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五人囃子④

  紗季ちゃん、愛莉ちゃんそして謙君は宙と仲が良い。一度遊びに来たが素直な良い子達だった。特に謙君は玲菜の子供とは思えない。多分山尾先輩がキチンと躾けてるのだろう。何時ものように保育園に犬達を散歩させながら送りに行く。1人の女に声掛けられた。
「木龍さんですよね」
「えっ……」
女の声に俺が応える。知ってる人なのか……だが思い出せなかった。
「玲菜です。覚えてませんか?山尾の妻です。内の子も仲良くして貰っているようでありがとうございます」
女が声にする。山尾 玲菜。もしかして……
「山尾先輩の奥様っすか。確か俺とタメ年っすよね?」
俺が声にする。女が頷いた。俺が知ってる山尾 玲菜の面影が微かにある。だが何処かが違う。俺の知ってる山尾 玲菜はスレンダーな清楚系美人。目の前の女はカラダボンボン、ボンレスハム体型で顔はまん丸だ。
「結婚式依頼っすよね」
「私グラマラスになったから分からなかったかもね」
俺の声に玲菜が応える。俺は苦笑するしかなかった。
「パパ臭いよ」
宙が声にする。俺は特に発言しなかったが確かに陳腐な香水のかおりが漂っていた。Lineを交換する。この日はそれで別れた。もう直ぐsoraはOpenする。6人のバイトも決まった。バイトは大学の後輩、ラグビー部の2人と女子マネージャー。それと保育園のママ達だ。制服は大正モダンを意識している。和洋折衷の着物だ。洗い物、調理しやすいように襷掛けをする。カスリのエプロンも用意した。特に女子達はお洒落な衣装を喜んでいる。着付けは知り合いの先生が出張で教えてくれた。HP、sns、メニューを作成。みんなから頂いた大正ロマングッズを窓際に飾った。料理の最終チェック&試食も終わる。営業時間は10時~18時でモーニング、ランチは無い。その代わりブランチはある。時間は開店から16時。フードメニューは7種類のトースト、4種類のサンドイッチ、2種類のキッシュ。その1品に+ブランチプレート。ブランチプレートはテリーヌ、パストラムビーフ、フワフワオムレツそれに日替わりサラダだ。それにスープ、デザートが付いている。価格は1,200円からだ。他にはキッズプレートも用意している。スイーツは5種類。ギフト用の焼き菓子セットも置いている。今日チラシを配り、ポスティングも終わった。クゥとムギも引き連れて……宙も手伝ってくれた。地元の俺達。知り合い達からエールを貰う。主役は宙と犬達だ。
「ワンコ懐いてるから撫でても大丈夫っすよ」
俺が声にする。色んな人がワンコ達の頭とか喉を撫でていた。夏の青空が広がっている。Open日を迎えた。保育園に宙を送る。店に戻るとショーケースにはスイーツ、ギフト用焼き菓子が綺麗に並んでた。制服に着替え、襷を掛ける。仕込みを始めた。出迎えるのはクウとムギ。サークルの中でお座りしている。業者からの手伝いが見えた。店の前には祝いの花が飾られている。季節は晩夏。青空にぽっかりと雲が浮かんでる。
秋のぽっかり雲
時刻は10時に迫っていた。俺達は入り口前に整列する。引き戸を開け、café soraはOpenした。
「いらっしゃいませ」
俺達の声が重なる。その中には麗と凛もいた。
「開店おめでとうございます」
「ありがとう」
彼女らの声に俺が応える。客席は満席。スタッフ達はおおわらわだ。4日間経過する。Webから予約が入った。申込者は山尾 玲菜、人数は1名で座席だけの予約だ。日にちは明日木曜で時間は11時。コメント欄には保育園の保護者同士だからタダにしろと書いてある。ご近所は助け合わないといけない。分かっているよなとも書いてあった。確認メールを返信。無料には出来ないと……玲菜からの返信。”お前には拒否権はない。立場を考えろ。私の旦那はあんたの先輩。その妻である私の方が格上なんだからと……この地区の古株のカースト1位の私に歯向かうな”NGのLineを送ってみる。だが既読は付かなかった。
「勇斗どうする?」
「作戦は考えれいる」
靖司の問いに俺が応える。俺はニッと笑みを浮かべた。おとなしいクウとムギが吠えている。外を見ると玲菜が犬達を睨み返していた。扉が開く。玲菜が入ってきた。
「しつけが出来てない犬ね」
「そんなことないっすよ。人懐っこいけど悪人は分かるっすよ」
玲菜の声に俺がきつく言う。玲菜は冷たい視線を飛ばしてきた。だが怖くも無い。現に次に入ってきた老婦人には甘えるように哭き声を上げていた。スタッフが玲菜を2人掛けの予約席に案内する。メニューとお冷、おしぼりを置いた。スタッフが玲菜に呼ばれる。頂いたオーダーはアボカドと明太のトーストのブランチプレートセットと単品でキッシュそれにケーキが2つだった。俺達は驚愕する。凄ぇ食欲に……あの体型になったのが頷けた。程なくして玲菜の食事が終わる。帰り支度を始めたので俺は玲菜の席まで行った。
「玲菜さんって時短だけどディーラーに努めてるんだよな。じゃぁこの車フルオプションで頼むよ。勿論無料でな。ご近所だし保育園の保護者同士だから助け合わないと駄目なんだろ。それに言っとくけどあんたが古株かも知れんけど俺は生まれてから大学迄ここに住んでるんだぜ。カースト制度があるならば俺の方が上だと思うぜ。保育園の園長も古い知り合いだしな」
俺が言い切る。玲菜は黙殺した。顔が真っ赤になっている。俺を睨んできた。
「分かったわよ。払えば良いんでしょ」
玲菜が声にする。500円玉を俺に投げ付けると店を出ていった。お客様スタッフ達が白い目、蔑んだ眼で玲菜を見ている。俺は苦虫を嚙み潰したような顔付をしてたのだろうと……バックヤードに入る。会計ソフトに差額を会計ソフトに売掛金として計上した。山尾 玲菜、麗達が言うように地雷ママに違いない。山尾先輩にこの事実をLineした。開店して3箇月が経過する。季節は秋本番を迎えた。イチョウの木が黄金色に輝いている。店の売り上げも順調だ。当初心配していた男性客。物足りないのではと思ったが徐々に増えている。この前グルメ雑誌の取材も受けた。出したのはバタートーストとブランチプレートセット。バタートーストは好きな手作りジャムを選べ、瓶ごと持ち帰れる。グルメタレントの顔が綻んだ。
「パンも美味いしこのジャムもイイ。絶品ですよ。テリーヌもデザート美味しい。なんて言うかお人柄が表れてる。とても優しい味なんだ」
グルメタレントが言い切る。俺達じは至福感を覚えた。
「ありがとうございます」
俺と靖司の声が重なる。取材が終わり、ジャムも持ち帰った。一戦を交じ終える。ベッドで抱き合っていた。ちんぽを握り合う。そこはまだギンギンだった。
「足らんぜ」
「やるか」
靖司の声に俺が応える。靖司が重なってきた。勃起摩羅同士が触れ合う。靖司が2本のちんぽを重ねる。ゴシゴシ扱き始めた。
「勇斗のちんぽアチィぜ」
「お前のも堪んねぇぜ」
靖司の声に俺が応える。濡れた亀頭同士が触れ合う。クチュクチュ卑猥な音がする。兜合わせしながら乳首を弄り合う。唇を奪われる。舌が挿いってきた。俺達は舌を絡め合う。唇が離れた。靖司の扱き方が激しくなる。4つの金玉が捏ね繰られた。靖司に血潮がオス竿を通して伝ってくる。金玉の奥がジンジンしてきた。
「やべぇ。射っっちまう」
「俺も射きそうだ」
俺の声に靖司が応える。2本のちんぽの尖端は我慢汁で濡れそぼっていた。
「あぁぁあぁ射く。んぁぁあっ射ぐ。あっあぁぁ射くっ」
「あぁあっ射ぐ。んぁんぁんぁ射く。あぁぁうぅ射ぐ」
俺達は同時に射き声を上げる。ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺達は同時に白濁汁を飛ばした。その汁が宙を舞う。絡みながらユルリと落ちてきた。
今度保育園のお弁当日がある。宙が真っ直ぐに見てきた。
「パパ、お願いがあるんだ」
「ん、何だ」
宙の声に俺が応える。宙の目が寂し気に見えた。
「謙君のお弁当白いご飯だけなんだ。おかずは僕とか紗季ちゃん、愛莉ちゃんに貰ってるんだよ。可哀そうだから謙君のも作ってくれないかな」
宙が嘆願する。俺は絶句した。
「分かった。イイよ」
「やっだぁ。パパありがとう」
俺の声に宙が応える。俺はお弁当を2人分作ることにした。宙が健気な笑顔を浮かべてる。宙の弁当箱と色違いの物を買った。お弁当日を迎える。宙にはムギ、謙君にはクウのキャラ弁を作った。この事を玲菜と山尾先輩にLineする。だが数日経っても玲菜からの感謝の連絡は無かった。山尾先輩からは有ったけど……保育園で玲菜で会っても態度は酷い。当たり前だと思ってるようだ。お弁当日、親子遠足その度毎に俺は謙君の弁当も作っている。それは別に良い。俺は思惟する。玲菜は母親として自覚はあるのかと……今、俺は山尾先輩からは少し多めの材料費を頂いている。季節が廻り春を迎えた。今度Lineグループでの1泊2日の旅行がある。初日はいちご狩り、次の日はドッグラン付きのテーマパーク、ホテルはペット可だ。会員が積み立ててるが、費用を支払えば会員外でも参加できる。凛と麗の家族も参加すると言う。問題は玲菜。山尾先輩は既に旅行費を玲菜に渡してる。だが玲菜はそれを支払っていない。旅行には行くが俺達の奢りだと言い張っている。多分だけど玲菜は自分の為に使ってるに違いない。玲菜は仕事をしている。だから給与も貰ってるはずだ。山尾先輩に聞くと家計にも金は一切入れてないと言う。俺は深慮する。何に金を使ってるのだろうと……森会長と山尾先輩とある計画を企てた。旅行日当日、玲菜と謙君がバスに乗り込もうとしている。だが森さんは彼女を静止して謙君だけを宙と共にバスに乗せた。山尾先輩が現れる。そのまま玲菜以外がバスに乗り込んだ。勿論山尾先輩は費用を払っている。バスが発車した。玲菜が小さくなっていく。ざまぁと言う感じだった。俺達は旅行を満喫。soraを営業してくれたスタッフ達にお土産を買ってきた。

