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鳶職人喰い④

 眩いばかりの紺碧の空。柔らかな陽が差込んでくる。そんな中工事が始まった。鳶職人達が集まっている。足場が組まれ始めた。「何やってんだ。気をつけろ」
「あっ済みません」
男達の勇壮な声が響いてきた。また鳶職人達と交流を持てる。もしかしてまたガテン野郎を喰えるかも……下半身がゾクゾクしてきた。昼休み職人達がマンションの傍らで休憩している。俺は飲み物を用意すると出向いた。
「親方これ良かったら、皆さんで飲んでください」
「あっ済まんな」
1人の鳶職人に目が留まった。幼さとオス臭さが同居している面構え。タッパは俺と然程変わらない。俺より5~6歳は年下に見える。坊主頭に顎鬚。ガタイも作業着の上からでも逞しさが伺える。みんなから浩士と呼ばれていた。
「暫らく不自由掛けるけど我慢してくれな」
「大丈夫すよ」
「お前等お礼言えよ」
「小杉さん、また世話になります」
古株の職人が声を上げる。
「ありがとうございます」
男達の声が耳に届いた。心地好い音に聞こえる。俺は部屋へと戻った。2日程で足場工事が終わる。外壁補修工事が始まった。ガーガーガー壁を斫るドリルの音が耳に響いてくる。浩士が先輩達の手伝いをしていた。8日程経過する。俺はたまに差し入れにいった。職人達が喜んでくれる。素直に嬉しく思えた。
「小杉さんありがとうございます」
「おお」
浩士とも軽い会話をするようになった。色黒の肌。笑うと覗く白い歯が零れている。良からぬ妄想が浮かぶ時もあった。浩士は入社1年の新米鳶。5~6歳は下かと思ったけど3歳下の25歳だった。笑うと出る笑窪。無茶苦茶可愛く俺の目に映った。時が緩やかに経過する。肌を撫でる風が心地好く感じた。明日で工事が終わる。足場が外され始めていた。仕事が一段落する。ベッドに横になるとスマホを開いた。アクセスしたのは動画共有サイト。見るのは勿論ゲイ動画。体育会系の男が先輩らしき男に部室で掘られている。野太い喘ぎ声を洩らしていた。グイッグイッグイッちんぽが勃ってくる。ズボンのファスナーを空けた。前袋からちんぽを引っ張りだすと扱き始める。我慢汁が溢れてきた。気付くとカーテンが少し開いている。やばいっ、見られたかも知れない。軽く焦燥感を覚える。カーテンを閉める為窓際に行った。浩士が俺のを匂っている。キョロキョロ周りを見渡すと俺のを物干しから外した。窓を開ける。視線がぶつかった。
「浩士、何してんだ」
「あっ……」
狼狽える浩士。俺はベランダに出た。多分こいつはゲイ。だがかといって俺と出きるとは限らない。下着泥棒の心理って好きだから取るって訳ではないって聞いたことがある。だが俺は浩士がタイプだ。あいつを犯りたい。俺の脳裏を邪曲な思いが過ぎる。浩士は俯き、カラダは微かに震えてた。
「おっ俺……」
泥棒だな」
俺の低い声。威圧するように言い捨てた。
「お、俺…どうなるんすか」
「考えとく。仕事終わったら部屋まで来いよ。いいな」
浩士の頭が縦に振られる。足場をトボトボと歩いていた。夕闇に包まれる。
夜 (8)
工事車両も居なくなった。ベランダに出てみる。臥待月がほくそ笑むかのように光っていた。あいつは来るのか……時刻は午後6時を回っている。インターホンが鳴った。
「こっ浩士っす」
「あぁ今開ける。待ってろ」
ドアを開ける。そこには浩士と親方が立っていた。視線が交差する。2人は俺の目の前でいきなり土下座した。
「済まねぇ。話は聞いた。この通りだ。こいつを許してやってくれ」
2人は額をコンクリートに擦り付けている。ひんやりした静寂に覆われた。
「悪いのは俺なんだ。こいつをちゃんと躾けられねぇ俺なんだ。済まねぇ」
親方の悲痛な声が心に沁みた。
「親方、頭上げてくれよ」
2人が頭を上げる。視線が交差した。親方が情けないような表情を浮かべている。浩士の瞳の奥からは哀感の色が伺えた。
「判った。許すから立ってくれよ」
「ありがとうございます」
親方が声にする。その声は途轍もなく明るく聞こえた。
「お前もちゃんとお礼言えよ」
親方が浩士を小突いていた。
「ありがとうございます」
浩士の目が潤んでいる。眼から大粒の涙が零れていた。菓子折りが渡される。2人は早々に帰っていった。俺の考えていた邪曲。浩士と親方の意表を付く行動に玉砕された。食事を軽く済ませる。頂いたお菓子を食いながら酒を飲んだ。頭の中を色んなことが思い巡る。元々事を荒立てる積もりなんか毛頭ない。ただそれを餌に浩士を喰いたかった。グラスに注いだ焼酎が一気に喉を通る。俺は浩士を追い詰めていた。あいつは困り果て親方に相談したんだろう……それは己の罪を暴露するのと同時に、性癖も晒すことになるかも知れんのに……何となく後味が悪い酒。酔いが回ってくる。俺はベッドに潜り込んだ。

強く、硬く、長く、理想のちんぽになれば♂は悦ぶ

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[ 2015/10/25 13:12 ] 鳶職人喰い | TB(-) | CM(0)

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