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涙④

 ランチタイムを迎える。恭介が子供達には、キッズプレートを3匹の犬達にはワンコ飯を出してた。
「美味しいよ」
「普段ママはどんなご飯作ってくれるんだ」
剛の声に恭介が応える。剛が恭介に目を遣った。
「菓子パンとかポテチとか三角お握りの時もあるよ」
剛が声にする。俺は胸が締め付けられた。食事が終わる。子供達が遊び始めた。3匹の犬達も剛に懐いている。剛の翳りのある表情が少し気になったが……
「Web会議があるから子供達の事宜しくな」
「うん、分かった」
俺の声に恭介が応える。俺は仕事部屋に入った。PCを起動する。会議が始まった。会議が終わる。時刻は3時を少し回ってた。
「おやつだぞ」
恭介が声を上げる。子供達と犬達が集まってきた。チョコレートラングドシャをテーブルに置く。犬達にはわんわんクッキーを与えた。子供達の顔が綻んでる。恭介が何かに気付き、俺に目をくれた。
「剛、チョットこっちにおいで……」
恭介が優しく言う。剛のトレーナーを脱がせた。
「陸翔、コレは……」
「多分ネグレクトだろうな」
恭介の声に俺が応える。剛にトレーナーを着せるとまた遊び始めた。西の空に陽が傾き始める。俺達は夕食のハンバーグカレーを食べ終えた。剛がソワソワしている。そして突然暴走し始めた。クロスに油性マジックで落書きする。冷蔵庫を漁りジュースを飲み始めた。食器棚を開ける。マイセンのティーカップを床に落とした。唖然とする俺と恭介。声も出ない。止める事も出来なかった。恭介が剛に近づく。剛の前でしゃがんだ。
「剛、駄目だぞ」
恭介が静かに声にする。その声色はやけに優しく聞こえた。
「ごめんなさい」
剛が声にする。同時に号泣していた。午後7時を回る。インターホンが鳴った。モニターを見る。大関さんだった。ドアを開ける。リビングに通した。大関さんはクロスの落書きを見るとニッと笑みを浮かべている。俺と恭介、大関さんはテーブルを囲んだ。
「1日子供を預けて手ぶらっすか。常識無いっすね」
恭介が言い張る。大関さんはその言葉を黙殺した。俺は立ち上がる。キッチンに入るとキームンティーを淹れた。
「どうぞ」
俺が声にする。俺は恭介から頂いたトリュフチョコを小皿に乗せ出してやった。
「恭介に貰ったお土産っすよ。奴は食費も出してもらってんだ。なっ」
「当然のことだし、俺もゴチになること結構あるしな。結構陸翔の料理美味ぇんだよ」
俺の声に恭介が応える。大関さんは、俯きひたすらトリュフチョコを食っていた。
「言いづらいのですが覚書にあるようにクロスの貼り替え、カップ破損の代金は支払って貰いますよ。何なら証拠の動画見てみますか?」
「またまたぁ、子供がやったことでしょ」
俺の声に大関さんが応える。俺はキレそうになった。
「子供がやった事。それは被害者が穏便に済ます為に言う言葉だろ。子供に罪はない。だが管理者の親にはある。子供の為に誠意ある謝罪をするものだろう」
「ふん、誰にもの言ってるんだ。私を誰だと思ってるんだ。この街に住めなくしてやるからな」
俺の言葉に大関さんが応える。その時恭介が俺を制した。
「器物汚損、器物損壊、それに恐喝罪迄入りましたね。そこで俺からの提案です。大関さんはママさんバレーチームのキャプテン、それもかなりの強豪と聞きましたが……」
「そうよ。それで……」
恭介の声に大関さんが応える。大関さんは不敵な笑みを浮かべてた。
「俺達2人と勝負して俺達がもし勝ったら謝罪賠償すると言うならどうっすか。公平を期する為に公式審判員に来て貰います。勿論受けますよね」
「分かったわよ。後で吠え面かいても知らないからね」
恭介の煽りに大関さんが怒鳴る。大関さんがトリュフチョコの残りを箱ごとバッグに詰めていた。何も言えない俺と恭介。ただ呆れるばかりだった。
「剛、帰るよ」
大関さんが声を上げる。大関さんは俺んちを後にした。俺達に見せた剛の表情が蘇る。恐怖感が漂っていた。
「99%大丈夫だぜ。お前の守備力と俺のトスでな」
「そうだな。何たってお前はボールの魔術師だもんな」
恭介の声に俺が応える。今夜の恭介は何時もより逞しく見えた。翌日メールが配信される。恭介からだった。
”スポーツセンターの予約が取れた。土曜の10字試合で水曜日の練習日として1時から予約した。勘を取り戻そうぜ”了解と返信する。すぐ様大関さんに場所日時等を伝えた。練習日、青い空が広がっている。スポーツセンターに着く。既に練習相手の3人の男が来ている。恭介の大学時代のバレー仲間だという。俺達は其々と握手した。
「スーパーリベロの松永さんすよね。一緒に練習出来て嬉しいっす」
「あっ俺の方こそ宜しくっす」
男の声に俺が応える。俺達の練習が始まった。ママさんバレーのネットは低い。俺の身長でも打てるし、サージェントジャンプは90㌢ある。オープンにクロス。俺のスパイクが床に突き刺さる。C&Dクイック、移動攻撃も決まり始めた。
「アタックセンスいいな」
「お前のトスが良いからだよ。さすがボールの魔術師だな」
