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陽春の光②

 誰に付けるか悩んだ。木本 正博、石塚 泰平、浅川 蘭。隠れ家の核になっている3人だ。皆30歳台後半で人柄は温厚で面倒見も良い。結局正博に付けることにした。勿論俺も最大限のフォローをする。面接から1週間後の入社日を迎えた。坊主頭の高岸君が現われる。爽やかな笑顔を浮かべていた。
「おっ坊主にしたのか」
「あっ…は、ハイ」
俺の声に高岸君が応える。少しはにかんでいた。
「朝礼始めるぞ」
俺が声を張り上げる。スタッフ達が集まってきた。
「今日から入社する高岸君だ」
「あっ、た、高岸 ゆ、侑吾です宜しくお願いします」
明らかに緊張している。額には汗を掻いていた。
3箇月が経過する。侑吾は髭を伸ばし始めた。
髭 (11)
仕事は順調に熟すようになっている。みんなとも仲良くやっているようだ。評判も中々いい。みんなから侑吾と呼び捨てられてる。スタッフ達の中で一番年下の侑吾。弟のように可愛がられていた。男性スタッフには兄ぃ、女性スタッフには姉ぇと呼んでいる。完全に会社に打ち解けていた。今ビル1階のティールームに侑吾と居る。テーブルを挟み向かい合って座っていた。2つの珈琲が運ばれてくる。侑吾がゴクンと飲んだ。
「ボス俺家出たいんです」
「えっ何でだ」
侑吾の声に俺は応える。驚愕の表情を浮かべた。
「あいつと一緒に住むの耐えられなくなってしまって……」
「あいつってお前のお母さんだった人だろ。あいつ呼ばわりしちゃ駄目だぞ。それにニートだったお前をどうにか立ち直らせようとここに入れたんだろ」
侑吾の言葉に俺は応える。侑吾は頭を横に振った。
「俺ニートじゃ無いっすよ」
「えっ違うのか」
「仕事長くは続けられなかったけどニートでは無いっすよ。あいつと顔、合すの嫌だから部屋からずっと出なかっただけなんすよ」
侑吾の表情に翳りが見えた。
「あいつ父さん亡くなった後男作って家出たんですよ。それが去年の1月、急に戻ってきてまた住み着くと俺のカラダに触ってきたり風呂入ってると覗いたりね。そんでHしようとしてくるんすよ。断るとどぎつい言葉浴びせてきた。それ以来あいつが居る時は部屋から出なかったんです」
侑吾が訴えかけるように俺に目を向けてくる。言葉に怒気が含まれてきた。
「父さん亡くなったのだってあいつのせいだと俺は思ってる。だってもっと働け働けって父さんにきつく言ってた。父さんバイトも始めて毎晩クタクタになって帰ってきた。カラダも心もボロボロだったと思うよ。或る晩それで大喧嘩になって父さん躓いて倒れちゃった。打ち所が悪かったみたいで脳内出血起こして病院に運ばれたけどそのまま逝っちゃった」
目頭から一滴の涙が零れていた。
「そうか。判った。俺に出来る事があったら言ってくれよ。なっ」
「ハイ」
侑吾に笑顔がもどっている。ニートでは無かった侑吾。人付き合いが下手で寡黙な奴だった。家庭内のセクハラにニート。今では生活費の全てを侑吾が担っていると言う。其の上稲川さんは家事の全てを放棄してると聞いた。時折せびってくる小遣い。仕方なくそれに応じていると言う。その為侑吾の蓄えは目減りしていると聞いた。1箇月余り経過する。結局2人は家を出てそれぞれ独立生活を開始した。稲川さんはビル管理会社で清爽スタッフとして働き始めたと言う。今度は旨くやって欲しいと思った。今侑吾ははその頭角を現し始めてる。仕事に対する直向きな態度を見ているとその人柄が判ってきた。積極的に発言することはあまりないけど、ぼそっと言った事が良い案だったりもする。バイトだった身分も社員に昇格させた。時々見せてくれる屈託のない笑顔。俺の心の中を鋭く抉ってきた。売り上げが例年になく伸びている。新しい戦力侑吾。その影響も受けてると思ってる。西の空に陽が傾き始めた。茜色と空が星空に変わる。仕事が一通り片付いた。
