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冤罪②

 控訴審が始まる。更に明確に分析された映像。疑惑の8秒間も俺は吊革を持ち、スマホを操作している。1人の男が証言台に立った。
「私は、尋問に先立って宣誓します。良心に従い全てを述べ、何事も隠さず偽りを言わないことを誓います」
男が声にする。守田先生が頷いた。
「貴方は被告人が其処にいる女性のお尻に触れてないのを見たのですか」
「ハイ、バッグは触れてましたが手は一切触れてません」
守田先生の声に男が応えた。
「尋問を終わります」
守田先生が声を上げる。表情が勝ち誇っていた。
 控訴審の判決公判の日を迎える。俺は警察官に伴われ入廷した。裁判官に礼をする。今度は傍聴席に向って頭を下げた。傍聴席に目を遣る。両親、兄夫婦、拓海の姿が見えた。元同僚の教師達、父兄に教え子、卒業生達も来ている。ずっと俺を応援してくれてた事に感謝した。
「主文、原判決を破棄する。被告人は無罪」
女性の今田裁判官が声を上げる。同じ言葉をもう一度繰り返した。傍聴席で小さなどよめきが起きる。今度は拍手が湧き起こった。お袋が涙ぐんでいる。俺の目からもボロボロ涙が零れてきた。
「被告人、長い間ご苦労様でした」
俺と裁判官の視線が交差した。
「ありがとうございます」
俺は涙声で言葉にする。同時に深々と礼をした。
「証拠を一切無視した一審の裁判を批判する。裁判の原則は推定無罪。映像を確認すると被告人は一切被害者まがいに触れていない。完璧な無罪です」
今田裁判官が声にする。同時に女に目を遣った。
「貴方は被告人に何か言うことありますか。被告人は貴女の勘違いの為に職を失い、婚約も破棄された訳ですよ」
「別に何も言うことありません」
今田裁判官の声に女は応える。今田裁判官が寂しそうな表情を浮かべた。俺達は退廷する。外に出ると守田先生が逆転無罪と書かれた紙をみせると歓声が湧き起こった。2週間が経過する。原告側は控訴しなかった。俺の無罪が確定する。無罪は勝ち取ったけど失うものは大きかった。時間に仕事、掛けた費用。婚約も破談になった。出れなかった卒業式。最後まで面倒を見たかった。今日報告会が行なわれる。会場は公民館。マスコミ人も来ている。俺に向ってフラッシュが焚かれた。
「今のお気持ちは……」
「報告会で全て話します」
記者の声に俺は応える。用意した座席は50席。だがそれでは全然足りてない。多くの人だかりが出来た。
「本当にご支援ありがとうございました」
俺が声を上げる。カラダが震えてきた。
「頑張ったなおめでとう」
支援者の1人が声を張り上げる。割れるような拍手が沸き起こった。
「朗報がひとつございます」
守田先生が声を上げた。
「ここに居る氷川君の紹介で甲斐君の仕事が決まりました。私学の体育教師です。甲斐君おめでとう」
また拍手が湧き起こった。1人の女性がゆっくりとした歩調で寄ってくる。俺に目を呉れた。
「あのこれ受け取ってもらって良いですか」
ICレコーダーが渡される。守田先生が再生ボタンをおした。女の声が流れてくる。俺は耳を疑った。
”私さこの前お尻を触られた。でもバッグでだけどね。バッグの持ち主を見たよ。優しい目をしていた。こいつならいけるかと思った”
紛れもない。あの女の肉声だった。
「でも何故これを……」
守田先生が声を上げた。
「私、あの子の元友人。いいえ友人もどきだったと思う。影で悪口言われたり、非難されていたよ。1箇月位前、LINEグループを外された。ブログ見たら酷過ぎると思ったの。だから思い切って今日ここに来ました」
女性が淡々と語った。
「反撃を開始するぞ。良いな甲斐君」
守田先生の声に俺は頷いた。報告会が終わり俺達は会場を後にする。甲斐家の家族、拓海そして守田先生との祝いの会食会が終わった。被告人だった俺。だが今回の裁判で得たものもある。それは家族の絆。それと拓海を初め多くの支援者達の輪だ。これからは裁判で得た勇気を生徒達に教えたい。また教壇に立てる機会を得たのだから……校庭で早くみんなと走り回りたいと思った。
