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悪友①

 俺は天宮 篤郎28歳。不動産会社で営業職に就いている。家業も不動産屋。ハウス凱と言う会社を営んでいる。身長172㌢のガチムチ体型。坊主頭で顎と口に髭を蓄えている。学生時代空手に励んでた。今でも週1位で道場に通っている。住まいは2世帯住宅。1階に俺、2階には匡史兄ちゃん家族が住んでいる。4年前兄ちゃんは凱で働き始めた。其々の家には小振りのキッチンが付いてる。だがそれは余り使わない。共有している広いリビングダイニングがあるからだ。この家は親父所有で俺達は格安で借りている。兄ちゃん家族は4人。兄ちゃんと亜希義姉さん、それに2人の子供と住んでいる。子供は、6歳の学と4歳の陸。だがこの2人義姉さんに差別されている。兄ちゃんに注意されるが聞かないと言う。将来の為に色んな塾に通っている学。だが陸は通っていない。塾の費用を捻出するために俺の実家が補助している。あれは半年前。銀杏の木が金色に輝いている。学と出掛けるから陸の世話宜しくと義姉さんに言われた。こんな事は良くある。俺は車で陸を公園に連れてった。車に積んでたクッキーの缶。綺麗に洗い、可愛いシールを貼る。裏底には”あまみや りく”と油性マジックで書いた。陸がどんぐりを集め始める。陸は結構な量を拾った。俺はどんぐりを磨いてやる。缶を渡してやるとニカッと笑みを浮かべた。夕闇に包まれる。兄ちゃんが血相を変えて見えた。
「陸が居ねぇ」
兄ちゃんが言う。俺は実家に電話した。
「俺探してくるから警察に連絡してくれる」
「分かった」
俺の声に兄ちゃんが応える。俺は家を出た。時が経過する。俺は家に戻った。親父達も見付けれなかったと言う。俺は苛立ってきた。
「義姉さん心当たり無い」
「知らないよ」
俺の声に義姉さんが応える。義姉さんは涼しい顔してた。陸が警察に保護されたと言う。兄ちゃんの強張ってた表情が幾分和らいでいた。
「迎えに行ってくる」
「俺も行くよ」
兄ちゃんの声に俺が応える。俺達は交番に向かった。交番の中に入る。陸と目が合った。俺にしがみ付いてくる。靴を履いていない。俺は抱き上げた。
「どんぐりしゃんが、どんぐりしゃんが……」
陸が声にする。陸がギャンギャン俺に抱かれながら泣き始めた。警官にお礼する。家路に就いた。家に戻る。親父とお袋が心配そうな表情を浮かべてた。一方義姉さんは学と一緒にご飯を食べている。兄ちゃんが切れた。
「お前、陸が行方不明なのに良く平気で、食べれるな」
兄ちゃんが声にする。義姉さんが兄ちゃんを睨んでた。
「陸にご飯食べさせる。用意してくれ」
「無いよ。急がしそうだったから私と学の分しか用意してないよ」
俺の声に義姉さんが応える。俺は腸が煮え繰り立った。
「もう良い。俺が用意する」
俺が言い切る。俺はキッチンに立った。冷蔵庫を開ける。俺は頷く。陸の好物を満載のキッズプレートを作った。
「ご飯だよ」
「うん」
俺の声に陸が応える。陸はキッズチェアに腰掛けた。学が羨ましそうに見ている。陸がご飯を食べ始めた。
「美味しいか」
「うん」
俺の声に陸が応える。陸の嬉しそうな表情。俺は心が和んだ。この後開かれた家族会議。学がどんぐりを欲しがった。義姉さんが陸から取り上げる。陸が抵抗した。義姉さんは陸を靴も履かせず放り出したと言う。母親失格、非常識、人でなし。義姉さんは罵声を浴びた。だが義姉さんは反省してないと思う。謝罪の言葉は無かった。「もしかして陸のおもちゃは取り上げられてるのか」
「兄ちゃんが言っても学はごねるし、義姉さんはもう学の物だと言うんだよ」
親父の問いに俺が応える。俺達は子供部屋に入った。大きなおもちゃ箱に玩具が詰まっている。傍らにはクッキーの缶が有った。
「陸、お前のおもちゃはどれなんだ」
俺が優しく言う。陸が指差したのはクッキーの缶。ニカッと笑みを浮かべながら……
「こっちのおもちゃ箱は誰のだ」
「全部僕のだよ」
親父の問いに学が応える。青ざめた親父の顔。おもちゃ箱を親父が漁り始めた。
「これもこれも俺が陸に買ってやった奴じゃねぇか。亜希を呼べ」
親父が声を上げる。その音色には怒気が含まれていた。
「義姉さん、ちょっと来て……」
俺が声を張り上げる。程なくして義姉さんが見えた。
「どういう事なんだ」
「学が欲しがるから仕方ないでしょ」
親父の声に義姉さんが応える。義姉さんの表情は不貞腐れていた。
「かわいそうだと思わんのか。自分のおもちゃ取り上げられてよぉ」
親父が声を張り上げる。唯のお菓子の空き缶を陸はおもちゃだと言う。何か切なくなってくる。涙が零れそうになった。親父が泣いている。俺も兄ちゃんも嗚咽した。
「こんなの有るからいけないのよ」
義姉さんが声を上げる。次の瞬間クッキーの缶が踏み潰された。陸がギャン泣きする。俺にしがみ付いてきた。
「また作ってやるからな」
俺が声にする。陸が頷いた。親父のカラダがプルプル震えてる。拳を握っていた。やばい……俺は親父を抑えた。
「とんでもねぇ母親だな」