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[ 2021/03/12 17:03 ] 五人囃子 | TB(-) | CM(0)

五人囃子⑤

 時が流れる。凛達のグループのランチ会が開かれる。日時は明後日の12時だ。凛の情報で玲菜が乱入して来るかもと言う。俺は対策した。スタッフ達にはもし乱入して来ても普通に通すように言ってある。時刻は11時45分、ママ達が来始めた。凛と麗もいる。クウとムギが吠え始めた。
「来たみてぇだぜ」
俺が呟く。凛と視線が交差する。扉が開く。玲菜がキョロキョロしている。大テーブルのママ達を見つけた。
「あら凛さん偶然ね」
玲菜が声にする。当たり前のように大テーブルの席に着いた。
玲菜のオーダーは和牛サンドイッチのブランチセットと単品のハム、エッグトースト。勿論サンドもトーストもボリュームがある。それに2つのスイーツそれにテイクアウトのスイーツと焼き菓子セットだ。凄ぇ食欲だと思う。凛が目配せしてくる。スタッフが2枚の伝票を持って行く。1枚を凛にもう片方を玲菜に渡した。玲菜がキョトンとしている。その時玲菜のスマホが鳴った。
「チョット電話してくる」
玲菜が声にする。荷物を抱えて玲菜は出て行った。耳にスマホを当てながら……男子スタッフが追いかける。2人共ラグビー部の後輩だ。脚も速い。呆気なく玲菜は確保される。店迄連れ戻された。
「急用が出来たから……」
「知ってるぜ。難癖付けてタダ飯食ってるんだってな」
玲菜の声に俺が応える。凛と麗が近づいてきた。鬼のような形相になっている。マズい。レディース時代の目付きだ。
「てめぇ先輩の店で何やってんだ」
凛が怒鳴る。麗が頷く。玲菜は押し黙った。
「チョット、ツラ貸せや。先輩いっすね?」
麗が問う。俺は頷く。凛と麗は玲菜を引き摺って行った。他のママ達が会計を済ませる。ほくそ笑みを浮かべてた。みんなが親指を立てている。店を後にした。実は淳吾と山尾先輩を呼んでいる。2人が一緒に訪れた。
今、2人はカウンタに掛けている。目的は玲菜への制裁だ。代理人になった淳吾。依頼人は山尾先輩、被害を受けてるママ達、そしてスタッフの翔琉(かける)だ。四条 翔琉、19歳、171㌢82㌔ の髭坊主。翔琉はストーカー被害にあっている。ブランド品を買い漁る玲菜。ホスト遊びの散財も判明した。soraの扉が開く。目を腫らせた玲菜が凛達に連れて来られた。
「手荒な事しなかったよな?」
「ちょびっとね。でも同意の上っすよ」
俺の問いに凛が応える。Lineのトーク画面を見せられた。玲菜には話が通じないのが分かる。吊り天井固めを掛けたらしい。一緒に見ている淳吾が苦笑していた。俺達はバックヤードに入る。テーブルを囲んだ。
「弁護士の中崎です」
淳吾が低い声で言う。名刺を玲菜に渡した。玲菜は青ざめている。淳吾が淡々と語り始めた。数々の証拠を見せる。だが玲菜はゴネた。
「では裁判で……」
「そっそれは……」
淳吾の声に玲菜は応える。結局玲菜は堕ちた。山尾先輩と離婚が成立する。立替金の支払い、山尾先輩と翔琉への慰謝料。莫大な金額になり、謙君の親権は山尾先輩が取った。
淳吾の実家は神社で兄が継いでいる。淳吾の本業は弁護士。だが廃神社の轟宮の管理もしている。轟宮は神事は行っていない。だがマニアの間ではパワースポットとして名を馳せている。維持費はブログ等の広告収入と賽銭だ。今年の商店街の祭りは轟宮の境内でやる。俺達に余興の依頼がきた。俺達高校時代学園祭でバンドを組んでいる。その時には4人でカルテットだった。だが今回は翔琉を含めた5人で演奏する。五人囃子は1ヶ月前から練習を始めた。祭り当日を迎える。この日sora休業日にした。太陽が天頂を過ぎる。会場を見に行く。祭りの舞台にしては結合大掛かりだった。
「舞台5時からだったよな。一旦帰るか」
「うん」
俺の声に靖司が応える。宙は謙君と遊んでると言う。俺と靖司は帰路に就く。家に着きリビングのソファーに並んで坐っている。冷えた烏龍茶を靖司がゴクンと飲んだ。
「俺の書いた歌アンコール用だろ。緊張するな。それ以前にアンコール来るかな」
「大丈夫だろ。山尾先輩も居るし、凛達もな」
靖司の声に俺が応える。靖司が俺の股間に手を這わせてきた。
「しゃぶりてぇ。緊張解ける気がするんだ」
靖司が訳の分からないことを言う。だが俺は頷いた。俺は立ち上がる。半纏を脱いだ。六尺一丁になる。靖司が俺の前袋からちんぽと金玉を引っ張り出した。金玉袋を吸われる。今度はオス竿を舐め上げられた。亀頭の割れ目を舌先で擽られる。グイッグイッと俺のちんぽが勃ち上がった。俺の亀頭が靖司の唇の上を滑る。靖司に勃起摩羅を咥えられた。靖司の顔が前後に動く。俺は靖司の頭を押さえる。グイグイ手前に引いた。
「あっ気持ちイイ」
俺の口から声が洩れる。ジュルッジュルッジュルッ昂揚した尺八音が鳴り響く。靖司が半纏を脱いだ。を解いている。靖司のちんぽは天を衝いていた。俺のをしゃぶりながら靖司は自分のを扱いてる。靖司の舌が執拗に俺の逸物に絡んできた。
