ…」
「ここ…気持ちイイのか」
勇真の首が縦に振られる。指を2本3本と増やしていった。
「んんっん、んん…はぐぅ…んぁ」
穴を解しながら、勇真のちんぽを握る。熱い血潮を感じられた。尖端からは我慢汁が溢れている。親指の腹でその汁を拭ってやった。
「んぁぁ…んぁ」
「挿れるぞ」
「うん」
ちんぽを手で支える。勇真のケツ穴に宛がった。腰を沈める。微かに抗う勇真の内壁。俺のちんぽは呑み込まれ始めた。
「挿いってきた。勝っちゃんのちんぽ挿いって来る。でっけぇ…硬てぇ」
勇真の顔が歪んだ。
「痛てぇか…」
勇真は首を横に振られる。俺は腰に力を入れた。吸い込まれるように挿いっていく。俺のデカ魔羅は完全に呑み込まれた。
「勝っちゃん…俺達ひとつになれたんだな」
「ああ…痛てぇんだろ」
「うん、ちょびっとだけ…勝っちゃんのちんぽでけぇからさ。でもひとつになれて嬉しいっす」
唇を寄せていくと勇真から合わせてきた。ネットリと舌を絡めていく。馴染んできたのか勇真のケツ穴がぎゅぅっと締め付けてきた。俺の腰に手を廻すと自分の方に引き寄せる。勇真の壁ヒダが絡みついてくた。
「んぁ、堪んねぇ、すげっ締まるぅ…まんこ以上だ」
「勝っちゃん、堪んねぇ…切ねぇ…早く…突いてくれよ。疼いてきたぁ」
俺は腰に力を籠め突き込み始める。勇真のまんこをちんぽが感じ始めた。
ガシガシガシ…ズグッズグッズグッ…ガシッガシッガシッ
「んぁぁっ、凄ぇちんぽ感じるお、俺のま、まんこにんぁ勝っちゃんのちんぽ…んぁぁ…凄ぇ」
掘り込みながら乳首に舌を這わせる。もう片方の乳首を指で撫で回した。
「んぁぁぁぁぁいい凄ぇいい。勝っちゃん堪んねぇ」
勇真の内壁が収縮する。ちんぽがぎゅうっと締め付けてきた。
「んくぅ締まるぜ。堪らん」
纏わりつく内壁、抗う壁ヒダ。前後左右に角度に変えながら突き込んでいった。
「んぁぁ…はぁぁ…そこ…やべぇ…いい…勝っちゃんいい」
勇真は一突き毎に甘く切なく喘いだ。こいつをもっと喜ばせたい。俺の腰が猛動した。
「勇、哭いてる顔も声も可愛いぜ。もっと哭かせてやるからな。俺を感じろよ」
勇真の顔付きが虚ろになっている。鍛えられた大胸筋がブルブル震えていた。
「キスして……」
俺は荒々しく唇を合せえる。激しく突き込んでいった。ぎゅぅっぎゅぅっと勇真のおまんこが締まってくる。内壁が纏わり付いてきた。
「んくぅ、堪んねぇ。気持ちいぃ」
「お、俺も堪んねぇ…んぁぁぁぁぁそこいぃ奥の方まで挿いってくる。当たるぅ、んぁぁ…はぁぁ」
金玉の奥の方が熱くなってきた。ジンジンしてくる、男汁がドロドロと渦巻きながら出口を探し始めた。
「勇…やべぇ…射きそうだ」
「俺も…一緒に射きてぇ…勝っちゃん俺の扱いてくれよ」
俺は勇真のちんぽを扱きながら激しく突き込んだ。ジュグッジュグッジュグッ…ヌチャッヌチャッヌチャッ…グショッグショッグショッ昂ぶった交尾音が淫賄に鳴り響いている。
「んぁぁぁやべぇ何処に出されてぇ」
「中に…俺の中に出してくれよ。勝っちゃんの種付けてくれよ」
「んぉぉぉぉぉぉぉぉぉ…あぁぁぁぁぁぁぁぁ…出すぜ…射くぅ…っっっ」
「俺も射く…あぁぁぁぁぁぁ射ぐんぉぉぉぉぉ射く」
ドッビュッ…ドビュッ…ビュビュッ… ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ同時に…勇真のちんぽから大量の白濁汁が放物線を描いた。
「勇…はぁ」
勇真の上に覆い被さる。勇真が抱きついてきた。
「勇…気持ち良かったぜ」
「うん…俺も…勝っちゃんの突き方も堪んなかったよ。ホントは初めてじゃぁねえだろ」
「ばかたれ…初めてだよ」
勇真と目を合った。その瞳に吸い寄せられる。俺は顔を近づけていった。軽めのキッス。一端離れるとまた唇を合せた。
「勝っちゃん後悔してねぇか?」