「明日休みだな。飲みにいくか」
「ボスの驕りっすか」
俺の声に泰平が応える。俺は泰平に視線を浴びせた。
「おおみんな頑張ってくれてるからな。蘭、みんなで入れる店有るか探してくれよ」
「ハイ、ボス……」
俺の声に蘭が応える。スマホを弄り始めた。
「あっありました。予約入れますよ」
「ああ頼むな。じゃぁ行くぞ」
俺達は居酒屋に向った。中に入る。グループ客カップルで賑わっていた。俺達は案内される。大テーブルを囲んだ。大ジョッキが運ばれてくる。仲間達の顔が輝いて見えた。
「お疲れ様」
俺が声を上げる。ガチンガチンとジョッキが触れ合った。次々と料理が運ばれてくる。酒を呑み料理を食らった。みんなが席を移動し始める。談笑し始めた。侑吾が俺の隣にくる。視線をぶつけてきた。
「ボスありがとうございます。社員にして貰って……」
「おお、お前頑張ってたからな」
髭坊主に浅黒い肌、汚れの無い瞳。抱きしめたい衝動に駆られた。
「みんな良くしてくれるし楽しく仕事やってます」
「おお頑張れよ」
和やかな中宴会が終わる。俺達は居酒屋を出た。夜風が火照った頬を撫でてくる。俺達は駅へと向った。仲間達の談笑が続いている。駅に着くと其々家路に就いた。俺と侑吾は同じ路線。改札へと向った。もうちょっと侑吾の事を知りたい。妖しい思いが過ぎる。こいつを酔わせて……いや其れは駄目だ。俺は上司なのだから……
「侑吾、もうちょっと飲もうぜ」
「ハイ、ボス。いっすよ」
俺の声に侑吾が応える。俺達はとあるBarへと向った。中に入る。ジャズが流れていた。奥のテーブル席に向かい合って座る。天井からは星空をイメージした灯りが俺達を照らしてきた。
「すんげぇ。こんな店入ったことないっす」
侑吾が声を上げる。連れて来て良かったと思った。頼んだボトルワインとチーズが運ばれてくる。グラスにワインを注ぎ合った。グラスを胸の高さまで上げる。視線が交差した。
「乾杯……」
俺の声に侑吾が頷く。ワインが喉を通る。程よい酸味と甘味が口の中に広がった。
「美味しいっす」
侑吾が声を上げる。若者らしい笑顔を浮かべていた。仕事に日々の出来事。話が盛り上がる。寡黙な侑吾が目を輝かせながら色々語ってくれた。高校の時ボクシングをやってたと言う。今は時々ジムに通っていると聞いた。
「彼女居るのか」
「いないっす」
俺の声に侑吾が応えた。
「経験はあるんだろ」
「ハイ、2度風俗行ったんで……」
俺の問いに侑吾が言葉を返してきた。
「ボスは結婚しないんですか」
「まあな」
侑吾の声に俺は言葉を濁した。話が尽きない。侑吾の目の周りがほんのり桜色に染まっていた。
「帰るぞ」
「ハイ」
俺の声に侑吾が応える。俺達はBarを後にした。
「送ってってやるからな」
「ハ、ハイありがとうございます」
俺の声に侑吾が声を返してくる。俺はタクシーを停めた。侑吾の家に向かい車が動き始める。侑吾が俺の肩にもたれ掛かってきた。寝息を立てている。軽く揺すっても頬を叩いても起きなかった。タクシーの行き先を変更する。俺のマンションへと車が向った。今俺のマンションの寝室に居る。シャツとGパンを脱がせダブルベッドに横たわらせた。思った通りのいいガタイをしている。毛深い下半身。臍の辺りまで剛毛が渦巻いている。俺は背を向け侑吾の隣に滑り込んだ。侑吾の寝息が聞こえてくる。俺も眠気を覚えた。侑吾が俺に後ろから抱き付いてくる。若オスの薫りが漂ってきた。
「ボス、好きっす」
侑吾の寝言。俺は耳を疑った。聞き違いに違いない。何時しか俺は微睡みの中に居た。

シトルリンマグナム(シトルマグナム)

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[ 2017/04/09 14:01 ] 陽春の光 | TB(-) | CM(0)

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