「あぁぁあっ、あぁ」
俺が声を上げる。俺は靖司の喉奥目掛けて腰を突き挿れた。靖司の喉壁で俺のちんぽが激しく擦られる。金玉の奥が熱くなってきた。
「やべぇ。射きそうだ」
俺が声を上げる。靖司が俺のをしゃぶりながら頷いた。
「あぁぁんぁ射く。あぁあぁぁ射ぐ。んぁぁんぉ射くっ」
俺が射き声を上げる。俺は靖司の口の中でオス汁を飛ばした。靖司の口からちんぽを引き抜く。靖司の喉がゴクンと鳴る。靖司は自分の勃起魔羅を扱き捲ってた。
「俺も射きそうだ」
靖司が声を上げる。俺は靖司の手からちんぽを奪った。靖司のオス竿を咥える。俺の顔が上下に動く。靖司の亀頭が俺の喉奥にぶつかってきた。
「あぁぁあっ射ぐ。あぁぁんぁ射く。あぁぁんぉ射ぐっ」
靖司が射き声を上げる。靖司のオス汁が口の中に広がった。俺の口から靖司のちんぽが引き抜かれる。俺の喉がゴクンと鳴った。濃厚な靖司のオス汁が喉を通る。体内へと流れていく。俺達は軽くキスをした。
「シャワー浴びて戻ろうぜ」
「うん」
俺の声に靖司が応える。俺達はシャワーを浴びた。を締める。半纏を羽織った。家を出る。会場へと向かった。スタッフ達、凛と麗の家族が来ている。山尾先輩が宙と謙君と手を繋いでた。柔術の演武、大太鼓演奏、ヒップホップとスケジュールが進んでいった。幕が下ろされる。程なくして準備が整ったようだ。
「cafe soraさんによるバンド演奏です」
アナウンスが流れる。俺達の出番だ。
「行くぞ」
「おお」
俺の声にメンバー達が応える。5人ともゴツい髭坊主。俺達は捻り鉢巻、半纏に襷掛けしてステージに立った。オレンジ色のライトが照らされる。幕が開く。イントロが流れ始めた。
「ウォォォイエー」
俺が声を張り上げる。しゃがんでた観客達が立ち上がり始めた。頭の上で手拍子を打ち始める。総立ちになった。握り拳を振り上げてる奴もいる。俺は心を込めて熱唱し始めた。所々メンバー達がハモる。1曲目のJ-POPが終わった。
「五人囃子です。今夜は盛り上がってください。メンバーの紹介です。ベース島内 卓朗、ギター四条 翔琉、ドラム中崎 淳吾、キーボード直生 靖司そして俺ボーカル&ギター木龍 勇斗です。よ・ろ・し・く」
俺が声を上げる。紹介する度に拍手が鳴り響く。曲が流れ始めた。
「パパ、ヤス父ちゃん頑張れ」
宙が声を上げる。俺は歌い始めた。ギターとベースの3人が舞台で飛び跳ねる。仲間達がステージ下に寄ってきた。握手を求められる。手の平から勇気が伝ってきた。スモークが吹き上がる。バラードを1曲含んだ俺達の演奏が終わった。俺達は舞台袖へと消える。拍手が湧き起こった。
「アンコール」
「アンコール」
観客達の声と手拍子が聞こえる。俺達は再度ステージに立った。夕陽がステージを照らしている。
夕景 (2)
俺は会場に目をやった。
「アンコールありがとう。靖司の書き下ろしの歌です。聞いてくださいノートです」
俺が声にする。ラグビーの練習風景に其々のアップ画像。バックスクリーンに俺達と翔琉の高校時代の画像が動画となって流れ始めた。靖司の書いた楽曲、題名はノート。俺への思いを綴っている。やけに切ない。スモークが吹き上がった。照明が当たる。靖司がイントロを奏で始めた。♬あいつとの出逢いは高校の入学式。俺は胸がキュンとした。男同士なのに……悩んだけど日が経つにつれその思いが強くなった。モール見かけたあいつ。ミディアムヘアの女の子に笑顔を向けていた。さよならを言う勇気があったなら……こんなに苦しまなかったのに……いくつもの季節が巡る。でも俺はあいつのことを忘れる事が出来なかった。間奏が終わる。ドラムが激しく叩かれた。靖司がまた歌い始める。スモークが焚かれた。♬But I Love…あいつの事を綴り続けた俺のノート。ページを巡る。涙が溢れてきた。But I Love…あぁ~あぁ~あぁ~諦めてた愛。だが俺の願いが叶った。I dedicate all my love to 有斗~。そ・し・て今がある。俺達の未来に向かって……曲が終わる。靖司が上を向き、歌声が咽んでた。靖司の切ない歌声が会場を震わせる。俺達も涙した。メンバー達がステージ前方に集まってくる。謙君と宙が犬達のリードを引きながらステージに上がってきた。俺と靖司が肩車する。クウとムギのリードは翔琉が持っていた。靖司を真ん中にしてみんなが手を繋ぐ。会場に向かって頭を深く下げた。凛夫妻、麗夫妻そして山尾先輩が啜り泣いている。他にも嗚咽している人達が多くいた。バックスクリーンにはsoraの外観が映っている。クウとムギそして宙がアップされた。ステージを降りた5人囃子。施設に寄付する為にオリジナルのタオルを売っている。100枚あったタオルが飛ぶように売れた。小さな賽銭箱には結構な金額が集まっている。俺は屋台裏でやつれた玲菜を見掛けた。俺達は祭りの屋台を堪能している。時刻は9時。祭りは終わった。ノートの中でカミングアウトした俺と靖司。後悔はなかった。
「先輩、宙と犬達を頼んます」
「おお、任せとけ」
俺の声に山尾先輩が応える。山尾先輩はにやけてた。

