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親父の遺志⑬

 3日後の午後1時時刻どうり事務所に訪れた。6人掛けのテーブルの真ん中に座らせる。澤辺の両脇には武蔵と忠之が座り、向かいの席には俺を真ん中に両隣には勇児と宗嗣が座った。
「親っさんはお前の事を大目に見て欲しいと言っていたんだぜ。俺達は親っさんの遺志を尊重して遺言テープを差し出した。それはお前も裁判所で聞いたと思う。だけど俺らの無念は消えてねぇんだよ。お前は俺達から大切なものを奪ったんだぞ」
俺の声がだんだん大きくなっていく。澤辺の目をじっと見た。
「これだぜ。もう1回聞いてみろよ」
”それから…あいつ、お前らと同じ匂いするんだ。大目に見てやってくれよ”親っさんの声が流れてくる。思わず目頭が熱くなった。
「自分が命を落す寸前にお前の事気遣ってるんだぜ」
「済んません。本当に済んません」
澤辺の目は涙で潤んでいた。
「澤辺ぇ、お前何でもするって言ったよな。知ってると思うがここのお客様はみんなゲイだぜ。男が男の為に性的サービスをする。お前に出来るのか」
「はっ、はい、やります。やらせて貰うっす」
俺の声に澤部は応えた。
「お前にとってリスクも大きいぞ。いいのか」
「ハイ、いっす」
「じゃぁまず身体検査だ。お前に商品価値があるか見るからな。そこで着ているもの全部脱げ」
澤辺は服を脱ぎ俺達に裸を晒した。身長は短躯だけど筋肉は良く発達していて逞しい。毛深い下半身。もっさりした陰毛群の中で男の道具がふてぶてしく潜んでいた。
「ちんぽ勃ててみろよ」
俺が低い声で言った。
「早くしろ」
勇児が尖った声で即した。
「……」
澤部は自分の決意を語った。言葉とは裏腹に行動には移せないでいる。俺からの要求にたじろぎ押し黙ったままだ。澤辺をみると戸惑いの色を浮かべている。弱冠19歳のあどけなさを残す澤辺。恥じらいを捨てきれないのか……俺は思惟した。
「出来ねぇならこれまでだな。帰ってくれ」
俺が冷酷に言い放った。
「で、出来るっす」
澤辺はちんぽを揉みだした。グイッグイッグイッと勃ち上がる。その大きさは小さいとは言えない。18㌢位はある代物だった。
「武蔵、どうだ。使えるか」
癒し庵の店長、武蔵に俺は問うた。
「はい、いいと思います」
「みんなは、どうなんだ」
全員一致で澤辺の商品価値が有りと見なした。
「澤辺、服着ていいぞ」
澤辺はいそいそと服を着るとまた席に着いた。
「忠之こいつにして貰う事、説明してやれ」
忠之がたんたんと語り始めた。
「まず、第1段階だ。お客様用のサービスDVDとフォトを撮影する計画がある。それをお前にやって貰う。この時点でお前の恥ずかしい姿は世間に晒される。いいのか?」
「ハイ、いっす」
忠之の声に陽介が応える。陽介の目に力強さが見えた。
「次に償いDVDの撮影をする」
「償いDVDっすか」
「あぁそうだ。お前償いたいんだろ。その一環だぜ。お前は大勢の男に回される。剃毛もあるぜ。いいのか」
澤辺が表情が変る。明らかに躊躇していた。
「……」
澤部からは言葉が帰ってこなかった。
「とっとと答えろよ」
宗嗣が怒声を上げた。
「はっ、ハイ、いいっす」
陽介が声を上げる。陽介の目からは微かだが不安の色が見えた。
「陰毛が生え揃うまでは下働きでその後お前は売り専デビューだ」
「判りました。いっす」
忠之の声に陽介が言葉を返した。
「但し、2か月間は見習いだ。それで駄目ならその時点で辞めて貰う。いいな」
俺が言葉を挟んだ。
「はい、いっす」
「じゃぁスタッフ登録してくれよ。それとDVDに出る同意書に署名しといてくれ。DVDのストーリーも書いてあるから良く読むんだぞ」
澤部の声に忠之が応えた。忠之がパソコンを立ち上げる。登録画面を開き、澤辺にマウスを渡した。
澤辺陽介が男同士の世界に脚を踏み入れる。それが奴にとって好い事なのかそうでないかはまだ判らない。だがそれも親っさんの遺志だと思った。
