2ntブログ















俺の船⑧

 どれ位抱き合っていただろう。激しかった鼓動も穏やかになっている。将仁に軽くキスをした。
「シャワー浴びるか」
「うん」
俺の言葉に将仁が応える。浴室に入った。将仁のカラダを丁寧に洗ってやる。俺も洗ってもらった。着衣を整える。ソファーに並んで座ると、グラスにビールを注ぎ合った。
「お疲れ……」
俺の声にグラスがカチンと触れ合った。
「兄貴のまんこ。すんげぇ良かった。俺天にも昇る気分すよ」
「俺も堪らなかったぜ」
将仁の言葉に俺は言葉を返した。仕事に男そして日々の出来事。色んな事を語り合った。将仁の仕事は流通企業で倉庫管理主任をしてると言う。仕事の傍ら、スポーツクラブで子供に柔道を教えていると聞いた。タイプは違うけど俺達はスポーツに携わっている。色んな共感を覚えた。
「なぁ将仁」
「ん、何……」
俺はの声に将仁は応える。俺は家の事を淡々と語った。将仁はうんうんと頷きながら聞いてくれる。表情が翳る事は無かった。将仁を真っ直ぐに見る。俺は思い切った。
「こんな俺だ。でも俺お前の事好きになっていいのか?」
「うん、俺最初見た時から好きになってた。Hしてもっと好きになったよ。家の事なんか関係無いからさ」
俺の声に将仁が言葉を返してくる。将仁がにっこりほほ笑んだ。
「出るか」
「うん」
俺の声に将仁が応える。俺達はラブホを後にした。天気雨でも降ったのか空には虹が掛かっている。
虹
俺と将仁は付き合い始めた。将仁と付き合い始めて1年が過ぎようとしている。何時しか付き合いは親密になっていった。犯るのは将仁のマンションが多い。今将仁と逢う時はを締めている。白に古典柄そして豆絞り。数本のが将仁んちのクローゼットに納められている。逢う度に俺の心とカラダが占有されていく。将仁も同じような事言ってた。逢えない期間が長くなると胸がキュンとなる。将仁といると俺は自然体になれた。安堵感を覚える。何でも話せるしあいつも話してくれた。性格も合うし、カラダの相性も抜群だ。俺の感じる所、あいつの感じる所手に取るように判る。こいつと結婚。将仁が女だったらマジ一緒になりたいって思ってる。この前猛嗣兄ぃに将仁を紹介すると心の底から喜んでくれた。ふと疑問に思う事がある。なぜ麗子は俺と離婚しようとしないのか……家に居ても存在感が薄いし必要外の会話は無い。他に男がいる。そんな環境の中でなぜ俺との仮面夫婦を演じる事を選択しているのだろうか?ただこの家に居れば金が掛からないのは確かだ。自分で稼いだ金は自由に使える。俺の脳裡を過ぎった。目当ては俺の退職金かと……強かなあの女ならやりかねない。俺の頭の中を嫌な思いが走り抜けた。俺は離婚を決意する。沙織は去年結婚した。賢也が3か月後結婚して家を出る。それを機に離婚をしようと思っていた。俺と子供達は上手くいっている。仕事も順調だ。麗子とは家庭内離婚状態。だが気にも成らなくなっている。猛嗣兄ぃに相談すると敏腕弁護士を紹介された。弁護士さんに知恵を頂き着々と離婚の準備を進めてる。将仁の事は絶対気付かれてはいけない。会社帰り将仁を誘って飲みに出た。居酒屋の暖簾を潜ると、リーマングループ客で賑わっている。俺達はテーブルを挟み向いあって座った。大ジョッキが運ばれてくる。俺と将仁の視線が交差した。
「お疲れ様」
俺が声を上げる。大ジョッキがガチンと触れ合った。
「将仁、俺離婚する」
「そうかぁ、ついに決断したんだな」
俺の声に将仁が応える。将仁の表情が力強く見えた。
「ああ、ホントはもっと早くしたかったんだけどな。下の子が結婚するまで待とうと思ったんだ」
俺が声にした。