シトルリンマグナム(シトルマグナム)

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[ 2021/03/12 16:42 ] 五人囃子 | TB(-) | CM(0)

五人囃子⑥

 soraは玲菜を出禁にした。グループLineを見ると全ての店で玲菜は出禁になっている。事実を知った玲菜の会社は彼女を解雇した。山尾先輩曰く昼はスーパーのレジ打ち、夜はキャバクラで働いてる。俺は不思議に思う。キャバクラはあの性格、容貌で出来るのだろうかと……慰謝料等は両親が有価証券を売り立て替えてくれたと言う。だが玲菜は勘当された。今、玲奈は築35年の安アパートに住んでいる。地雷ママ、玲菜は悲しい末路を迎えた。同じく玲菜の被害に合った翔琉の動画を見た時、俺は驚愕する。ストーキングされたり、股間を触られてた。証拠集めは淳吾からの指示だと言う。今、翔琉は凄く淳吾に感謝している。女性不振になったと翔琉から聞いた。屋台が撤収され境内はひっそりしている。ステージは明日解体されると言う。淳吾が社殿を解錠した。中に入ると淳吾が灯りを点ける。別名男宮と言う轟宮。道祖神が2体祀られている。廃神社ではあるが綺麗に手入れされてた。壁際に置かれた大小様々な赤いロウソクが置かれてる。翔琉がそれに火を燈し、社殿の灯りを消した。6畳の畳部屋が淫猥な光で照らされている。俺達は車座になった。淳吾がコップ酒をみんなに配る。其々が蓋を開けた。
「お疲れ」
俺が声を上げる。カチンカチンとコップが触れ合った。酒が喉を通る。カラダに染みた。
「ノートイイ曲だったよな。練習の時から思ってたけど今日はもっと良かった。靖司の切ねぇ気持ちが伝ってきてさ。泣きそうになったよ」
淳吾が声にする。確かに名曲だと思う。俺への思いと靖司の辛さが伝ってきた。みんなが酒を飲んでいる。卓朗が翔琉に目を遣った。
「翔琉、お前男はダメなのか?」
「えっえぇっ」
拓朗の問いに翔琉が曖昧に答える。翔琉は動揺してるように見えた。
「興味はあるっす。見てみたい」
翔琉が声にする。淳吾が視線をぶつけてきた。
「勇斗、見せてやれよ」
淳吾が言い切る。チョット戸惑ったが、俺は靖司を抱き寄せた。唇を寄せていく。静かに唇が触れ合う。舌を挿れた。俺達は舌を絡め続ける。半纏の襟元から指を忍ばせた。靖司の乳首を擦る。唇が離れた。俺達は半纏を脱ぐ。六尺一丁になった。俺と靖司はにじり寄る。脚を絡め合う。前袋弄り合った。既に俺達のちんぽは硬くなっている。前袋が我慢汁で濡れていた。俺達は膝立ちになる。褌を解いた。2本のちんぽは天を仰いでる。俺は靖司を押し倒した。軽くキスをする。俺は靖司の乳首を舐め立てた。
「あっあぁぁ、あぁ」
靖司の口から声が洩れる。俺は靖司を四つん這いにした。靖司の背後から重なる。背中に俺の勃起魔羅を触れさせながら、耳裏を舐め上げた。今度は首筋に舌を這わせる。靖司を仰向けにした。靖司のちんぽに舌を這わせる。ジュルジュル舐め上げた。今度は靖司の勃起摩羅を咥える。俺の顔が上下に動く。喉壁で靖司の逸物を締め付ける。靖司の亀頭が俺の喉奥にぶつかってきた。
「あぁぁあぁ気持ちイイ」
靖司が声を上げる。ジュルッジュルッジュルッ熱った尺八音が鳴り響く。俺のカラダが反転する。靖司が俺のオス竿を舐めてきた。亀頭の括れが舌先で擽られる。今度はちんぽを咥えられた。靖司の顔が前後に動く。俺は腰を突き込んだ。靖司の頭を押さえる。グイグイ手前に引いた。
「ん、んん、ん」
「んん、ん、んん」
2人の口からくぐもった声が洩れる。ジュルッジュルッジュルッ…ジュボッジュボッジュボッ淫らな尺八音が鳴り響く。靖司のをしゃぶりながら穴口を擦る。2本のちんぽが放たれた。 靖司の上に重なる。ちんぽ同士が触れ合う。2人のオス竿を合わせる。軽く扱いた。クチュクチュ卑猥な音が鳴り響く。靖司が自分の両乳首を擦ってる。俺は4つの金玉を捏ねくった。
「ゆ、勇斗、おまんこ疼くんだ」
「分かった。今、挿れてやるからな」
靖司の声に俺が応える。靖司が自ら両脚を抱え上げた。穴口に舌を這わせる。ジュルジュル舐め上げた。オス穴を両親指で広げる。尖らせた舌を挿れた。ローションを塗り込める。指を挿れ、中を掻き撫でた。
「あぁぁあぅ、いっす。堪まんねぇ」
靖司が声を上げる。俺は勃起摩羅を靖司の穴口に充てがう。クイッと腰を突いた。ズボズボ挿いっていく。根元まで呑み込まれた。
「あぁぁあぁ堪んねぇ。奥まで挿いってる」
靖司が声を上げる。靖司の内壁が俺の肉棒に絡んできた。俺の勃起魔羅が出し挿れされる。その動きが大きくなった。俺の腰が猛動する。ちんぽが靖司の中を疾駆した。
「や、やべぇ。洩れる。あぁぁ洩れるよぉ」
靖司が声を上げる。ドビュッドロッドロッドロッ靖司は白濁汁を洩らした。
「久しぶりにトコロテンしたな」
俺が声にする。翔琉が昂揚した目で見ていた。
「凄ぇ」
傍らで見ていた翔琉が声を上げる。翔琉は前袋を擦っていた。
「翔琉、こっち来いよ」