「うん…してねぇ」
「良かった。それに俺の夢がひとつ叶った。ありがとう勝っちゃん」
激しく白濁汁をぶちかました俺と勇真。絶頂の余韻に包まれているのが手に取るように判った。唯股間の物は燻り始めている。グイッグイッグイッと頭をもたげてきた。
「勝っちゃんのちんぽまたデカくなってきたよ」
「勇もな」
「ちんぽとちんぽくっ付けあって扱くの
兜合わせって言うんだぜ」
「へぇ…そうなんだ」
勇真が俺の上に重なる。2本のちんぽをくっ付けて扱き始めた。我慢汁が溢れてくる。クチュックチュックチュッちんぽとちんぽの粘膜同時が絡み合った。
「んはぁ…勝っちゃんのちんぽ暖たけぇ…気持ちいい」
「んぁぁ…俺もいい…ちんぽ気持ちいい」
勇真が4個の金玉を併せ持つとグリンと捏ね繰りまわした。
「堪んねぇ…金玉気持ちいい」
ドクンドクンドクンとちんぽから激しい鼓動が伝ってきた。
「んぁぁぁぁ…また…射っちゃう…射く…射ぐ…」
「んぉぉぉぉぉ…あぁぁぁぁぁぁぁぁぁ…俺も…はぁはぁはぁ」
ビュビュッビュビュッ…ドビュッ…ドビュッ…ビュッ…ビュッ…ビュッ
ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ
2本のちんぽから白濁汁が噴き上がる。その汁は宙を舞い絡まり合いながら俺のカラダの上に舞い降りた。
「勝っちゃん」
「ん」
俺の汁だらけの胸に顔を埋めるように抱き付いてくる。俺はそれを受け止めがっしりと抱きしめていた。勇真が安堵の表情を浮べている。何時しか寝息を立て始めた。勇真をそっと抱き締める。微睡みの世界に落ちていった。夏の朝の光を感じる。目覚めると勇真は居なかった。リビングに行くと朝食の用意をしている。トントントンとまな板を包丁が小気味良く叩いていた。
「あ、勝っちゃん…おはよう」
「おはよう」
「もうちょっとで出来るからシャワー浴びて来いよ」
「おお…そうするか」
シャワーを浴び終わると朝食の用意が出来ていた。テーブルを挟み向かい合って座る。ちょびっと照れくさかった。勇真に目を遣る。やけに明るい表情で微笑み返してきた。ソファーに並んで座る。珈琲を飲みながら軽い会話をしたりテレビを見たりした。
「勝っちゃん…髭伸びたな。髭有った方がかっこいいよ」
「そ…そうか…」
今までも良くあった光景。ただ何かが違う。あの晩俺は告られた。男同士の恋。俺は戸惑った。勇真に尺られる。卓越した舌技だった。昨晩
ゲイDVDを観ながら興奮している俺が居たのは事実。俺の意思で勇真を抱いた。俺を昂ぶらせてくれた勇真。今迄で一番感じたSexだったと思っている。行為だけではない。俺は勇真に恋してる。勇真の事を考えない日はなかった。俺の心の奥に勇真が棲み始めている。
幼馴染ではなく1人の男としての勇真が……勇真を抱き寄せる。仄かな男の薫りに包まれた。勇真がじゃれてくる。俺の肩に頭を乗せてきたりさり気無くカラダを触ってきたりした。
「勇…引越しして足りないものとかないのか」
「うん…有るけど今は勝っちゃんとこうしていたいんだ」
結局夕刻までまったりとした時間を過ごした。
夕刻、重い腰を上げる。ホームセンターに買い物に行った。食事を済ますともう夜8時になっている。夜の帳が下りていた。
「じゃぁそろそろ帰るな」
「うん…勝っちゃん…ありがとう」
玄関まで見送りに来てくれた。
「勝っちゃん」
「ん」
軽く唇を合せた。
「じゃぁな」
「うんまた」
ドアが開きバタンと閉じる。トボトボと歩きながら家路に付いた。昨日と今日のことが頭の中を駆け巡る。勇真ともっと一緒に居たかった。引き返したい。そんな思いが俺を襲ってきた。
[ 2015/08/10 14:55 ]
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