傷心した雄我を1番支えたのはタカ。今2人は付き合っている。俺達は色んな大会で好成績を残した。季節は秋。剣道も弓道も秋季大会がある。雄我と俺は初めて個人戦で優勝。タカも団体戦で優勝に貢献した。また就活も成功。其々希望の勤務先でもうすぐ働き始める。そんなある日先生からLineが届く。ドライブに行こうと……夕飯を軽く済ませる。俺と先生を乗せた車が転がり始めた。山道を登っていく。展望台が見えてくる。車を降りた。
「久しぶりだな」
「うん、初デート以来っすね」
先生の声に俺が応える。ゆっくりと階段を登っていく。頂上に着いた。街の夜景が望める。光が煌めいてた。
「家族肉竿ならねぇか」
先生がポツリと言う。俺は驚愕した。
「俺と結婚して下さい」
「うん、嬉しいっす」
先生の声に俺が応える。俺達は軽くキスをした。
「これ受け取ってくれるか」
先生が声にする。綺麗にラッピングされた小箱を渡された。小箱を開ける。シルバーのブランド物の時計だった。裏面にはeternally(永遠に)と刻印されている。俺は至福感を覚えた。
「ありがとう」
俺が声にする。俺の頬に涙が伝った。俺は忘れない。今夜の夜景を……この晩先生に家迄送って貰った。
「今度、ご両親に挨拶にいかねぇとな。都合聞いといてくれ」
「うん分かった」
先生の声に俺が応える。俺は家に入った。リビングに入る。父さん達はソファーに並んで座り、TVを見てた。俺は脇のシングルソファーに座る。2人を真っ直ぐに見た。
「生涯一緒に居たい人が出来た。で、でも男なんだ」
俺がきっぱりと言う。父さんと母さんは驚愕の表情を浮かべてる。だがそれが柔和な笑みに変わった。
「今の時代だ。それも有りだと思う。拳勇が幸せならそれでいいよ」
父さんが声にする。母さんが頷いた。
「何度か会ってるから知ってると思うけど井能先生なんだ。今度挨拶に来るって言ってる。良いかな?」
俺が問う。2人の顔が輝いて見えた。
「部活でも就活でも世話になってる先生だしな。俺は良いと思うよ」
父さんが声にする。母さんが頷いた。
「そう言えば雄我君もタカ君って男の子を連れてきたらしいな。所帯持ちたいってな」
父さんが声にする。雄我とタカ。そこ迄愛を育んでいたのか……結局挨拶は今度の日曜日の午後2時。早速先生にLineした。先生のご両親も来ると言う。大洋が天頂を過ぎる。インターホンが鳴った。モニターには先生とご両親が映っている。俺はドアを開けた。
「小父ちゃん、小母ちゃんご無沙汰してます」
「春の大会以来だよな。一段と逞しくなったな」
俺の声に先生の父さんが応える。先生の母さんが穏和鳴った笑顔を浮かべてた。
「どうぞ上がってください」
俺が声を上げる。リビングに通した。今、俺達はテーブルを囲んでる。テーブルの中央にはスイートピーが飾られてた。
「偶然ね。私達も買ってきたのよ。花言葉は門出ね。あっそれから地元の栗のスイーツよ」
「大きい花瓶に生け替えるわね」
先生の母さんの声に俺の母さんが応える。母さんが大きい花瓶に花を生け替えた。スイーツを取り分ける。一口食うと、上品な甘味が口の中に広がった。
「内の息子を宜しくお願いします」
「こちらの方こそ宜しくお願いします」
先生の父さんの声に俺の父さんが応える。俺は思う。スイートピーは俺達の両親の性根だと……
「ここから歩いて10分位の所に中古だけどマンション購入して、今リノベ中です。そこに住もうと思ってます」
先生が声にする。父さんが母さんに目配せした。母さんが日本酒杜ぐい呑みを持ってくる。母さんがぐい呑みに酒を注ぐ。みんなに渡した。
「先生、拳勇おめでとう」
父さんが声を上げる。ぐい呑みがガチンガチンと触れ合った。
俺は安堵する。井能家の面々は俺んちを後にした。季節が巡る。陽春を迎えた。街のアチコチで春の息吹を感ずる。先生の実家が経営する老舗温泉宿に招待された。向家と大渕家は家族同然なのは先生も分かっている。その為、雄我とタカ、其々のご両親も誘われた。届いた招待Lineには正装となっいる。先生に確認して貰う。準備してあるので問題無いと言う。柔らかな空から差す光が心地良い。バイトで貯めた金で俺は色違いの腕時計を先生に贈った。送迎バスが駅のターミナルに到着する。俺達は乗り込んだ。バスが転がる。ノスタルジーを感じる純和風の建物が見えてきた。バスを降りる。大旦那、女将を筆頭にスタッフ達に出迎えられた。
「本日は当旅館にお越し頂きまして誠にありがとうございます」
大旦那が声を上げる。出迎えてくれる人達が一斉にに会釈した。其々部屋に案内される。白いタキシード、ウイングカラーのシャツ、ボウタイなどが用意されてた。中居さんがお茶を淹れている。竹製の器には高そうな茶菓子が入ってた。
「どうぞゆっくりとお寛ぎください」
中居さんが声にする。静かに部屋を出ていった。
「先生、良い旅館すね」
「ありがとな。もう先生は辞めろよ」
俺の声に先生が応える。俺は先生を真っ直ぐに見た。