淳吾が低い声で言う。翔琉が頷く。淳吾と卓朗が前袋からちんぽと金玉を引っ張り出した。
「しゃぶってくれよ」
淳吾が声にする。翔琉は淳吾達の足元に跪いた。2本の肉竿を翔琉は握る。交互にしゃぶっていた。翔琉にしゃぶらせながら淳吾と卓朗はキスしている。翔琉が自分の褌を解く。ゴシゴシ自分のちんぽを扱いてた。
「靖司まだまだだぜ」
「うん」
俺の声に靖司が応える。突き込みながら俺は靖司の乳首を軽く摘んだ。もう一方の乳首を舐め立てる。ジュグッジュグッジュグッ淫らな交尾音が鳴り響く。俺の突き込みが深く重たくなった。
「あぁぁあぁ当たる。当るよぉ」
靖司が声を上げる。俺の腰がガシガシ動く。ちんぽが靖司の中をまい進した。
「キスして欲しいっす」
靖司が声にする。俺は唇を奪った。舌を挿れる。俺達は舌を絡め合う。唇が離れた。俺の腰が裂動する。ちんぽが靖司の中を疾走した。靖司の勃起摩羅を握る。俺は激しく扱いた。
「あっ射っちゃう」
靖司が声を上げる。突き込みながら俺は靖司の肉竿を扱き捲った。
「あぁぁあぁ射く。んぁんぁんぁ射ぐ。あぁあぁんぁ射くっ」
靖司が射き声を上げる。ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ靖司は白濁汁を吹き上げた。靖司のまんこが弛緩と収縮を繰り返してくる。俺の肉棒が締め付けられた。パンパンパン…パンパンパン筋肉同士がぶつかり合う。靖司の奥壁目掛けて俺の勃起魔羅をぶっ挿した。
「あぁあぁあぁ射ぐ。あぅぅあぁ射ぐ。あぁぁんぁ射くっ」
俺は射き声を上げる。俺は靖司の中で弾けた。繋がりながら淳吾達み目を遣る。全裸で屈強な筋肉3人は晒している。淳吾にバックから翔琉は突き込まれている。口では卓朗の逸物を咥えてた。俺は靖司からちんぽを引き抜く。イチャ付きながら3人の行為を観察している。真ん中の男の証は天を衝いていた。
「あっ締まる。射かすぞ」
淳吾が声を上げる。ヌチャッヌチャッヌチャッ湿った交尾音が社殿に鳴り響く。パンパンパン…パンパンパン淳吾のカラダが翔琉を叩いた。
「あぁぁあぁ射く。あぁぁんぁ射ぐ。あぁぁあぅ射くっ」
淳吾が射き声を上げる。淳吾は翔琉の中で戦慄いた。淳吾がちんぽを引き抜く。淳吾が立ち上がった。翔琉が仰向けにされる。翔琉が股を開く。拓朗が翔琉の穴口に勃起魔羅を充てがう。一気に翔琉は拓朗のちんぽを呑み込んだ。
「あぁぁあっ、あぁ」
翔琉の口から声が洩れる。拓朗の腰がガシガシ動く。ちんぽが
翔琉の中を駛走してた。
「凄ぇ。まんこトロットロだぜ」
拓朗が声を上げる。激しく出し挿れされる拓朗の肉竿。翔琉のカラダが仰け反った。横に居る淳吾の勃起魔羅を翔琉は握ってる。淳吾が翔琉のちんぽを扱いてた。
「あっそんな……射っていっすか」
翔琉が声にする。淳吾と拓朗が頷く。パンパンパン…パンパンパン拓朗と翔琉のカラダがぶつかり合う。淳吾が翔琉の本竿を扱き捲ってた。
「あぁぁあぅ射く。んくっんくっんくっ射ぐ。あぁあぅあぁ射くっ」
翔琉が射き声を上げる。ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ翔琉は白濁汁を吹き上げた。
「俺もやべぇ。汁搾り取られる」
拓朗が声を上げる。グシュッグシュッグシュッ結合部からは妖しい交尾音が鳴り響く。拓朗の腰の動きに拍車が掛かった。
「あっあぁ射ぐ。あぁぁあぅ射く。んぉぉあぁ射ぐっ」
拓郎が射き声を上げる。拓郎は翔琉の中で戦いた。拓郎が翔琉の中からちんぽを引き抜く。そして立ち上がった。
「仕上げだぜ。お前らも未だビンビンだからな」
淳吾が声を上げる。俺達は立ち上がった。翔琉が正座している。俺達は翔琉を囲んだ。
「ぶっかけるぞ。イイな」
淳吾が淫猥に言う。翔琉が頷く。俺達5人は自分のちんぽを扱き始めた。
「射かすぞ」
淳吾が声を張り上げる。続くように俺達も声を出した。クチュクチュ火照った音が鳴り響く。俺達4人は翔琉の顔を目掛け精子を飛ばし、翔琉は宙に白濁汁を吹き上げた。
顔射
翔琉は俺達の射ったばかりのちんぽを舐めている。満面の笑みを浮かべてた。翔琉が立ち上がる。淳吾、拓郎、靖司そして俺。軽くキスをした。ロウソクの火を消し、後片付けを終わらせる。五人囃子の淫儀が終わった。この前のステージが地元テレビ局で放映されている。それがバズった。局とsoraに寄せられたメッセ。アンチな物もあったが応援するものが多かった。季節が巡る。春を迎えた。街のアチコチで新たな季節の息吹を感じる。ひとつの報告が入ってきた。俺的には朗報だと思う。山尾先輩と翔琉が付き合い始めた。淳吾が来年の祭りでは6人で淫儀しようと言う。社殿で3組で見せ合いしながらやるのもいいかも知れない。今、一戦を交じ終えベランダに立っている。月光が俺達を照らしていた。
「愛してる。ずっと」
「遠回りしたけど俺幸せだぜ」
俺の声に靖司が応える。抱き寄せる。唇を寄せていく。唇が触れ合った。舌を挿れる。俺達舌を絡め続けた。カラダの芯から至福感を覚える。唇が離れた。近い内に仲間達で花見に行こうと思っている。柔らかな春の風を感じながら……

