2ntブログ















俺の船③

 佐倉家の船は嵐に巻き込まれた。巨濤が船を襲う。俺と沙織と賢也は寄り添い手を握り合っている。麗子は少し離れた所で俺達を見た。寂しげな目をしている。だけど輪の中には入って来なかった。結局俺達は別々の2隻の船で救助される。その途端佐倉家の船は沈み海の藻屑となった。俺と沙織と賢也。佐倉家の3人と一家と1人の麗子が同居している感じがした。食事の時俺と子供達は色んな事を話しながらご飯する。たまに有る、麗子を含めた4人での食事。重たい雰囲気で誰も語らない。佐倉麗子、俺の嫁そして沙織と賢也の母親。だけど今彼女は佐倉家の居候だ。俺と仮面夫婦を演じている。それにも慣れた。僅かに窮屈さを感じるのだけど……
時が流れる。俺は43歳の春を迎えた。土手の桜の木が満開になっている。
桜 (8)
俺は時ある雑誌に出逢った。それはゲイ雑誌。何気なく立ち読みしてたらある店の広告が目を引いた。それは六尺バー。土曜日家事を全て済ますと思い切って行ってみた。たまには気晴らしになるかも知れない。そんな程度の気持ちだった。店に入るとみんな六尺を締め込んでいる。俺も店の人に締め込んで貰った。初めて見る男と男の世界。特に嫌悪感は無かった。俺の体型、仕事柄会社の商品であるプロテインを飲み、カラダもそこそこ鍛えていた。自分では判らなかったけど坊主頭に髭、下半身は毛深い。ゲイの人には好感を持たれるらしい。1人の男が俺の隣に座ってきた。少し年上に見える。ガッチリした体型でうっすらと胸毛が覆っていた。頭髪はスポーツ刈り、顎と口に髭を蓄えている。軽い会話を交わした。その男の手が俺の股間に這ってくる。今までの性処理は千擦り。久しぶりで人に触られた。前袋の中で俺のちんぽが反応する。血液は俺のちんぽに集まり始めた。男の唇が寄ってくる。俺は避けようと思った。一瞬の隙を付かれキスされる。でも嫌では無かった。
「上行かねぇか?」
男に耳元でそっと囁かれる。男が俺をジッと見た。優しい目をしている。俺は訳も判らず首を縦に振った。手を引かれながら階段を昇る。あちこちから野太い喘ぎ声が聞こえてきた。ここは個室スペースになっている。扉が開いた。1組の布団が敷かれ枕が2つ並べられている。枕元にはティッシュが置かれていた。俺、男とやるのか……鼓動が激しくなるのが判った。男と視線が交差する。瞳の奥から柔和な光が見えた。がガクガク震えてくる。男の顔が近づいてきた。唇が触れ合うと舌が挿いってくる。同時に前袋に手が這ってきた。
「あ、お、俺……」
「もしかして初めてか」
俺の声に男が応える。俺は頷いた。男はにっこりと微笑みを浮かべる。カラダの力が抜けてきた。
「可愛いぜ。優しくしてやるからな」
男が声を上げる。可愛い……えっ俺が、43歳の親父が……
布団に横たわる。前袋が男のゴツゴツした手で覆われた。俺のちんぽが硬度を上げてくる。男は俺の前袋を器用な手付きで解いた。露呈された俺のちんぽ。先っぽからは汁が溢れ濡らしていた。
「凄ぇ、でけぇぜ。堪んねぇ。汁垂らしてよぉ」
男が感嘆の声を上げる。次の瞬間俺はちんぽを咥えられた。男の舌が絡んでくる。ジュボッジュボッジュボッとしゃぶり込まれた。しゃぶりながら俺の乳首に手が伸びてくる。指がクリクリと乳首に這った。俺のカラダが微動する。金玉の奥が熱くなり、射精感が襲ってきた。
「んぁぁんぁ駄目っす。射きそうっす。口離してください」
俺が声を上げる。だが男は俺のちんぽを放すことは無かった。尚も執拗に口上下に抽動させる。ジュルッジュルッジュルッ…ジュボッジュボッジュボッ淫猥な尺八音が部屋に鳴り響いた。
「あぁぁあぁぁやべぇ。射っちまう」
俺がちんぽをしゃぶりながら頷いた。
「あぁぁあぁ射ぐ。あぁぁんんぉ射く。あぁあぁぁ射ぐっ」
男の口の中に雄汁を射ち放った。ちんぽが放たれる。男の喉がゴクンと鳴った。
「の、呑んだんすか」
「ああ美味かったぜ」