「ここではみんな下の名前で呼ぶ。いいな」
「ハイ、判りました」
「じゃぁ早速いくぞ、陽介」
俺が声を張り上げた。俺達は屋上に上がる。紺碧のそれが広がり、鮮やかな陽光が俺達を照らしていた。
春の空 (6)
「陽介、服脱げよ」
忠之が声を上げる。何かが吹っ切れたのか陽介は俺達に手間を掛けさせなくなった。バサバサ着ているものを脱いでいく。晒された澤部のガタイ。程よく張り詰めた筋肉で包まれている。腹筋はきっちりと割れていた。鬱蒼と生い茂った陰毛群。真ん中からは男の道具がふてぶてしくぶら下がっていた。
「武蔵、締めてやれ」
「ハイ」
武蔵が澤辺にを締め込んだ。真っ白なが逞しい筋肉に良く似合っている。一端の日本男児に仕上がった。
「そこ座れ」
陽介を黒茶色の板の上に座らせる。簡単な打ち合わせをした。
「始めるぞ」
「ハイ…」
俺の声にみんなの声が重なる。その音色からは男の昂ぶりを感じた。照明が燈される。勇児と宗嗣がカメラを抱えた。
「こんにちは」
俺が勤めて明るく声にした。
「こんにちは」
陽介が声を上げる。緊張しているのが判った。
「名前と年齢、身長、体重、教えてくれるかな」
「名前は陽介、年齢19歳、身長は164㌢、体重62㌔っす」
「これを見ている皆さんに一言お願いします」
武蔵がカンペを出した。
「俺の恥ずかしい姿見て欲しいっす」
陽介が前袋に手を這わせた。揉み始めると徐々に前袋が膨らんでくる。武蔵がまたカンペを出した。六尺が外される。プルンと勢いよくちんぽが飛び出した。ゴシゴシ扱き始める。忠之がデジカメのシャッターを切り始めた。澤辺のちんぽからはトクトク我慢汁が溢れている。左手で金玉を握り右手でちんぽを扱く。クチュクチュと卑猥な音がたっている。反応がいまひとつ悪い。武蔵がまたカンペを出した。
「あぁぁあぁぁ堪んねっす。んくぅいっす。あぁぁあぁいい」
澤辺はゴシゴシゴシ激しく扱いた。
「あぁぁんぁぁ、んぉ」
陽介が喘ぐ。今度は腹ばいになり板、にちんぽを擦り付けてる。カラダが隠微に動いていた。
「はぁ、はぁ、はぁぁ」
吐息が切なげに洩れた。今度は仰向けになる。股を大きく開いた。顔がほんのり桜色に染まっている。先っぽは我慢汁で濡れそぼっていた。
「んぁぁん、はぁ、はぁぁ、んぁぁんぁ」
扱きながら乳首を弄り出した。
「んぁんぁんぁ、いいあぁぁあぁ気持ちいいっす」
陽介のカラダが仰け反った。口が半開きになる。舌て唇を舐めていた。
「あぁぁやべぇ射きそうっす。んぁぁんくぅ」
陽介が俺を見てくる。俺は頷いた。
「あぁぁあぁ。駄目っすんぉぉぉ、おっ、俺、あぅぅぅ射ぐ。んぁぁんぉ射く。あぁぁあぁ射ぐっ」
ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ
「んぉぉぉぉぉ…あぅぅ…射ぐ」
ドビュッドビュッドビュッ陽介は大量の白濁汁を噴き上げた。その汁が陽介の胸、腹を汚している。
「ハイ、カット」
俺が声を張り上げた。
「兄貴ぃ、いい絵取れたぜ」
勇児の明るい声が耳に響いた。
「そうだな。こいつエロいぜ」
俺も満足気に声にする。その時俺の携帯がなった。
「ハイ、ありがとうございます。あっあのスタジオですね。判りました」
電話の相手はDVDレーベルの担当者。澤辺の禊DVDの件だった。
「陽介、DVDの撮影が決まった。1週間後だ。今日はこれで帰っていいぜ。明日からは下働きだ。それから髭は伸ばしておけよ」
「ハイ…判りました」
俺の声に陽介が応える。陽介は着替えるとオフィス漢を後にした。

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[ 2017/01/24 22:04 ] 親父の遺志 | TB(-) | CM(0)

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