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[ 2021/03/12 16:30 ] 五人囃子 | TB(-) | CM(0)

毒家族①

 俺は中2の舘岩 聡志。チビだったのでバレー部に入った。年子の都瀬(とせ)と言う妹がいる。性格はかなりキツい。だが兄弟仲は良好だと思う。それに都瀬は俺と違って勉強が出来る。俺は公立、都瀬は私立。別々の学校に通っている。都瀬が8年間通っているバレエ教室。将来はバレエダンサーになりたいと言う。俺の学力は至って普通。絵を描く事が好きだ。コンクールでも何度か入賞している。担任から呼び出された。
「聡志、この前のコンクール見てな凱堂高校と友杜学院からオファー来てるけどどうする?推薦も出来るからな」
「エッ行きたいっす。親に相談してみます」
担任の問いに俺が応える。凱堂高校、友杜学院共に美術科がある学校。入学したい。俺の心が躍る。帰宅して、リビングに行った。仕事に行ってる筈の父さんが母さんと神妙な面持ちで何やら話してる。俺は父さんの向かいに掛けた。
「コンクール見た凱堂高校と友杜学院からオファーを受けた。推薦もしてくれるってさ」
俺が声にする。父さんと母さんの顔が曇った。
「済まん。会社リストラされたんだ進学は諦めて仕事して家に金入れてくれ」
父さんが声にする。俺は唖然とした。
「都瀬はどうするんだ?」
「あいつには夢がある。それは叶えてやりたい。その為にはお前の協力が必要なんだ」
父さんの声に俺が応える。俺の目からは、涙がボロボロ溢れてきた。
「分かった。ただ条件がある」
「条件……」
俺の言葉に父さんが応える。父さんは怪訝そうな表情を浮かべてた。
「今の状況を都瀬に正直に伝える事、あいつを甘やかさない事……誕生日プレゼント俺には100均のスケッチブックに色鉛筆、都瀬にはブランドの洋服だったよな。差別するのいい加減にしろよ。それに俺は中卒で社会に出る。学歴をバカにするなよ」
「分かった」
俺の言葉に父さんが応える。父さんと母さんは泣きながらテーブルに額を擦り付けていた。時が流れる。母さんはパートに出始めた。雇用保険の失業給付を父さんは受給している。だが就活は上手くいってないようだ。今、俺は中学を卒業し、バイトだが画材工場に勤めている。時給1,000円のフルタイム稼働。給料の殆どは親に渡している。選択肢は他にもあった。オファーされた両校は共に寮がある。奨学金とバイトをすれば充分通えると思う。だが俺は諦めた。家族達は家事放棄している。炊事、洗濯、掃除。俺がやるのが当たり前のようになった。だが俺は妹の夢を叶える力になる。家計の手伝いをしたかった。だが俺は気付く。俺の選択は間違っていたと……
働き始めて1年程経過した。衣装代、高校とバレエ教室の費用、都瀬には金が掛かる。その上俺は発表会のチケットもかなりの量を捌いた。俺の小遣いは俺のバイト代から1万貰っている。でも都瀬はその倍以上貰ってた。都瀬は相変わらず両親に甘やかされてる。何ら変わっていない。父さんの失業給付が終わる。未だ再就職できてない。だが家事を手伝ってくれる事はなかった。舘岩家は困窮に陥っている。だが都瀬には家事手伝いすらさせてない。手が荒れたら困ると聞いた。休みの日とか仕事終わりにバイトを増やせと言う。家の為には仕方ない。俺は親の要望を受け入れた。その為単発で工事現場等の仕事もしている。自ずと家事は疎かになった。
「飯作れ、掃除、洗濯しろ」
家族から罵詈雑言を浴びせられる。貯金もない俺。転居も出来ない。俺は耐えるしか無かった。時間を見つけ絵を描いている。唯一俺が落ち着く時間だ。俺が炊事出来ない日は出前を取ってるらしい。だが俺の分は無かった。舘岩家にそんな余裕は無いと思うのだが……工場で俺は恵まれている。工場の仲間達優しく接して貰ってるからだ。工場には基本昼食だけだが社食がある。働いているのは小父ちゃん小母ちやん達だ。内緒でお握りとか渡してくれる。衣料品は仲間達から不要になった物を貰えた。そんな時俺の頬に涙が伝う。4箇月振りの休みの日だった。掃除、洗濯を済ませる。4人分の食事を作り、テーブルに並べた。父さん達が起床する。俺達はテーブルを囲んだ。
「何で聡志の分も有るのよ。穀潰しなのにね」
母さんが毒を吐く。俺は途轍もなく悲しくなった。数日が経過する。父さんの就職が決まった。気付くとテーブルにメモがある。家族で父さんの就職祝いに行ってくると……俺は思惟する。俺は家族ではない。過労で入院した時着替えを都瀬がもってきた。
「ホント使えねぇ」
都瀬が声にする。紙袋を置くと出ていった。見舞いの言葉も掛けずに……ボロボロ涙が溢れてきた。時が流れる。俺は24歳の秋を迎えた。木々は紅葉している。俺は帰宅した。鍵が開かない。仕方なくインターホンを鳴らした。母さんが出て来る。険しい表情を向け、俺にキャリーバッグを渡してきた。
「鍵は換えたよ。お前はもう用済みだ。都瀬の最後の学費も引き落とされたからさ」
母さんが言い張る。俺は何も言い返せなかった。冷たくドアが閉まる。喚く事すら出来なかった。俺は号泣する。泣きながら当てもなくトボトボ歩いた。今、公園のベンチに座っている。和服姿の男が俺の前に立ち止まった。
「舘岩君だよな」
「そうっす。貴方は……」
男の声に俺が応える。男は俺の隣りに座った。
「俺は楠木 恭太、お前のバイトしてる工場の次男だよ。何度かhelpで入ってたから知ってんだ」
男が声にする。楠木 恭太25歳の髭坊主、本業は人気のYouTuber。
ボディパンプ

トレーニング動画を配信してると言う。楠木さんが真っ直ぐに見てきた。
「どうしたんだ」
楠木さんが声にする。何故か俺はホッとした。心の中のモヤモヤ感が消えていく。俺は経緯を語り始める。話しながら俺は嗚咽した。
「泊まる所無いなら俺んち来るか?」
楠木さんが言い切る。突然の言葉に俺は驚愕した。
「良いんすか?」
「ああ良いぜ。工場で見た時から可愛いと思ってた。てか一目惚れさ。俺、女は駄目なんだ」
俺の問いに楠木さんが答える。その途端、抱き寄せられた。唇をうばわれる。舌が挿いってきた。俺達は舌を絡め合う。キスしながら股間を触られた。俺のちんぽは硬くなっている。唇が離れた。
「こめんな。いきなりキスして……」
「そ、そんな事ないっす」
楠木さんが声に俺が応える。嫌では無かった。過去の事が蘇る。俺の事を好意的に思ってくれる人がいる事が嬉しかった。
自販機で買ってくれたホットココアを一緒に飲んでいる。カラダも心も暖まった。
「行くか」
「ハイ」
楠木さんの声に俺が応える。俺達は楠木さんちへ向かった。
「苗字で呼ぶの止めてくれ。よそよそしいからな。そうだ兄貴って呼んでくれ」
「は、ハイ兄貴」
兄貴の声に俺が応える。歩くこと5分兄貴んちに着いた。兄貴んちは純和風の家。カーポートにはBMWが停まっている。俺達は中に入った。廊下を通る。天井高のリビングがあった。隣接するキッチンはカウンター型になっている。飾り棚に置かれた金木犀の花が仄かな薫りを漂わせてた。
「ここがお前の家だぜ」
兄貴が声にする。俺は頷く。俺達は2階に上がる。寝室に入ると兄貴が灯りを燈した。
「風呂入ろうぜ」
「うん」
兄貴の声に俺が応える。兄貴が着物を脱ぐと衣桁に掛けた。兄貴の腕には蠍のタトゥーが彫られている。そして下着はだった。
「うん、良く締めるぜ。お前にも後で締めてやるからな」
兄貴が声にする。俺は頷く。作務衣、Tシャツ、を渡された。寝室を出る。階段を降りた。浴室に入る。兄貴の大学でのサークルはボディビル。ガタイはゴリマッチョだ。鍛えらた大胸筋、太っとい二の腕。肩の筋肉は盛り上がっている。真ん中の男の紋章は太々しい。掛け湯をする。俺達は向かい合って湯船に浸かった。
「良いガタイっすよね」
「お前も直ぐにこうなるよ。鍛えてやるからな」
俺の声に兄貴が応える。兄貴がにじり寄ってきた。毛深い脚同士が触れ合う。俺のてが取られた。兄貴のちんぽを握らせられらる。そこは既に硬くなっていた。兄貴も俺のちんぽを手中に収める。瞬く間に俺のちんぽは勃起した。抱き寄せられる。ちんぽ同士が触れ合う。兄貴が2本のちんぽを合わせた。ゴシゴシ扱き立てる。兄貴の亀頭の熱意が伝っってきた。
兜合わせって言うんだ」
兄貴が声にする。俺が頷く。同時に乳首を弄られる。俺も兄貴の乳首に指を這わせた。
「あっあぁぁあっ」
「乳首感じるみてぇだな」
俺の喘ぎに兄貴が応える。金玉の奥でオス汁が蠢き始めた。
「やべぇ。射きそうっす」
「俺もやべぇ。一緒に射かすぞ」
俺の声に兄貴が応える。熱い兄貴の勃起魔羅。兄貴が2本のちんぽを扱き捲る。空いてる手で4つのタマを捏ねくった。
「あぁあぁ兄貴、射く。んぁぁあぁ射ぐ。あぁぁあぅ射くっ」
「おっ俺も射ぐ。あぁぁあぁ射く。んぁんぉあぁ射ぐっ」
俺達は同時に射き声を上げる。2人の精子が湯の中を舞う。2人の汁が絡みながら沈んでいく。抱き寄せられた。唇が寄ってくる。唇同士が触れ合う。舌が挿いってきた。俺達は舌を絡め続ける。唇が離れた。湯船から出る。カラダを洗い合って浴室後にした。を締めて貰う。兄貴もを締めた。作務衣を羽織る。俺達はリビングに戻った。
「腹減ったな。寿司でいいか?」
「うんいっす」
兄貴の問いに俺が応える。兄貴は注文の電話をしていた。今、テーブルには寿司と副菜、椀が並べている。俺達は席に着く。グラスにビールを注ぎ合う。カチンと触れ合わせた。今迄に食った事のない高級寿司。ネタが口ん中で蕩ける。幸せな一時だった。何か御礼がしたい。
俺はスケッチブックを取り出すと兄貴の似顔絵を描いた。
「凄ぇ。上手いな。ありがとう」
兄貴が声にする。喜んでくれた兄貴。俺は心が弾んだ。今、俺達はソファーに並んで座っている。焼酎の水割りが入ったグラスを傾けた。兄貴に抱き寄せられる。同時に俺の股間が触られた。
「さっきちょっとやったけど、悟志をちゃんと抱きたい」
兄貴が声にする。俺は頷いた。俺達は立ち上がる。俺達は階段を上り始めた。