俺の声に男が応える。俺に柔和な笑顔を送ってきた。男の股間に目を遣る。前袋の真ん中が沁みになっていた。躊躇いながら俺は男の前袋に手を這わせる。そこは既に息づきビクビクさせている。前袋からちんぽを引っ張り出した。軽く握ると俺の手中で硬度を増してくる。口を近づけていく。舌先でペロッと舐めた。
「無理するなよ」
男が声を上げる。男を見上げた。柔和と昂揚が混ざったような表情を浮かべている。俺は男のちんぽをしゃぶった。そんなに嫌では無かった。舌を絡めてみる。男の香りが口の中に広がってきた。
「上手だぜ。もっと舌絡めてみろよ」
男が声を上げる。俺は頷くと舌を絡めてた。俺の頭を男は押さえる。腰を前後に動かしてきた。
「んぉぉんぁ堪んねぇぜ。んくぅ気持ちいい」
男の亀頭が俺の口の中で微かに大きくなる。金玉が競り上がってきた。
「んぉぉあぁ射ぐ。んぉぉんぁ射く。あぁあぁぁ射ぐ」
男が声を上げる。喉奥に男の汁が打ち付けられた。俺の口からちんぽを引き抜かれる。枕元にあるティッシュボックスから数枚取り出した。男と視線が交差する。穏やかな表情を浮かべていた。
「吐き出せ」
男が声にする。俺は頭を横に振った。男に目を遣る。その途端俺は喉をゴクンと鳴らした。男の汁が俺の喉を通る。体内へと流れ落ちた。
「バカやろ。汁呑みやがってよ。でも可愛かったぜ」
コクンと頷くと男と視線が交差する。男に抱きしめられた。唇が寄ってくる。静かに触れ合うと舌が入ってきた。男の舌が俺の口の中をくまなく這ってくる。俺達は舌を絡め合った。唇が離れる。視線がぶつかりあった。
「気持ち良かったぜ。アリガトな」
男が声にする。男は部屋を出て行った。
男との始めてのキッス。ちんぽも咥える。精液も呑んだ。嫌悪感は無い。でも葛藤している。でも気持ち良かったのも事実だ。このまま男同士の世界に引きずり込まれるのか……そんな予感がした。
それから1月位経ったある日のランチタイム。公園で弁当食って会社への帰り道に1人の男と目が合った。あの時の男。そう俺の男初体験の相手だった。男も気付き、にっこり微笑んでいる。俺も微笑み返した。男が近づいてくる。視線が交差した。
「よぉっ」
男が声を上げた。優しい目をしている。俺の心臓が抉られた。
「あっどうも」
俺は声を上げる。俺は会釈した。さっきの公園に戻る。缶珈琲を飲みながら軽い会話を交わした。チョッとだけあの時の話をする。別れ際メモを渡された。会社に戻りデスクでそのメモを開く。猛嗣と書かれその脇にアドレスが記されている。無意識の内に自分のスマホに登録していた。仕事が終り、帰りの電車に乗る。俺はスマホを取り出すとメールした。
”猛嗣さんアドレス教えて頂きありがとうございます。俺は洋兵43歳になります。これからも宜しくです”
直ぐに返信がきた。
”俺は47歳になる。洋兵またやろうぜ”
”宜しくお願いします”返信していた。
一瞬後悔しする。何をしてるんだ俺。子供2人抱えてる親父なんだぞ。俺は自分に言い聞かせる。だがおかしな昂揚を覚えたのも事実だ。
”明日、昼飯一緒に食わねぇか”
戸惑った。俺の心が揺れ動いている。喉が渇いてきた。
”ハイ”
俺は返信していた。
 何時ものように朝が始まる。朝飯の用意をしながら弁当のおかずを作った。
「父さんの弁当は……」
「今日は食事会があるんだ」
沙織の声に俺は応える。少しだけ後ろめたさを感じた。食事を済ませる。後片付けも終え、俺は会社へ向った。

バイラグレイト

バイラグレイト


匠の技 (ローター付 L5-S)

匠の技 (ローター付 L5-S)


マラ喰い肉体労働者 5

マラ喰い肉体労働者 5


Gweblog - ゲイウェブログ -
エログ-(エログランキング)SGLRにほんブログ村 大人の生活ブログ 恋愛小説(愛欲)へ
にほんブログ村
[ 2017/05/07 18:00 ] 俺の船 | TB(-) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する