「じゃぁ兄貴って呼んでいっすか」
俺が声にする。兄貴が頷いた。
「汗流そうぜ」
「うん」
兄貴の声に俺が応える。俺達は着ている物を脱いだ。部屋の風呂に入ると仄かに檜の薫りが漂ってくる。シャワーの蛇口を捻った。
「洗ってやるよ」
「えっ……うん」
兄貴の言葉に俺が応える。兄貴が自分の手の平にソープを泡立てていた。俺のカラダが手の平洗いされる。首から胸そして腹部へと兄貴の手の平が伸びてきた。下腹部、ちんぽが洗われる。俺のちんぽは勃ってきた。
「俺も洗ってやるよ」
俺が声にする。兄貴が頷く。俺は手の平にソープを泡立てる。兄貴のカラダを洗い始めた。既に兄貴のちんぽは天を衝いてる。泡だらけになったカラダで抱き合う。勃起魔羅同士が触れ合った。更に俺達のちんぽは硬くなる。シャワーで泡を洗い流した。兄貴が俺の足許に跪く。金玉を握られる。ちんぽが咥えられた。
兄貴の顔が前後に動く。俺は兄貴の頭を押さえた。グイグイ手前に引き寄せる。同時に腰を突き込んだ。
「あぁぁあぁ気持ちいい」
俺が声を上げる。ジュルッジュルッジュルッ昂ぶった尺八音が鳴り響く。兄貴の舌が俺のちんぽに絡んできた。
「俺もしゃぶりてぇ」
俺が声を上げる。俺のちんぽが放たれた。
「分かった。仰向けになれよ」
兄貴が声を上げる。俺はスノコの上に仰向けになった。兄貴が逆向きに横たわる。眼前の兄貴の勃起魔羅に喰らい付く。兄貴も俺のちんぽを咥えた。69の体位になった俺と兄貴。俺達の顔が前後に動く。口を窄めながら俺達はお互いの逸物をしゃぶり合う。時折金玉を擦る。ジュボッジュボッジュボッ卑猥な尺八音が鳴り響く。強烈な快感を覚えた。
「ん、んん、ん」
「んん、ん、んん」
2人の口からくぐもった声が洩れる。金玉の中のオス汁が蠢き始めた。その途端俺の口の中で兄貴が弾ける。俺も兄貴の口の中に打っ放した。2本のちんぽが放たれる。俺のカラダが反転した。抱き寄せられる。唇を合わせた。2人の放った汁を口の中で行き来させる。唇が離れた。2人の喉がゴクンと鳴る。濃厚な汁が体内へと流れていった。
「気持ち良かったぜ」
「俺もっす」
兄貴の声に俺が応える。俺達は立ち上がった。其々シャワーを浴びる。浴室を出た。
褌を締める。浴衣を羽織った。今、俺達はイチャイチャしてる。時が流れる。西の空に太陽が沈み始めた。俺達は衣装に着替える。パーティー会場”響”に向かった。会場前で雄我達と一緒になる。俺達は驚愕した。
「聞いてるか?」
兄貴が問う。俺達3人は首を横に振る。俺と兄貴、雄我とタカの名前が書かれたウエルカムボードに目が留まった。そこには兄貴と俺、雄我とタカの名前が記載されてる。俺達はドアを開けた。
「サプライズ〜Happy.Wedding」
大旦那さんが声を張り上げる。パンパンパンクラッカーが鳴り響く。男性陣は紋付袴、女性陣は留袖を着ている。室内は大正ロマンを感じるノスタルジックな空間を感じる部屋だ。多くの装花が飾られてる。タキシードにコールズボンを履いた男性が近づいてきた。
「おめでとうございます。本日司会を務めさせて頂きます井能 健也です」
男が声にする。兄貴が驚愕の表情を浮かべてた。
「弟なんだ。ブライダル部のマネージャーをしている」
兄貴が声にする。上座には金屏風が置かれ、その前には俺達4人の席が設けられてた。小さな2つのウエディングケーキが置かれている。正装の男女が現れた。
「耀司の兄で若旦那しております。本日はおめでとうございます」
若旦那が声にする。隣りにいる女性にアレンジフラワーを渡された。
「若女将でございます。おめでとうございます。青い薔薇は夢叶う。11本の薔薇は最愛でございます」
若女将が声にする。其々が席に着いた。
「只今より向家、伊能家並びに大渕家、九鬼家の婚姻の儀を執り行います」
健也が声を上げる。俺達結婚契約書に署名した。誓詞を渡される。雄我とタカ、俺と兄貴は拝読した。
「指輪の交換です。リングボーイは若旦那の息子朝陽君3歳です。拍手でお迎えください」
健也が声にする。子供用電気自動車に乗った朝陽君が登場。拍手で出迎えられる。俺達の
前で車が停まると朝陽君が下りてきた。兄貴と雄我にリングケースが渡される。俺達は其々指輪の交換した。
「只今2組の男性が結婚宣言を致しました。ただ皆様の証人が必要です。ご賛同頂ける方は拍手をお願いします」
健也が声にする。拍手が沸き起こった。
「今2組の婚姻が成立致しました」
健也が声を上げる。スタッフが入ってきた。料理はフレンチのコース。グラスにワインが注がれる。みんながグラスを胸の高さ迄上げた。笑みが交差する。俺達はワインを口にした。
始まった歓談。料理を食いながらみんなの笑顔が絶えない。ケーキ入刀を済ませる。スタッフに花束を渡された。俺達4人は順番に花束を渡し即席で感謝の言葉を述べる。親達は号泣。俺も胸が熱くなる。婚姻の儀は終わった。
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