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[ 2021/02/09 15:53 ] 毒家族 | TB(-) | CM(0)

毒家族②

 兄貴が寝室のドアを開く。ベッド脇のスタンドに灯を燈した。淫猥にベッドが浮かんでくる。兄貴が着ている物を脱いだ。六尺一丁になる。
褌 (15)
の脇からは濃い陰毛がはみ出てた。
「聡志も脱げよ」
「うん」
兄貴の声に俺が応える。俺は躊躇いながら脱衣した。既に俺の全裸も勃起魔羅も見られてる。だけど何か恥ずかしかった。俺は六尺一丁になる。ベッドの上に仰向けになった。兄貴が俺の隣に横たわる。軽くキスされた。乳首を擦られる。もう一方の乳首が舐められた。俺のちんぽが勃ち上がる。俺の前袋に兄貴の手が触れてきた。
「硬くなってるぜ。乳首も勃ってるしよ。何でだ」
「わ、分からないっす」
兄貴の声に俺が応える。確実に俺は感じてた。兄貴のカラダが下にズレる。俺のが解かれた。外気に晒された俺のちんぽは天を仰いでる。兄貴も自分のを外した。兄貴のちんぽは血管が浮き出てる。俺の勃起魔羅が握られた。亀頭の括れが舌先で擽られる。兄貴が舌を俺の根元辺りに置く。ジュルジュル舐め上げられた。
「あぁあぅ。気持ちいい」
俺が声を上げる。ちんぽが咥えられた。兄貴の顔が上下に動く。兄貴に手を取られる。兄貴の頭に誘導された。兄貴の頭をグイグイ手前に引き寄せる。同時に俺は腰を突き込んだ。ジュルッジュルッジュルッ淫らな尺八音が鳴り響く。俺の先っぽが兄貴の喉奥に打ち当たる。俺のちんぽが放たれた。
「俺も気持ち良くしてくれよ」
「うん」
兄貴の声に俺が応える。兄貴が俺の傍らに膝立ちになった。眼前に兄貴のいきり勃った逸物がある。戸惑いは無い。俺は兄貴のちんぽを咥えた。俺の顔が前後に動く。兄貴が俺の頭を押さえる。グイッグイッと手前に引かれた。同時に兄貴は腰を突き込んでくる。喉奥に兄貴の亀頭がぶつかってきた。
「タマも舐めるんだぞ」
兄貴が声を上げる。俺は兄貴のちんぽを口から放した。金玉に喰らい付く。ジュルジュル舐め上げた。兄貴の手が伸びる。俺の勃起魔羅が握られた。兄貴が逆向きに重なってくる。俺のオス竿が咥えられた。69の体位。俺達はお互いのちんぽをしゃぶり合ってる。ジュルッジュルッジュルッ…ジュボッジュボッジュボッ昂った尺八音が鳴り響く。俺のをしゃぶりながら兄貴は蟻の門渡りを摩ってくる。今度はオス穴を擦られた。俺のカラダが微動する。2本のちんぽが放たれた。
「挿れても良いか。優しくしてやるからよぉ」
兄貴が声にする。俺は頷いた。男同士のSexはケツを使う事位知っている。キスされた時から覚悟してた。不安はある。兄貴とひとつになりたかった。完璧に兄貴と繋がる。俺は自ら両脚を抱え上げた。穴口が幾度となく舐め上げられる。両親指で穴が広げられた。尖らせた舌が挿いってくる。俺は興奮してきた。兄貴が透明なボトルを手にしている。それを俺の穴口に塗られた。
「男のおまんこは女と違ぇからさ。解さねぇとな」
兄貴が声にする。兄貴はニッと笑みを浮かべた。俺は思惟する。俺にもまんこがあったのだと……指が挿いってくる。中を掻き撫でられた。
「あっあぁぁ」 
俺の口から声が洩れる。こんなに感じるとは思わなかった。
「気持ちいいのか。汁いっぺぇ出てるもんな」
兄貴が声を上げる。俺の穴を解しながら兄貴は俺のちんぽを扱いてきた。指腹で我慢汁で濡れてる、俺の亀頭を擦られる。奥の方が疼いてきた。
「聡志、俺の挿れるぞ」
「うん」
兄貴の声に俺が応える。穴口にちんぽが充てがわれた。兄貴の腰がクイッと動く。ちんぽが挿いってくる。微かな痛みを覚えた。
「大丈夫か?」
「ちょびっと痛ぇけど大丈夫っす」
兄貴の問いに俺が答える。唇が寄ってきた。俺達の唇が触れ合う。舌が挿いってきた。俺達は舌を絡め続ける。濃厚なキスが痛みを和らげてくれた。キスしながら兄貴は俺のちんぽを扱いてくる。萎えていた俺のちんぽが硬くなってきた。俺のガタイが脱力する。大胆に兄貴のちんぽが挿いってきた。濃い兄貴の陰毛がケツタブに触れてくる。唇が離れた。
「全部挿いったぜ」
兄貴が声にする。俺の手が取られた。結合部に誘導される。ガッツリ嵌ってた。
「俺のちんぽの形分かるか?」
「うん、分かる」
兄貴の問いに俺が答える。兄貴の腰が動き始めた。内壁を兄貴の本竿で擦られる。痛みは完全に失せ、快感が押し寄せてきた。
「あっあぁ気持ちいい」
俺が声を上げる。俺の勃起魔羅が兄貴の手で手前に引かれた。指が放される。俺の腹にぶつかってきた。今度は首筋を舐め上げられる。今度は耳の中に舌が這ってきた。
「あぁあぅ、あっあぁぁ」
俺の口から声が洩れる。兄貴の腰がガシガシ動く。兄貴の男の熱が伝ってくる。俺のやべぇ所が擦られた。
「あっあぁやべぇ。当たる。当るよぉ」
俺が声を上げる。兄貴の突き込みが深く、重たくなった。
兄貴の腰が突動する。ちんぽが俺の 中をまい進してきた。
「あぁ堪まんねぇまんこだぜ。俺のに纏わり付いてくる。聡志気持ちいいぜ」