今俺はカフェでテーブルを挟み拓海と向かい合って座っている。俺は拓海に視線をぶつけた。
「ありがとな。ずっと応援してくれたしさ。目撃者見つけてくれたもんな」
「そんなことねぇよ。俺さ、甲斐家のみんなにも可愛がって貰ってたろ。家族の温かみ教えて貰った。お前が困ってるの助けるの当たり前だろ」
俺の言葉に拓海が応える。拓海の目。瞳の奥から柔和な光が見えた。
「俺に出来る事ならなんでも良い。お礼がしたい。欲しい物とかあるか」
「なんでも……」
「うん、男に二言はねぇ」
拓海が真っ直ぐに俺を見てきた。
「おっお前が欲しい。お前を抱きてぇ」
「えっ……」
拓海の声に俺は応える。大きな驚きを覚えた。
「俺はお前を好きだった。其れは今でもだけど……覚えてるか高2の夏休み。お前の部屋でジュース飲んでた。みんな工場に行って家には俺とお前だけだった。エロ本を見ながら話してたよな。出すかとお前が言った」
拓海が言葉にした。俺は鮮明に覚えている。あの日の事を……
俺達はちんぽを扱き始めた。クチュックチュックチュッと卑猥な音が耳に届く。拓海の唇が寄ってくる。俺は乗りで唇を合わせた。
接吻 (7)
直ぐに離れる。俺はエロ本に目を遣った。
「ちんぽ同士くっつけあうの兜合わせって言うらしいよ。やってみようぜ」
俺は仰向けにさせられる。拓海が圧し掛かってきた。ちんぽ同士を拓海がくっ付ける。ゴシゴシ扱き立てた。
「あぁぁあぁ気持ちいい」
俺が喘ぐ。拓海の勃起の熱が伝ってきた。
「あぁぁんぉいい。んくぅ気持ちいい」
拓海も喘いだ。若い2頭のオスは直ぐに昇り詰める。金玉の奥がジンジンしてきた。
「た、拓海やっやべぇ射っちまう」
「俺もやべぇ。一緒に射かすぞ」
俺の声に拓海が応える。拓海は2本のちんぽを併せ持ち、ゴシゴシ扱き捲くった。
「あぁぁあぁ射ぐ。あぁぁんぉ射く。うぉぉあぁ射ぐっ」
俺が声を上げる。ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺は白濁汁を吹き上げた。
「んぉぉあぁ射ぐ。あぁぁあぁ射く。うぉぉあぁ射ぐっ」
拓海が声を吐く。ドビュッドビュッドビュッ…ビュッビュッビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ俺と同時に拓海は白濁汁を吹き上げた。
「俺さ、小父ちゃん達に養子に入らないかって言われた時断ったよな。一緒に住めるのは嬉しい。でも俺が好きなのは優太だ。でもお前は女好き。一緒に住んだら辛くなると思ったんだ」
拓海がぽつりと声にする。俺は心の中が熱くなった。婚約破談に冤罪。俺は今女に嫌悪感を感じている。俺は思い切って拓海に抱かれようと思った。
「良いよ。俺を抱いてくれ」
「えっ……」
俺の言葉に拓海が応える。驚愕の表情を浮かべていた。
「俺んちくるか」
「うん」
拓海の言葉に俺は声を返した。俺達はカフェを出る。駅へと向った。時刻は6時を回っている。まだ電車内はそんなに混んでない。拓海が俺を端に座らせる。其の隣に拓海が掛けた。拓海のお陰で俺は乗客達からブロックされている。こんな細やかな気配りが嬉しかった。拓海の住む街の駅のホームに電車が入る。駅を出ると西の空に陽が傾き始めていた。
「久しぶりだな俺んちくるの」
「うん」
俺はリビングに通された。ソファーに座る。拓海んちは1LDKの間取りのマンション。相変わらずキチンと整頓されていた。今日俺は此処で拓海に抱かれる。微かな興奮を覚えた。

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[ 2017/07/02 18:48 ] 冤罪 | TB(-) | CM(0)

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