会場を出ようとする宮崎さんを俺は引き留める。宮崎さんが振り向いた。
「今日、俺んちで簡単な打ち上げやるんで良かったらいらっしゃいませんか」
「えっ……いいんですか」
「ハイ、いいですよ」
会場から機材を撤収した。俺と陽介、宮崎親子は俺んちへと向っている。宮崎さんは陽介を気に入ったのか電車の中で色々と話し掛けていた。俺の隣には慎太朗がピッタリと寄り添ってる。撮影で疲れたのかウトウトし始めた。慎太朗の頭が俺の肩に乗ってくる。爽風のようないい薫りがしてきた。健気な寝顔を浮かべている。そう言えば慎太朗をこんな間近で感じたことは今まで無かった。電車が最寄り駅のホームに入る。外に出ると冬の冷気が肌に触れてきた。程なくして俺んちに着く。中に入ると俺は仏間に通した。お線香を焚き、俺達は仏壇の前で正座する。其々が合掌した。
「父ちゃん、大斗を迎えに行ってくる」
「ああ行っといで」
陽介の声に俺は応える。陽介は大斗を迎えに行った。宮崎さん親子が其々シャワーを浴びる。俺は料理を完成させる為キッチンに立った。会社に機材等を運んでいった勇児達も程なくして現れる。保育園に大斗を迎えに行っていた陽介も戻ってきた。俺達もシャワーを浴びる。陽介のちんぽには貞操帯を装着した。
「おい、料理運ぶの手伝ってくれ」
俺が声を張り上げる。料理がテーブルに並べられるた。俺達はテーブル席に着く。グラスにビールを注ぎ合った。「勇児頼むな」
「ああ判った」
俺の声に勇児が言葉を返した。
「今日の感謝祭は大成功だった。みんなご苦労さん。乾杯」
カチンカチンカチンとグラスが触れ合った。今日の感謝祭の事で話が盛り上がる。俺達は酒を酌み交わし料理を喰らった。
「あっ宮崎さん…紹介します。」
俺が声を上げた。モデルを一人ひとり指差しながら紹介する。立ち上がり頭を軽く下げていた。
「こいつが勇児俺の弟です。俺と同じように施設で育ち親っさんに拾って貰いました」
「えっ……」
「だからこいつも慎太郎の従兄弟です」
宮崎さんは驚愕の表情を浮かべている。勇児が軽く頭を下げた。
「倭雄舎店長の宗嗣、乱
褌館店長の忠之、癒し庵店長の武蔵です」
3人が宮崎さんに会釈していた。
「こいつらも半端者だったけど親っさんに拾われ更正出来ました」
「尊宣兄さんって凄い人だったんですね」
宮崎さんがしんみり語った。
「そしてこいつが陽介です」
陽介は立ち上がるとにっこり微笑みながら頭を下げた。
「あと勇児が抱いているのが陽介の息子大斗です」
勇児に甘えるように抱っこして貰ってる大斗。勇児にすっかり懐いていた。みんなが席を移動し始める。陽介の横には宮崎さんが座った。俺の隣に慎太朗が座る。慎太朗が寄り添ってきた。
「カツ兄ぃ…」
「ん、何だ」
「おっ、俺カツ兄ぃ凄ぇタイプっすよ。今日だけチョッと甘えていっすか」
慎太朗が俺の耳元で囁いた。
「陽介が凄ぇ、羨ましいっす」
「判った。いっぺえ甘えろよ」
あちこちで酒を酌み交わし談笑している。楽しい宴が続いた。
「じゃぁ締めるぞ。みんな立ち上がってくれ」
勇児が吠えた。
「よぉ~ぉ」
宗嗣が声を上げた。みんなの手がパンと叩かれる。打ち上げはお開きになった。
「大斗、今日は伯父ちゃんちに泊まるか」
勇児が大斗を抱きながら声にした。
「ゆうゆう…ぱふっ」
大斗が可愛い声を上げた。
「兄貴ぃ、じゃぁ俺らも帰るな。大斗は今日俺んちに泊める。その方がいいだろ。明日保育園には俺が送っとくからさ」
「ああ、頼むな」
俺が声にした。
「ありがとうございます。宜しくお願いします」
陽介が丁寧に言った。俺達は玄関まで見送る。玄関ドアが開きバタンと締まった。
「慎太朗とお父さんは良かったら泊まってくださいよ」
「えっご迷惑じゃぁ無いんですか」
俺の声に宮崎さんが言葉を返した。
「とんでも無いです。親戚同士じゃないですか」
「じゃぁお言葉に甘えさせて頂きます」
俺の声に宮崎さんが応える。瞳の奥から柔和な光が見えた。
「あっ俺寝床の用意するっす」
「ああ頼むな」
陽介の声に俺は応える。俺と慎太朗で後片付けと2次会の準備を済ませた。ローテーブルに酒と摘みが置かれている。陽介が戻ってきた。
「さぁ飲み直しましょう」
「カツ兄ぃ、どうせなら
褌一丁で飲まないっすか」
慎太朗が口を開いた。
「あっいいっすね」
陽介がはしゃぐように声にした。
「宮崎さん、どうですか」
俺は伺いを立てる。僅かに躊躇いの色が見えた。
「俺、締めた事ないんですよ」
「慎太郎お父さんに
褌締めてやれよ」
宮崎さんの言葉に俺は声を返した。
「えっ、俺っすか」
「あの出来れば陽介に締めて貰いたいです」
宮崎さんの目は既に男の目になっていた。俺達着ているものをバサバサ脱ぎ
六尺一丁になる。傍らで宮崎さんが陽介に
褌を締めて貰っていた。熟した58歳のオス。年齢を感じさせないガタイが露呈する。
六尺姿が良く似合っていた。
「格好いいですよ」
俺が声にする。陽介と慎太朗はにんまりと微笑んでいた。ローテーブルを挟み俺と慎太朗がソファーに並んで座る。向かい側に宮崎さんと陽介が座った。俺達は酒を飲み始める。宮崎さんが俺を真っ直ぐに見てきた。
「岩倉ファミリーって凄いですね。温かみもあるし、結束が固いのが良く判りました」
「そうですか。俺達は半端者の集団なんで助け合いながら生きてるだけですよ」
宮崎さんの言葉に俺は応える。宮崎さんの顔が輝いて見えた。
「それに料理も美味いし男住まいと思えない位綺麗に片付いている。うちとは雲泥の差です。なぁ慎太朗」
「うん、そうっすね」
宮崎さんの声に慎太朗が応える。男に
褌そして日々の事。話は盛り上がった。宮崎さんの目が虚ろになっている。陽介も慎太朗もほろ酔いになっていた。
絶倫の鬼
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