「そのまま今の家に住むのか」
「いや、家は売る。何処かにマンションでも借りるさ」
将仁の声に俺は応える。将仁が俺を見た。将仁が一瞬目を瞑る。将仁の目が開き、俺を真っ直ぐに見てきた
「兄貴ぃ、一緒に住まねぇか?」
「えっ」
「俺のマンションにさ。空も懐いてるしな」
空……将仁の愛犬。ポメラニアンの仔犬で牡だ。俺が遊びに行くとキュンキュンキュンと甘く鳴き声を上げる。クーンクーンクーンとじゃれついてきた。
「いいのか?」
「うん」
俺の声に将仁が応える。柔和な笑みを浮かべていた。
「もう男連れ込めねぇぞ」
「バカやろ。兄貴だけで充分だ」
俺の言葉に将仁が応える。将仁が頬をちょっと膨らましていた。
俺は離婚後、将仁と同棲する。将仁のマンションは亡くなられたご両親が残してくれた物だと言う。間取りは3LDK今は空と二人暮らしだ。新たな将仁との暮らしが始まる。考えると心が躍った。
「将仁済まん。離婚するまで会うのは控えるからな」
「その方がいいだろうな」
俺の声に将仁が応える。心なしか寂しげに聞えた。探偵事務所から報告を受けた。麗子の今の相手は伊東 芳夫と言う無職35歳。56歳の麗子から見ると21歳も年下だ。もしかしてあの女また貢いでいるのか……資料に目を通しているとその事が想像できた。住まいも決まり不倫の証拠も揃た。1日でも早い離婚の実現。その為俺は更に動いた。今の佐倉家は完全に壊れている。沙織が嫁ぎ家を出た。俺と賢也と麗子が住んでる。麗子が帰ってくると賢也は透かさず自室に入った。嫁いだ沙織は家に近づかない。用事があると俺と外で会っている。麗子は外で飲んでこなければ家ではワイン1本は軽く飲んだ。酔ってくるとテレビを観ながら高々と笑い声を上げる。がさつな声で誰かと電話している時も有った。麗子は酒浸りの生活をしている。そのせいか体型はおおきく崩れていた。顔はしっかりと酒焼けしていた。それを誤魔化す為に厚化粧している。自分の洗濯、自室の掃除はするが他の家事は一切することが無かった。賢也の結婚式が終わり自宅に戻る。リビングでワインを麗子は飲み始めた。俺はテーブルを挟み向かい合って座る。離婚話を切り出した。想定してたが、猛反対する。この後2回話し合ったが水掛け論に終わった。
 数々の証拠を基に家裁調停となった。体たらくな生活態度、繰り返す不貞、家事と育児の放棄。沙織と賢也の証言もあり離婚は成立した。やはり麗子は俺の退職金が目当てだったらしい。だが不倫の代償、低い退職金構成の貢献度。相殺できるものという事で退職金の財産分与は無しとなった。曇天の空から微かな光が洩れている。俺達は離婚届を提出した。無言の麗子。加齢臭にドブ川のように澱んだ目をしている。虫唾が走った。家財道具の処分、家売却の手続きを済ませる。俺と麗子は家を出た。俺は右に麗子は左に歩き始める。胸に痞えていたものが取れた。時が僅かに流れる。自宅が売れた。売却金はローンの残債を差し引いて俺と麗子が半分ずつ受け取る予定になっている。1箇月経過した。家の引き渡しが終わる。俺は晴れて麗子と赤の他人になれた。

カリでか君 男性用クリーム

カリでか君 男性用クリーム


玉袋しゃぶ郎

玉袋しゃぶ郎


職場淫猥白書 15

職場淫猥白書 15


Gweblog - ゲイウェブログ -
エログ-(エログランキング)SGLRにほんブログ村 大人の生活ブログ 恋愛小説(愛欲)へ
にほんブログ村
[ 2017/05/07 17:21 ] 俺の船 | TB(-) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する