恭介の声に俺が応える。実践練習ても好成績を残せた。保育園へのお迎え、夕飯が終わる。航貴と勇大を寝かせ付けた。俺達は一戦を交じ終える。ベッドの上で抱き合ってた
「恭介さぁ殆ど内に来てるし泊まっていく事も多いよな。カラダの相性も良いしさ。良かったら越して来ないか」
「良いのか」
俺の声に恭介が応える。俺は頷いた。
「実はさ、両親に言ったんだ。好きな奴が居るってさ。お前の事だぜ」
恭介が言い切る。俺は驚愕した。
「最初困惑してたけど、恭介は恭介だってさ。親同士も仲良いから、もしかして伝わってるかもな。迷惑だったか?」
「そんな事ねぇよ。いつかはカミングアウトしようと思ってたからさ」
恭介の問いに俺が答える。俺は恭介の唇にチュッとした。
「勃ってきた」
「俺もだ」
俺の声に恭介が応える。俺は恭介に重なった。ちんぽ同士が触れ合う。グイッグイッグイッと2本のちんぽが硬くなる。俺は2本の勃起魔羅を合わせた。ゴシゴシ扱く。張り詰めた亀頭同士がぶつかる。クチュクチュ卑猥な音が鳴り響く。恭介が4つの金玉を捏ねくる。兜合わせしながら俺達は、乳首を擦り合った。
乳首 (4)
「やべぇ射きそうだ」
「一緒に射かそうぜ」
恭介の声に俺が応える。俺は重なった2人のちんぽを扱き捲くった。
「あっ射く。あぁぁあぅ射ぐ。んぁん、ん射く」
俺が射き声を上げる。ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺は白濁汁を吹き上げた。
「あぁぁあっ射ぐ。あぁあっ射く。んぁぁあぁ射ぐっ」
同時に恭介が射き声を上げる。ドビュッドビュッドビュッ…ビュッビュッビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ恭介が男の乳白色の粘液を吹き上げた。恭介のちんぽから勃起の熱が伝ってくる。恭介を抱き寄せた。唇を寄せていく。唇同士が触れ合う。舌を深く挿れる。俺達は舌を絡め合う。ちんぽ同士が擦れる。唇が離れた。恭介の逞しい大胸筋から男の血潮が伝ってくる。大きな至福感を俺は覚えた。秋の蒼い空が広がっている。試合当日を迎えた。くしくも今日はワンコ飯のレシピ本、2回の発売日。会場傍らの本屋には、俺の本が並んでた。観客席には両親達がワンコを抱きながら俺達を見守っている。キャンキャンキャン犬達の可愛い歓声が耳に届く。ロッカーで其々大学時代のユニフォームに着替えた。相手チームの監督が近づいてくる。俺達に目をくれた。
「松永さんと大庭さんですよね。お手柔らかお願いします」
「こちらこそ宜しくです」
監督の声に俺が応える。監督の顔が青ざめてた。ストレッチと軽めの練習が終わる。恭介が呼んでいた公認審判員の伊東さんが現れた。
「試合を始める前に経緯を説明します」
審判員が声にする。スクリーンに動画が流れ始めた。観客席にいる大関さんの旦那さんが蒼白になっている。立ち上がると深々く礼をした。相手チームのメンバー達は騒ついている。審判員が審判台に座った。
「只今より21点1セットマッチを行います」
審判員が声にを上げる。試合が始まった。序盤戦一進一退の攻防が続く。大関さんが後衛に下がった。
「いくぜ」
「おお」
恭介の声に俺が応える。魔女狩りが始まった。ジャンプサーブにアタック。大関さんへの攻撃が始まる。CクイックにDクイック。コートチェンジしても俺達の攻撃止まない。甘い球が返ってくる。恭介がダイレクトアタックした。気付くと大学のバレー仲間が応援している。野太い歓声が耳に届く。迎えたマッチポイント。絶妙なトスが上がった。ジャンプした俺のカラダがしなる。渾身の俺のスパイクが炸裂した。大関さんの顔を直撃する。試合は終わった。相手チームの選手達と握手する。大関さんには拒絶された。観客席からみんなが降りてくる。その中には大関さんの旦那さんもいた。
「申し訳ございませんでした。ただ剛は母親に言われたままやってたんです。全て私ら親の責任です」
剛君パパが声にする。隣りにいる剛が涙ぐんでいた。
「ニートのくせに親に家建てて貰って毎日犬と遊んでるだけだろ」
「ちげーよ。息子は自力で家建てたし、在宅でWEBデザイナーの仕事してるんだぜ」
大関さんの声に親父が応える。その時2人の女性が近づいてきた。
「松永先生ですよね。今日発売の本も買いました。良かったらサインして貰って良いですか。大関さん、先生は有名なYouTuberで本も出してるのよ」
女性が声にする。大関さんは黙ったが反省の色は見えなかった。渡された2冊の本にサインする。2人の女性は北澤さんと國重さん。俺は2人に目を遣った。
「良かったらそこの公園でピクニックランチするんでご一緒しませんか。料理もいっぱいあるんで……」
俺が声にする。北澤さんと國重さんは頷いた。
「父さん、剛君も誘って良い?」
「ああ良いよ」 
航貴の問い俺が答える。剛君父子も行くことになった。

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[ 2020/06/28 16:34 ] | TB(-) | CM(0)

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