兄貴が声を上げる。張り詰めた兄貴の亀頭が俺の奥壁に打ち当たってきた。まんことちんぽの粘膜同士が交差する。ジュグッジュグッジュグッ…ヌチャッヌチャッヌチャッ結合部からは熱った交尾音が鳴り響く。唇が奪われる。舌が挿いってきた。俺達は舌を絡め続ける。唇が離れた。突き込みながら兄貴は俺の逸物を扱いてくる。金玉の中のオス汁がトグロを巻き始めた。
「やべぇ射っちまう」
「俺もやべぇ」
俺の声に兄貴が応える。パンパンパン…パンパンパン俺のカラダが叩かれた。
「あぁぁんぁ、おまんこ締まる。射く。あぁあぁあっ射ぐ。うぉぉあぁ射くっ」
兄貴が射き声を上げる。奥壁に兄貴のオス汁が打ち当たってきた。射きながら兄貴は俺のちんぽを激しく扱き捲る。兄貴のオス汁の感触に俺は一気に昇り詰めた。
「あぁぁあぅ射ぐ。あぁあぅあっ射く。あぁぁんぁ兄貴射ぐっ」
俺が射き声を上げる。ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ俺は白濁汁を吹き上げた。兄貴が俺からちんぽを引き抜く。俺の上に倒れ込んできた。
「女の子とはあるのか?」
「無いっす。バイト漬けでしたから……そんな暇なかったよ」
兄貴の問いに俺が答える。兄貴に軽くキスされた。
「俺に童貞くれるか?」
兄貴が声にする。俺はコクンと頷く。兄貴が俺の願上に跨った。
「舐めてくれ」
兄貴が声にする。俺は言われるままに兄貴のオス穴を舐め立てた。
「気持ちイイぜ」 
兄貴がポツリと言う。兄貴があの粘液を自分の穴に塗り込めている。俺のちんぽを掴み、俺に跨ってきた。兄貴が俺の本竿を穴口に充てがう。腰を沈めてくる。瞬く間に俺のちんぽは埋没した。
「どうだ。俺のおまんこはよぉ?」
「凄ぇ。気持ちいいっす」
兄貴の問いに俺が答える。兄貴の腰が上下に動く。内壁が弛緩と収縮を繰り返してくる。俺のちんぽが激しく締め付けられた。金玉の奥がジンジンしてくる。俺は激しく腰を突き上げた。
「あっ駄目だ。射っちゃう。あぁあっ射く。んぁぁあぁ射ぐ。あぁあぅあっ射くっ」
俺が射き声を上げる。兄貴のおまんこの中で俺は戦いた。
「くっそう射っちまった」
「まだまだ大丈夫だろ」
俺の声に兄貴が応える。俺は大きく頷いた。俺の腰が裂動する。ちんぽが兄貴ん中を疾駆した。まんことちんぽの粘膜同士が交差する。ジュグッジュグッジュグッ…グシュッグシュッグシュッ結合部からは淫らな交尾音が鳴り響く。突き込みながら俺は兄貴の唇を奪った。舌を挿れる。俺達は舌を絡め合う。キスしながら兄貴の乳首を擦る。唇が離れた。
「凄ぇ。兄貴のまんこトロットロになってる。気持ちいい」
俺が声を上げる。兄貴の内壁が俺の逸物に纏わり付いてきた。俺の腰が猛動する。ちんぽが兄貴ん中を駛走した。
「あぁ堪まんねぇ。当る。そこやべぇ」
「俺もいい。汁搾り取られそうだぜ」
兄貴の声に俺が応える。パンパンパン…パンパンパン筋肉同士がぶつかり合う。まんことちんぽの粘膜同士が交じわる。ヌチャッヌチャッヌチャッ…ジュグッジュグッジュグッ結合部からは淫猥な交尾音が鳴り響く。兄貴の奥壁を俺の亀頭が抉る。同時に俺は兄貴のちんぽを扱き捲った。
「あっ射く。あぁぁあぅ射ぐ。んぁんぁんぉ射くっ」
俺は射き声を上げる。俺は兄貴のまんこの中で男の飛沫を上げた。射きながら俺は兄貴のちんぽを扱き捲る。兄貴のカラダが仰け反った。
「あっあぁぁ射ぐ。んぉぉぉあぁ射く。あぁあぅあっ射ぐっ」
兄貴が雄叫びを上げる。ドビュッドビュッドビュッ…ビュビュッビュビュッビュビュッ…ビュッビュッビュッ兄貴は白濁汁を吹き上げた。兄貴からちんぽを引き抜く。兄貴の上に倒れ込んだ。唇を寄せていく。唇同士が静かに触れ合う。舌を深く挿れ達。俺達は舌を絡め続ける。唇が離れた。
「気持ち良かったか。俺は良かったぜ」
「うん」
兄貴の声に俺は応える。処女、童貞、唇を捧げた俺。だが後悔は無かった。
「明日の朝飯俺が作るよ。キッチン借りていい?」
「ありがとな。食材好きに使って良いからな」
俺の問いに兄貴が答える。何時しか俺は微睡の中にいた。兄貴のちんぽを握りながら……灰青色におぼめく朝の光が指している。俺は目覚めた。兄貴はまだ寝息を立てている。俺はそっとベッドを出ると、キッチンへと向かった。冷蔵庫を開ける。舘岩家では考えられない食材が入ってた。作ったのはマグロの漬け丼、カニサラダ、きのこたっぷりの鶏つみれ汁、キャベツの即席漬け等。程なくして兄貴が起きてきた。
「おはよう」
「あっおはようございます」
兄貴の声に俺が応える。俺は料理をテーブルに並べた。
「凄ぇ。美味そうだな」
兄貴が声にする。兄貴の目が細くなっていた。今迄、義務的に作っていた料理。だが俺は思う。出来るなら兄貴の為にずっと作ってやりたいと……
今俺達はソファーに並んで坐り珈琲を飲んでいる。兄貴が目をくれた。
「今日誕生日だろ。何かプレゼントしてやるよ」
兄貴が声にする。俺は唖然とした。

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[ 2021/02/09 15:40 ] 毒家族 | TB(-) | CM(0)