親父が言い捨てる。親父は涙を流しながら出て行った。兄ちゃんのカラダがプルプル震えてる。物乞いに窃盗。新たな苦情も頂いた。文具などの些細な物だけど俺も被害にあっている。俺は深慮した。大型の鍵付きキャビネットを購入。貴重品をその中に収納する。各部屋に防犯カメラも設置した。今、食事は全て俺が用意している。子供達が俺料理の方が美味いと言い始めたからだ。そんなある晩の夕飯。皆でテーブルを囲んでいる。義姉さんが切れた。
「前から思ってたけど不味過ぎ。アンタの作るものはブス。人の食い物じゃねぇ」
義姉さんが言い張る。その場から居なくなった。怒りは無いが凄ぇ悔しい。涙が溢れた。”義姉さん、お口に合うものを作れなくてごめんなさいなさい。ご迷惑掛けるといけないのでもう義姉さんのご飯は用意しません”LINEするも、既読スルーされた。たまに義姉さんは学を夕飯に連れて行く。それに関して誰も文句は言わない。ヒスるのが分かっているから……この前、俺は年間売上高No.1で表彰された。頂いたブルガリの時計。だが書斎の机の上に置きっぱなしで眠ってしまった。朝目覚める。時計は紛失していた。キッチンに入る。俺は素知らぬ振りをして朝飯の準備を始めた。昨日降ったドカ雪が銀世界を演じてる。
雪景色 (1)
夜、俺は防犯カメラの映像を確認した。犯人は義姉さん、間違いない。俺は兄ちゃんを呼び出した。
「済まん」
兄ちゃんが声にする。同時に土下座した。日増しに学の俺と兄ちゃんに対する態度が変わる。罵声を浴びせるようになった。多分義姉さんに洗脳されたのだと思う。ちょっと切なかった。兄ちゃんが離婚を視野に入れてると言う。色々相談もされた。兄ちゃんが憔悴しきっている。俺も当然協力するが、興信所、弁護士にも相談しろと言った。季節は厳寒の冬。弱々しい太陽の光が射している。冷たい空気が頬を撫でてきた。優しい兄ちゃんが般若のようになっている。背筋に悪寒が走った。
「俺、決めたぜ。離婚する。あいつ上司と浮気してるんだ。もう証拠も揃ったし、学は俺の種じゃねぇ。血液型が有り得ないみてぇだ。間男とは弁護士と一緒に会って示談している」
兄ちゃんがポツリと声にする。両親には既に話したと言う。兄ちゃんが目をくれた。
「今度の日曜、あいつを公開処刑する。お前も手伝って欲しい。俺とあいつの両親も呼んである」
「うん、分かった」
兄ちゃんの声に俺が応える。日曜を迎えた。鼓動が高鳴ってくる。手筈通りお袋が学と陸を連れ出した。
「義姉さん俺のブルガリ盗んだよね。あれ俺が一生懸命働いて貰ったご褒美なんだ」
俺が言う。だが義姉さんは黙殺する。動画が映しだされた。
「義姉さん今執行猶予中だよね。俺が被害届出したらどうなるか分かってるよな」
俺が声にする。結局義姉さんは事実を認めた。だが時計は無いと言う。晒された一枚の画像。男と義姉さんが腕を組んでいる。男の手首に嵌められた時計は俺のブルガリだった。今度は不貞画像を公開される。だが義姉さんは否認した。
「そうですか。車の中でやってる動画もありますがご覧になりますか」
兄ちゃんが声にする。動画を映そうとした時だった。
「止めてぇ」
義姉さんが声を張り上げる。結局義姉さんは不貞を認めた。兄ちゃんが冷たい目でみている。義姉さんの両親が土下座した。
「済みませんでした」
義姉さんの両親の声が重なる。その声がリビングに寂しく響いた。
「学は間男の種だよな」
兄さんがぽつりと言う。義姉さんが頷いた。
「私は悪くない。こいつらが悪いんだ。時計を目に付く所置いてくのが悪い。それにこんな可愛い私を匡史さんは構ってくれなかった」
義姉さんが怒鳴る。今度は俺に殴り掛かってきた。1発が俺の顔を掠める。何処からともなく陸が現れた。
「叔父ちゃんを苛めるな。出てけババァ」
陸が声を張り上げる。義姉さんが膝から崩れ落ちた。陸が走り寄ってくる。俺は抱き上げた。
「陸ありがとな」
俺が言う。陸の頭を撫でてやる。ワンワン泣き始めた。この時1人男が現れる。俺達が依頼した弁護士だ。椅子に掛ける。淡々と語り始めた。義姉さんは事実を認めたがその正当性を主張する。その全てを論破された。弁護士が俺達の要求を語る。義姉さんを説得する義両親。結局義姉さんは要求を全て呑んだ。学は亜希が陸は兄ちゃんが引取る。数日後義姉さんは学と出て行った。念の為に行なわれたDNA鑑定。学の父親は間男だった。今、ブルガリは洗浄に出している。あのまま使うのは許せなかった。明日、家のクリーニングをする。兄ちゃんは寝具を全て取り替えると言う。時が流れる。慰謝料が振り込まれ騒動は一応の決着が付いた。間男は離婚。奴らは間男の奥さんから、高額の慰謝料を亜希は請求されてると聞いた。

大噴火

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コックリング付き革製ボールストレッチャー (S)

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暴走学園 変態暴力教師とノンケ学生達の物語 KO LEGEND 05

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[ 2019/01/27 17:53 ] 悪友 | TB(-) | CM(0)

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